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2013年8月23日 にあった、CEDECの講演についての記事です。


コンソールゲーム開発者が、ソーシャルゲーム初開発でWWタイトルを成功させた本当の理由 
 Blood Brothers の挑戦。そしてBlood Battalion の作戦


講演者は

株式会社ディー・エヌ・エーの プロデューサー と、ゲームコンセプトデザイナーの方

共に 元々は スクウェア・エニックス と言うコンシューマーゲーム業界で 3D満載の高級なゲームを制作され
2年前に ディー・エヌ・エーへ転職された方

そのような方々が作ったソーシャルゲームとは?

 

ゲームコンセプトデザイナー とは
ゲーム性、世界観、グラフィック、シナリオ、サウンドと ゲーム全般に関わり
ゼロから ゲームリリースまで そのタイトルと関わる。

 

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●Blood Brothers とは?

北米市場における オリジナルIPの確立を目指して 制作
(当初、DeNaは 北米市場にて いろいろなタイトルを投入したけれども 苦戦していた。)





ダークファンタジーRPG

制作準備期間 1ヶ月 、トータル 4ヶ月

 

・コンセプト 重厚な世界観
       シンプルな操作性
       決断を楽しく (シナリオ分岐や、仲間の選択)


世界33ヵ国で 売上1位
1500万ダウンロード

 

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●Blood Brothers での試み


・スタッフィングに 手段を選ばなかった

Blood Brothers」の成功は なにより、スタッフィングに成功したため
ゲームを作るのは 人である。


・XELFLEX

キャラクターのメインイラストレーター

当時、新入社員だった頃
何の約束もできないけれども、一緒にゲームを作らないか?」 と声をかけた (会社に許可も得ず)

→ 大量のイラストを描いてきてくれた

→ 独特なタッチのダークテイストな絵が 海外のユーザーに好評を博した

 

・鍛冶屋プロダクション

海外へ向けてのゲームの出来は、ローカライズの品質が直結する。
信頼のできる外注にお願いできた。


他にも BGM、SE も 有名なコンシューマータイトルでも活躍している 外注会社にお願いできた。

 


・定説はまず疑え

コンシューマーゲーム業界では 定説、タブー、王道 と言う物が多かった。

もちろん、どれも 一理あるのだけれども 自分たちを縛る要因にもなっていた。
(何かしようとすると、「それは違うよ」と言われる)

 

このような定説があるのは コンシューマー業界だけか と思いきや
歴史の浅い ソーシャルゲーム業界でも、既に 定説が出来上がっていた。

(ヒットのための方程式。
ソーシャルゲーム とは、こうあるべき)

(海外市場へ向けての戦略でも 調査でこう言う意見が出たから
と怪しい仮説が 定説になりつつあった)

→ ソーシャルゲームの定説の反証を試みた


「ゲームは一本道が良い」
→ 自分が選んだ主人公や行動は 愛着が湧いたり、感情移入できるのでは?

「他のゲームと UIを共通化して、ユーザーのストレスを無くすべき」
→ 作品独自のUIにする事で、差別化できるのでは?

「海外でヒットしているゲームは リアルかポップな絵ばかりだ」
→ 海外では古くから 「ウォーハンマー」のような デフォルメされたミニチュアゲームが遊ばれていて
 受け入れられる土壌はあるのでは?

セリフの多いゲーム、設定が濃いゲームは敬遠される」
→ 初めから 情報量が多ければ ユーザーはついていけなくなるけど
  セリフ・設定がしっかりしていると そのゲームが奥深くなる

→→ 情報の出し方に気を付けるなら、セリフ・設定の多さを否定しなくても良いのでは?

 

Blood Brothers」では、これらの反証を全て入れてみた。
結果、「Blood Brothers」は 間違いなくDeNaの内製ゲームでありながら らしくない点もいろいろある
ハイブリットなゲームになった。

ソーシャルゲームの優れた点を真摯に学びつつも
海外向け コンソールゲーム制作の経験を活かした。

 

・クールジャパンは 通じない

やはり海外は 日本の趣向と違いがある。


例えば 主人公キャラクターの人気投票をした場合



1位 鎧を着たリザードマン  (下の 左から2つ目)
2位 白銀の立派な騎士    (上の 左から1つ目)
3位 筋肉ゴリラ       (下の 左から1つ目)
4位 サムライ        (上の 左から3つ目)

と言う結果に

日本で人気が出たであろう 銀髪の可愛い女の子キャラ(上の 左から2つ目)は 6位


リザードマンゴリラ のキャラを主人公キャラとして 提示した時
社内から 大きな反発があった。
(誰も そんなキャラクター 選ばないよ)

→ しかし、主人公キャラの設定は アメコミを徹底的に分析
 (アメコミには このようなキャラが 大抵含まれていて 親しまれている)

→→ 結果、狙った通りの結果になった。

 

海外向けのゲームを作るときは、海外のサブカルチャーを愛すること

 

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●Blood Battalion について

短期で 新作投入による 新作RPGの定着を目指して制作



略称が BB と、前作と同じものにするタイトルを選んだ


タクティカルRPG
制作準備2ヶ月、 トータル 5ヶ月

オセアニア向けにリリース


・コンセプト  サクサク戦略、戦術
        ワクワク対戦、大戦
        ゾクゾク物語、決断


好調リリース中

 

・ハイドラサービス (造語)

ハイドラ ・・・ 頭は多くあるけど、体は一つだけのドラゴン

IPの垂直立ち上げのために取った戦略
→ 同じ世界観と 舞台を共通しつつ、複数のゲームを同時に運営する

 

・「Blood Brothers」が絶賛運営中な中、同じ世界観の続編を続けてリリース

Blood Brothers ・・・ 帝国の崩壊を描く物語

Blood Battalion ・・・ 100年前、帝国の勃興を描く物語


両方のゲームを遊ぶと、巨大なコンテンツになる。

→ 開発期間が長く、運営で ゲームが長く続く ソーシャルゲームだからこそ取れる手法

 


・慣れと 飽きの狭間


新作を出す時に ユーザーの声

今までの馴染んだ遊びがいい。 冒険をして、違うものにして欲しくない」 (慣れ)
   ↑
   ↓
散々 前作は遊んだので、次回作は あっと驚かせて欲しい」 (希望)

 

どうしたか?

Blood Brothers ・・・ RPG的バトル
Blood Battalion ・・・ SLG的バトル

と、戦闘の部分は 大きく変えつつも
それ以外の部分 (イベント、スキル、主人公、操作感)は 意識的に同じような物にした。

→ 新鮮さと 安心感の両立

 (+ 開発コストを安くする)

 

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●まとめ

・盛者必衰

市場の変化は 更に加速している。

蓄積された定説、成功パターンは 古くなっている? そのまま信じ続けるのは危険
定説は 尊重しつつも、疑い 自分で仮説を立てて検証してみよう

 

・温故知新

市場に流されない

最新の流行りを追いかけるのは重要だけれども、
現在の流行りを見ながら、未来を予測するのは危険

→ 既に成熟して食い合っている市場に投入されるだけ
  未開拓・新しい市場を作り出さないといけない

→ 古いゲームや、アナログゲーム、ゲーム化されていない面白い物 などにも目を向けてみよう

 

・愛化主義

愛されたいゲーム」を目指すな
(より幅広い層に向けてゲームを作ると 特徴のない のっぺりとした物になる
マスに受けたい と言う幻想は捨てるべき)

愛すべきゲーム」を目指そう
(狭い 代わりに、コアなファンが付いて応援してくれる)

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2013年8月22日 にあった、CEDECの講演についての記事です。


「ナラティブ」はここにある! 国産ゲームに見るナラティブとは?


ナラティブ?
始めて聞くような言葉でしたが それについての紹介についての講演です。


※ 講演を受けてのレポートではありますが
 始めて聞く概念でしたので 一部、取り違えている物があるかも知れません
 ご注意ください



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●ナラティブ とは?


辞書によると 「物語

ストーリーも 「物語」  その差とは?


前回のGDCで ブームだったワード

シナリオを表彰する賞でも
ベストライティング・アワード」 から 「ベストナラティブ・アワード」 に変わった

ナラティブサミット が開かれた。

マイクロソフトには ”ナラティブデザイナー”と言う 専用の役職が用意されて 取り組まれている。


あまり 日本では聞き覚えのない 「ナラティブ」と言う言葉

一体 何なのか?
→ 実は、今まででも 日本は ナラティブは使ってきました。

 

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●ナラティブなゲームの例


・風の旅ビト



文字やセリフの無いゲーム

にも関わらず、プレイヤーは 遊んだ後、とてつもなく長い旅をした気持ちになれる。

→ 〇 ナラティブ

 

・FASTER THAN LIGHT



海外のインディーズゲーム
特に、前回のGDCでは 多くの話題になった

宇宙船で冒険をするゲームで、ランダムで様々なイベントが発生する
(敵の宇宙船に遭遇して襲われる、難破船を救助して 仲間に加える、
仲間が 襲ってきた宇宙船と 白兵戦をした後 壮絶に相打ちする)

その人 ならではの ランダムだからこその濃密な体験ができる。

→ 〇 ナラティブ

 

・風来のシレン

どんな敵が現れるか?
どんなアイテムを拾えれるか?

ゲームデザイナーによって、コントロールされたランダムではあるけれども
人によって体験が違い、人それぞれの思い入れを生んでいる。

→ 〇 ナラティブ

 

・初期のドラクエ

決して ”次に何をしろ” と言う答えを、直接言わない

(一本道RPG)
「次の大陸に行きたければ、橋を渡らないといけないのだが 橋は壊れていて
東の洞窟から帰ってこない大工を助けてこないといけない」
   ↑
   ↓
(ドラクエ)
「隣に大陸があるよ」
「橋があるけど、壊れてしまっているよ」
「東に洞窟があるよ」
「最近、大工が行方不明なんだ」

 別々に情報を与えてくる

→ プレイヤーが 自分で情報を処理して、自分でどうするか考え解決する


ドラクエ1の 虹のしずくを手に入れる過程でも
「太陽の石」「雨雲の杖」「ロトのしるし」を どんな順番で手に入れても良い

やる事は一緒なのだけれども、自由に選べる と言うところが
人から押しつけではなくj、自分の意思で選択して解決した と感じられる。

 

これは ドラクエのお得意の手法であるが
海外では ナラティブを考えるための方法論として 「メルセデスメソッド」として命名された。
(日本人にとっては、当たり前すぎて わざわざ名付けるほどの物と思っていなかった所
先に名前を付けられた)

→ 〇 ナラティブ

 

・パックマン
・スペースインベーダー
・ギャラクシアン

何の設定もない (情報として与えられていない)
さすがに、ここからは 自分の体験として受け止めるのは難しい

→ × ナラティブ

 

・ゼビウス

バックストーリーの存在
背景から感じ取れる物語性 (地上絵とか)

上の3つに比べ、より ナラティブになった

→ △ ナラティブ


・格闘ゲーム

プレイヤーが 格闘ゲームのキャラクター そのものに なりきって戦っているわけではないので
ナラティブではない。

→ × ナラティブ


・ファイナルファンタジー

深い物語、重厚な設定
しかし、キャラクターの活躍を 自分自身の活躍かのように体験する事はできない

キャラクターの感情が豊か。 
重要なイベントで 様々な判断が行われるけれども

自分の判断ではなく、キャラクターの判断。 自分だったら、このシーンは こうするよね
と言う考えが出てしまう。

この手法は とてもカッコ良かったりするのだけれども、ナラティブな体験かと言うと 違う

→ × ナラティブ

 

・オホーツクに消ゆ

選択肢を選ぶ、情報を集めつつ 謎を推理して事件を解決していく

情報を得て、自分の判断で先に進めていくので 物語の展開に納得がいく

→ 〇 ナラティブ
 

・街

様々な視点から謎を追いかけ ザッピングし
違う視点から謎を見ることで 解決していく

プレイヤー自身が考え、選択肢を選んでいくのだけれども ナラティブとは 違う

プレイヤーの立ち位置はは あくまで読み手だと考えて
登場人物として 物語の中に入っているのではない

→ × ナラティブ


・オープンワールド

物語と全然関係ないところでも、ゲームは動いていて
思った事ができる。

→ 〇 ナラティブ
 

・GTA

とても自由度の高い オープンワールドゲームで、とても ナラティブでは? と思うけれども

ほとんどのプレイヤーは、このゲームを ストーリーそっちのけで
好きなだけ 車をぶっ飛ばしたり、銀行強盗したり、通行人を撃ち殺したりして 楽しむ

と言ったプレイの印象の方が 物語を楽しんだ と言う思い出より勝ってしまう

自由度が物語性を遥かに上回ってしまい
この世界のキャラクターになりきって体験する と言うよりは、プレイヤーとして 好き勝手するのが楽しいゲーム

→ △ ナラティブ



・ダークソウル

死んでもゲームが続く と言う事が、ゲーム的に 納得のいく説明をされている。

その中で、何度も何度もゲームオーバーを繰り返しながら挑戦し続ける 
と言う ゲーム内の主人公の苦労の様子が プレイヤー自身の感情と一致している。

→ 〇 ナラティブ
  

  
・ワンダと巨像

ダークソウル以上に 提示されている情報が少ない
(主人公 何者? 救おうとしている女性 誰? 巨像って何?)

想像の余地が多分にあり、その想像を裏切られない (裏切るほどの情報もない)

その上で 巨大な敵と戦う感情が一致できる。

→ 〇 ナラティブ
 
 
・ポケモン

子供たちの多くは 自分がポケモントレーナーになったつもりで 遊んでいる人が多いと思われる。
これは ナラティブ

逆に、対戦主体で ポケモンを育てているプレイヤーにとっては ナラティブではない。

多くのプレイヤーに対して、様々な角度で楽しめるようにしているのが ポケモンの凄い所



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●つまり ナラティブとは?

物語は あった方が良いけど、ありすぎなくても良い


キャラクターの気持ちと、プレイヤー自身の気持ちが一致できた場合  ナラティブ


Thomas Was Alone

 
海外のインディーのアクションゲーム
主人公は 上の通り 四角い長方形

しかし、ゲームを進めていく内に プレイヤーは この長方形に人格を感じ
海外では このゲームは ナラティブだ と言われている。


この通り、豪華なリソースを用意しなくても プレイヤーに十分な体験をさせる事ができれば
ナラティブ を作り出すことができる。


海外のインディーゲーム開発者は 今、ナラティブに注目している。


・ストーリーと ナラティブの違い

ストーリー ・・・ 話に 始まりと終わりがあり、目的地と 経由地が設定されている。
          誰が遊んでも 同じ

ナラティブ ・・・ 時系列が設定されておらず、自分の経緯や出来事を通じて語る。
          そこには 意外性偶発性が存在している。
          (作り手がそうなるようコントロールしていても良く
          受け手が そのように感じられれば良い)


ゲームの体験を 経験にできた場合、それは ナラティブ


・ナラティブ は その人の頭の中にしか 存在しない
・ナラティブ は 結果からしか生まれない

→ 人によって バラバラ
 これが理由で、ナラティブはこれだ! と定義しづらい


ナラティブを作るコツ
→ 一本道でも ナラティブには できる。
(答えが一通りでも 「みんな こうするよねー」と言う筋書きにできれば
プレイヤーは 自分の選択、経験として受け止められる)

→  プレイヤーの期待に ちょうど応えられる料の情報を与える。
(リアリティあふれるゲームでは 過大な体験をユーザーは求めるけど
デフォルメされているゲームでは それほど期待していない。
「Thomas Was Alone」が受けたのは そこ。
もし、このゲームが よりリアルなゲームだった場合、ナラティブだとは思われなかったはず)
 
→ プレイヤーの期待を限定する
(例 戦争をシチュエーションとした場合 プレイヤーの期待は限定される。
  戦場でやりたいと思うことは絞られている。
  それに応えられる分だけの物を用意すれば 満足してもらえる)

→ ゲームの メカニズムと ストーリー
 これらを同時に構築していくと ナラティブを作りやすい。


・日本では 今までも 暗黙の内に、ナラティブを使っていました。
  
 
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かなり概念的な話ではありましたね

ちなみに、せっき~自身 ナラティブなゲームって 何だっただろう?
と、思い起こしてみたのですが

始めて遊んだ時の 「大航海時代」とか
初代の「バイオハザード」とかが出てきました。

最近 遊んだゲームの中では 意外と 「覇邪の封印」が ナラティブだった気が・・・
http://sekigames.gg-blog.com/Entry/145/

拍手[0回]

2013年8月21日 にあった、CEDECの講演についての記事です。

 

家庭用ゲーム機でFree to Playゲームを開発したらこうなった! ~バトオペの事例~


機動戦士ガンダム バトルオペレーション」についての講演です。http://pgdp.channel.or.jp/gundam/ps3/

 


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●バトオペ について


PS3の、オンライン専用アクションゲーム。
6対6のチーム戦
基本無料 + アイテム課金

 

2012年3月  クローズドβ
     6月  運営正式スタート
     7月  35万ダウンロード (1週間で)
     12月 PlayStation Awards2012 ユーザーズチョイス賞 受賞
                     PlayStationStore 特別賞 受賞
2013年8月  90万ダウンロード

 

・開発経緯

2008年11月  パッケージゲームとして、小規模開発 開始
2010年10月  α版開始

    → このタイミングで、どのように売ろうか? 議論になる。
      (この頃、家庭用のDLCが好調だった。)
    
2010年11月  様々なビジネスモデルを模索しだす。

    → Free To Play は、どうか?
      (背景として、バンナムでも ガンダムロワイヤルが大ヒットしていて
      Free To Play に理解があった)


 しかし、家庭用ゲームで Free To Play が成立するのか??
 
 バンナムも、開発も 不安がいっぱい
 そこで、様々なビジネスモデルを参考にした。

 


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●基本コンセプト

お金を使ったプレイヤーが、他の人から反感を買わないような 対人戦ゲーム

 

いくらプレイテクニックを磨いても、課金したプレイヤーが一番強くなるゲーム性の場合

→ 負けた側は、納得できない
  無課金プレイヤーは 課金プレイヤーに反感

→→ 課金する事自体が反感を買ってしまうようなゲームなら
  課金する人も、課金を躊躇してしまう。

 

・課金すると 強くなりやすい

・でも、課金した人が反感を買わない


この2つを両立させるなら、課金要素があっても 対戦ゲームは成立するに違いない!

 


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●既存のゲームを調査


時間をお金で買える要素が多い
(いわゆる 時短系


・経験値をより入手できるようになるアイテム
・ゲーム内のお金をより入手できるようになるアイテム
・レアなアイテムを入手しやすくなるアイテム
・スタミナ回復
・強いキャラ、装備 の販売

(この内 上4つが時短)

どんなアイテムだったら 反感を買わないのだろうか?


4つの時短系アイテムの内 一つだけ、決定的に違うものがある

→ スタミナ回復
  (ゲームを遊ぶたびに、スタミナが消費される。
   スタミナは 時間で回復するけど、課金することで すぐに遊べるようになる仕組み)

 


・スタミナ回復 は、短縮される時間が違う


その他の時短: ゲーム自体の遊ぶ時間を短縮する

スタミナ回復: ゲームの待ち時間を短縮する。


ゲーム自体の遊ぶ時間を短縮した場合

→ 他の人が頑張ってゲームをプレイした時間を お金で短縮する。

→ 反感を生みやすい
→→ 遊ぶこと自体 バカらしくなってしまう。

 


・既存のゲームは

ゲームを遊ぶ時間が多いプレイヤー = 強いプレイヤー
この構図を崩さない。


課金するだけで 強くなれる → 反感を生む

 


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●出撃エネルギー制

ゲームに参加する際、出撃エネルギーを1消費する。
2時間で 1回復。
ストックは 最大3つ

→ 1日 大体1時間プレイするのは 無料
  それ以上 遊びたいなら、課金してね。

  (時間をうまく調整することで、朝3プレイ 昼3プレイ 夜3プレイ
  を 無料で遊ぶことも可能)


→ アーケードゲームに近いプレイスタイル。

→→ たくさん遊ぶには お金が必要
   たくさん遊んだ人の方が強い!

 

ここ以外の部分で、課金によるプレイを制限しない
 (そもそも家庭用は 課金によるハードルが高い。
 課金をここだけ と限定する事で、そのハードルを乗り越えさせたい)

 

プレイを重ねた先に ちゃんとご褒美を用意する。

 MSに貼るシールや、ペイント機能を 当初は課金要素にする予定だったが
 プレイした結果のご褒美とし、ゲームを続けるモチベーションとした
 (アイテムを有料で販売する以上の価値を生んでいる)

 

・実際?

売上の70%は 出撃エネルギー

100円  (1個)  ・・・ 2%
480円  (6個)  ・・・ 6%
950円  (13個) ・・・ 16%
1850円 (27個) ・・・ 76%


→ 高額のセットが 一番売れている。

→ リリース当初は みんな様子見で、100円、480円ばかりだったが
 ゲームが定着するにつれ、このように遷移した。


キャンペーンで、期間限定で 出撃エネルギーのセールをする事も
(100円 2個、 480円 10個、 950円 20個、 1850円 40個)

キャンペーン初日、最終日は かなり売れる との事

 


・2012年 プレイステーションストア 売上ランキング

1位 ・・・ バトオペ  出撃エネルギー 1850円
2位 ・・・ サムライ&ドラゴンズ
3位 ・・・ バトルフィールド
4位 ・・・ ペルソナ ゴールデン
5位 ・・・ バトオペ  出撃エネルギー 950円

37位 ・・・ バトオペ  出撃エネルギー 480円


かなり売れています

1850円は 950円の4倍 売れている。

 


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●各種ブースター

・経験値をより入手できるようになるアイテム
・ゲーム内のお金をより入手できるようになるアイテム
・レアなアイテムを入手しやすくなるアイテム

これらの時短アイテム。
バトオペにもあります。


→ 反感買うから NGなのでは?

→→ 買った人が 反感を買わないよう 工夫した

 

・自分のためだけではなく、他の人にも恩恵のおすそ分け

 使った本人  ・・・ その戦闘の報酬が増加
 チームメイト ・・・ その戦闘に勝つと、報酬が増加

→ チームメンバー全員に ブースターの効果が発揮する。
 (自分は買っても負けても必ず。 チームメンバーは 戦闘に勝利すると)


→ 自分のために使っているのに、
  他の人に 「使ってくれてありがとう」 と言われる。
  

→→ 感謝されると気持ちいいので、もう1つ買おう となる。


それに加え、ブースターが使われた戦闘は 絶対に勝とう! と戦意高揚になり
ゲームのメリハリも生まれた。

 

・売上


全体の売上の 15%


経験値ブースター         11%
開発ポイントブースター(お金)  34%
設計図ドロップブースター     55%

 


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●リミット解除


・強いキャラ、装備 の販売

これもやっています。

→ 無課金ユーザーの反感を買わないよう工夫

 

・ゲームを遊ばず、お金を払うだけでは手に入らないようにした

  ゲームをプレイして、設計図を集めないと 新しい機体は手に入らない
  (ガチャのような お金で強さが手に入る形式は避けた)


・無課金でも 全ての機体で遊べるようにした。

・ただし、LV5以上の機体を手にしたい場合は 課金が必要 (リミット解除 300円)

→ LV5の設計図を手に入れるためには、
 LV1の機体を完成させ、次にLV2の機体を完成させ・・・
 とLV4の機体を完成させた後になるため 数十時間プレイがかかる。
 
 課金は そこまでした先の要素 とした

 


・モビルスーツを多く持っているプレイヤー

 × たくさんお金を使ったプレイヤー
 〇 たくさんゲームを遊んだプレイヤー
 
 = 強くなるためには プレイ回数が重要

 

・無料で遊んでいる人も 遊んでいると設計図が自ずと集めってくる

もし、レアな設計図が手に入ったなら 課金したくなるかも?

 


・売上

全体の売上の15%

 


・一部の機体を、無料で リミット解除できるようにした

→ ゲーム内ポイントを使用する事で、リミット解除

→ 無課金ユーザーが遊べる範囲を拡大させた。


売上が落ちた?

→ 想定より、売上が低下しなかった。

  対象の機体のみ 15%~25%の低下した
  (ゲーム内ポイントを節約するため 課金するユーザーは ちゃんと居る)


→→ むしろ、プレイヤーの継続率の増加に繋がった

 


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●ユーザーの定性調査

2012年11月 20代~40代の 2000円以上課金している男性 が対象


・好印象ポイント

無課金でゲーム要素が全て遊べる

課金すれば 目的のアイテムが必ず手に入る。

 (ガチャだと、目的の物が手に入るとは限らない)
 (無駄な投資をしなくて良い)

課金する人が強く、勝ち続けられるわけではない

 (勝つために課金する必要はない)
 (多人数チーム戦なので 1人が強くても勝てない。
 自分が弱くても、チームが勝利できるので満足)

 

・課金すれば 強くなるゲーム性にすると どうか? と質問

ほぼ全ての人が 否定的

→ 苦労して手に入れるのが楽しい
  レベルをコツコツ上げていくのが楽しい

 


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●その他

・スタッフはバトオペが大好き

日中、仕事でバトオペをし
家に帰ると、バトオペで遊ぶ (課金も もちろん自腹でする)

先日、社員旅行した時も PS3を旅館に持ち込み 遊ぶ姿まで

 

・時間の取得方法

サーバー内の時計を取得

(β版では PS3の本体時計を見ていたため
時計を操作して 延々に遊んでしまうユーザーが居た)

 

・ゲーム中の CPUのネットワーク負荷は?

大体 10% ~ 20%くらい
3msec

 

・開発人員について

企画 20% 、グラフィッカー 40% 、プログラマ 40%

運営のターンになると
企画 40% 、グラフィッカー 40% 、プログラマ 20%



・課金率?

具体的な数字は言えないけれども
一般的なソーシャルゲームのそれよりは かなり多め との事


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●まとめ


Free To Play の対人戦ゲームを成功のさせるために気をつけた事

→ 課金した人が 反感を買われないか?
→ 負けた時 納得できるか?


プレイに対して お金を払っているので
他の要素では 一切課金を強制しない作り

拍手[9回]

2012年8月22日 にあった、CEDECの講演についての記事です。


「もしドラ」 x CEDEC  ~ミリオンセラーを狙う為の秘訣~



もしドラ

もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら
を書かれた 岩崎夏海氏 の講演です。

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●”もしドラ”をエンタメに落とし込んだ手法

元々、素晴らしい作品が 如何にして生まれるのかを調べるのが好きだった。

→ ヒット作を出した人に共通しているのは、
 みんなから笑われる、馬鹿にされる そんな夢みたいな事を言って最初は相手にされていないのに関わらず、それを実現させた。
 と言うエピソード

→ 作る人自身の心構えが重要
 (例: アップルのスティーブ・ジョブズや 、マイクロソフトのビルゲイツ
     任天堂も 始め体重計をゲームにします。 と言った時は笑われたのではないか?)


→→ そのような みんなに笑われるような目標をスタートにしたら良いのではないか?

→→ 200万部売る本を作る を目標にした。



・200万部売る本を どうやって作れば良いか? 逆算した。

当時、知識欲を刺激する物、役に立つもの が流行っていた。
 (例: 脳トレ)

→ それと、ストーリーを組み合わせてみる事を考えた。
 (知識とエンターテイメントの融合



・キャラ属性で鉄板なのは「17歳の女の子

今まで テレビ業界などからの経験を踏まえて

→ 日本人の男性は 9割9部ロリコン
 (13歳が可愛いけど年齢が低すぎる。 18歳は大人になっている。
 17歳が ギリギリその間でちょうど良い との事)


→ 17歳の女の子を主人公にする事にした



17歳の女の子が 異質なものと出会う、をメインテーマにしよう

→ 丁度良い、異質なもの探しを始めた。

→→ FF11を遊んでいる時、リンクシェルリーダーをやっていて
  メンバーが言う事を聞かなかったり と言うのがあった
  「この リンクシェルを うまくまとめ上げる方法は無いかな?

→→ とあるFFプレイヤーのblogに、「自分はドラッガーのマネージメントを読んで LSをまとめ上げている」と言う内容が書かれていた。
  そこで興味を持ち調べてみたところ

→→→ これこそが、女子校生と結びつけるコンテンツだ



・「よくドラッガーと女子校生を結びつけましたね」と しばしば言われる事があるけれども

→ 順番は逆である
  女子校生と結びつけるのに良い物が ドラッガーだった



・脚本家「三谷幸喜」が書くドラマは全て 『がんばれベアーズ』を原型にして作られている。

→ ダメなチームに変革者が現れ、あーだーこーだしている内に みんなのやる気に火を点け
  最終的に強大な敵に打ち勝つ と言う流れ

→→ 自分もそれにならった。



・「女子高生」を「ドラッガーのマネージメント」と出合わせ 「野球のマネージャー」をさせよう

→ と繋がった瞬間、最初から最後までのストーリーが出来上がった



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●270万部を達成した戦略

宣伝費はあまり無かった
その上でどうしたか?


→  ターゲットは中高生
   その親に買ってもらおうと狙った

→→ 役に立ちそうで、かつ 公序良俗にも反してなさそう

→→ 親から子にプレゼントしやすそうなデザインをした。
   (表紙の効果が大きく出た)

→→ かつ、贈られた子供も ちゃんと最後まで読める内容に

→→   贈った物を子供が最後まで読んだら 親も嬉しい
   (贈ったのに読まなかったら がっかりする) 

     すると、「この本いいよ!」と、 クチコミで広がる



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●ゲーム業界人に向けて


・100万本売れるゲームのつくり方 と言うう物がある。

それは、プレイヤーを猿にさせるようなゲーム  (猿のように遊ばせ続けるゲーム)

→ 猿のように遊ばせる仕組みを作り、そこに持って行かせるのが重要

→→ それを作り上げるためには、作り手にも猿になった経験が必要

 (岩崎氏は、FF11のプレイ時間は200日。 麻雀を36時間ぶっ通しでやったり 
 大学の頃はパチンコ狂いだった。  など)


→→ 自身の猿になった経験を活かし それを作るゲームに落とし込んだなら
  ユーザーにも刺さるゲームになるだろう。

 (猿のように遊んでいるプレイヤーが居ると、他の人もそれを見て興味を持ち 「自分もやってみようかな」になる。
 それが一番の宣伝になる。)




●ゲーム業界人は ゲームを遊ばなくていい

テレビゲームを作るとき、テレビゲームを参考にすると 似過ぎてしまい、コピペになってしまう。

→ ゲーム種を探す場合、ゲーム以外のところになる

→ とすると、ゲームを遊んでいる暇など ないのではないか?

(宮崎駿曰く 今新しく入ってくるアニメーターは、アニメの中の空しか見ていないので
面白みのある空をかけない。 広がりがない との事

→ 今のゲーム業界についても同じことが言えるのでは? )



岩崎氏の場合、パチンコを猿のように遊んだ経験を活かし 小説に落としていったり などしていたし
テレビの仕事をしている時は、テレビを全く見ていなかった



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2012年8月20日 にあった、CEDECの講演についての記事です。


「パズル&ドラゴンズ ~嫁と開発と私~」

パズドラ


講演者曰く、「万人受けするようなゲームを作れるタイプではなかった」との事

そんな講演者が ”ライトユーザーからコアユーザーまで誰もが楽しめる” 「パズル&ドラゴンズ」を作られました。

なにがあったのか?
こんな風に開発したのが良かった


が 講演のテーマです。



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パズル&ドラゴンズ の開発指針


1.「この企画は絶対面白い! 是非作りたい!」 から立ち上がったプロジェクトである。

→ 開発が超楽しい
  継続開発も超楽しい

→ 「運営のコツは何?」と聞かれるけれども 楽しいが最大の原動力

→→ ゲーム開発する時は、自分が楽しい! と思えるものを作るのをオススメします



2.メインゲームも面白さだけを追求して開発した

→ ゲームのメイン部分をしっかり作ることで
 過度なソーシャル性や、射幸心を煽ることに頼らずに 末永くゲーム性で遊んでもらえるゲームができた。



3.「このゲームで何を売るのか?」だけは先に考えておく

→ 本開発に移る前に、最低限でいいので 3つ~4つ考えておいた

→ それ以上細かいことを考えると、レベルデザインやチューニングの障害になってしまうので注意




4.自分自身 プレイ前に辞めたくなる要素はすべて廃止した。

具体的に 次の要素は排除しました。


・ユーザーネームが重複できない事
→ 3回はじかれると、大抵 遊ぶ前に辞めてしまう

・メールアドレスなど 個人情報を要求してくる
→ 面白いかどうかもわからないゲームに、こんな情報教えたくない

・無駄なWEBページにリンクしたりして、すぐにゲームを始められない




5.有料販売クオリティで開発した

最初から最後まで 170円で販売する事を想定して開発した。
(アップルストア内では、170円は高額の部類)

→ この価格で提供する覚悟で最後まで作り切った事が 現在の高評価に繋がっていると思われる


6.ソーシャルゲームを否定しなかった

(パクりとかは良くないですが) ソーシャルゲームにも面白い要素はたくさんある
パズドラにも、自分でも遊んでみて面白かった要素を ピンポイントで取り入れている。

→ 面白さを 自分で体感している事が大事
  もし、ソーシャルゲームをちゃんと遊んだことが無い人は 一度ちゃんと遊んでみることをオススメします。



7.一番遊ばせたいところはサーバーで管理する

大切なところは全てサーバーで管理している

→ 特に ゲームの要となるダンジョン生成アルゴリズムは サーバーで持っている

→→ その結果、自由に追加、調整が可能  (イベントを急遽行う など)

→→ ソフト側に持たせた場合、なにかイベント追加しようとしても 
  アップルストアに申請 ~ 承認、配信まで 1、2週間かかり 運用計画が立てられなくなる



8.アプリ内で 過度なチュートリアルや、攻略情報などは出さない

→ その代わり、攻略記事サイトや 公式ツイッターへのリンクを設置した

→ ユーザーが必要な時にのみ、信頼できる情報を得られるのは好評



9.社内の意見取りに加えて、開発スタッフそれぞれに嫁に頻繁に意見を聞いた

→ 元々、社内の人間同士で 意見を取り合うのは徹底している会社だった
  今回は、それに加えて 皆の奥さんに遊んでもらった

→ 嫁レビュー

→→ カジュアルユーザーの多いスマホで 成功できた最大のポイントはコレ!


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●パズル&ドラゴンの企画について

・企画のきっかけ

2011年春 「DungeonRaid」」に出会う。

パズドラ

→ パズルなのに 完全にローグをプレイさせている のが凄い!

→ 「このゲームに負けない日本製のゲームを作るぞ!」



それまでのスマホゲームは、既存のジャンルを スマホのインターフェイスに合わせた物ばかりだった

→ そうではなく、最初からインターフェイスがスマホにマッチするジャンルで
 別のゲームを体験させる事が 今後のトレンドになるのでは?


 と気づかされた。



パズドラのコンセプト

パズルゲームで、RPGのバトルを表現!
誰でも遊べるRPGを作る!




・社長より 「面白さが第一優先だ、売上は二の次だ」と言ってもらえた



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●プロトタイプ開発

・一番こだわった所は 「パズルのルール

→ そのためには、まずターゲット層をはっきりさせた。



・ターゲット層は 

女子中高生、主婦
→ 簡単なパズルなど遊ぶカジュアルユーザー

20代~30代のサラリーマン
→ RPGが好きだったけど、最近は複雑になって遊ばない
 元々は、ゲームが好きなユーザー


→→ ゲーム初心者 ~ 中級者



・カジュアルユーザーにウケるパズルゲームのルールは?

ZOO KEEPERかしわもち

→ やっぱり3マッチパズルだよね!
 (縦か横に1マス移動して、同じ絵柄を3つ繋げて消すパズル)




・早速作って 嫁にやらせてみた所

パズドラ

→ なんか、変な操作した!

→ 本来 左右に1個動かすゲームのハズなのに
 遠くの場所まで 持って行きたかったらしい


→→ こちらの固定概念を完全に打ち破られ衝撃を受けた!

→→  これ、今までにないゲーム性じゃない??
     これを基本ルールとして採用して、今のパズドラが生まれた

→→ これ以降、ゲームを更新する度に 嫁にプレイしてもらう事にした



・想定外のコンボ技が発覚!!

ちなみに、これは完全に後付けでした



・コンボ技の調整で試行錯誤

当初は コンボが作れすぎて ゲームバランスが崩壊していた

→ 最終的に 「ドロップの持ち時間」を持たせ
 修練と達成感を保たせたバランスに帰着できた。

→ 「RPGのバトルを表現する」と言う意味では
 よくある時間制限性にせず、ターン制にして大正解だった。



・ドロップの数でも試行錯誤


6×5 、       7×6 、      8×7

などなど


→ 最終的に、の「小さいと操作ミスしてしまう」と言うレビューで 6×5に決定した。

→→ 7×6のバージョンだと、今以上にコンボが決まって ゲーマーにとっては更に気持ちよくなるので
  若干心残りだったりはする




●結果、ターゲット層が拡大した

女子中高生、主婦 、 20代~30代のサラリーマン
に加え


普段ゲームを遊ばない人  (実際に多いです)
→ 嫁レビューのお陰か?

パズル大好きゲーマー層
→ 修練でテクニックを磨く余地ができたので


当初の企画コンセプトより、ターゲットが2倍に拡大した



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パズドラを出して感想

思いもしないところから、普段ゲームを遊ばない人から ゲームファンまで楽しめるゲームができた

→ 改めて ゲームデザインって面白く、奥が深い!


→→ しかも、ゲーム初心者の方が 今ではみんなコンボを習得して遊んでくれている。



昨今のトレンドの、「ソーシャルゲームが流行っているし、今はゲーム性は求められていない
と言う考え方は間違っている

→ ゲーム性を知って頂くまでの ほんの少しの敷居の低さが足りないだけ

→→ 是非、家族や友人など 普段ゲームを遊ばない方々から
  貴重な意見を聞いてみてください!





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●おまけ

・田尻智の「新ゲームデザイン」はオススメ!

新ゲームデザイン

→ ゲームデザイナープランナーの方に是非読んでもらいたい本



・ゲーム開発者にとって自分の子供が産まれる事
ゲーム開発に好影響を与えるのでは?


→ 大人になったから?
→ 今まで できなかった考え方ができるようになった
 (講演者の場合、昔は 自分のゲームにこだわりが強く人の意見を取り入れるなど できなかった)
 



・今まで 自分が作ったゲームを 嫁が遊んでくれた事はなかったのに
パズドラは毎日遊んでくれていて 嬉しい



・いろいろな方々から応援を受けています。

メディアからも大きく応援して貰っていて、
ほぼ毎日 攻略記事を書いてもらえていたりも

→ 宣伝費を払っているわけではありません
  純粋に応援してもらっている。

→→ 昨今の ソーシャルゲームで コピーのカードゲームが出まくっている異常な状況なのを危惧されているからか
  だからこそ、こういうゲームに頑張って欲しい など



・今後の話?

コンシューマーゲームを作りたいな と思っている。

→ 会社から 「パズドラから出た利益を全部つぎ込んで開発をしていいよ
 と言ってもらえている

→→ ちょっと頑張ってみようかな




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ゲームプログラマ
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古いパソゲー、ボードゲーム、カードゲームを熱狂的に遊んでいます。


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