ゲームを作ったり、ゲームを遊びまくったりしている せっき~の生き様。 まずは目次をご覧ください
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「桃太郎伝説」を制作した さくまあきら著の
RPGを作るための知識をあます事無く詰め込められた、「ゲームデザイン入門」と言う とても珍しいカテゴリーの漫画です。

1991年 GB版 「桃太郎伝説外伝」を発売する直前 と言うタイミングで書かれた物です。
さすがに、この時代に描かれた物なので 今の時代では通じない事も多々ありますが
根っこの考え方に関しては 変わる事ありませんし、そもそも こんな題材を取り上げられる事が稀なので 個人的にはかなり当たりの一冊でした。
読み物として面白いのと 「桃太郎伝説」を遊んだ人なら その制作風景を伺えるので 楽しめます。


上下巻ある中で 上巻から 面白かった所を抜粋しました。
(下巻はこちら
http://sekigames.gg-blog.com/Entry/233/ )
-------------------------------------------------------
●RPGは これからゲームを作ろうとしている人に一番適したジャンルである
・アクションゲームは不向き?
アクションゲームで一番大切なのは 「テンポのここちよさ」
→ どんなに面白いアイデアを持っていて、それを口や企画書で伝えても
ゲーム会社の方々は、それを面白いかどうか? 判断できない
→ ゲームを1本完成させるのに2億円かかる(当時)のに
出来上がってみないと 面白いかどうか分からない物を作るわけにはいかない

さくまあきらが 「桃太郎活劇」 広井王子が 「PC原人」と言うアクションゲームを作る事ができたのは
「桃太郎伝説」「天外魔境」と言う RPGを作った事で 信用を得たからである。
・では、なぜRPGなのか?
とても説明しやすいから
「桃太郎伝説」の場合

主人公の桃太郎が 悪いオニを退治する昔話をベースにした 純和風RPG
→ 一言で人に説明できると言う事は、それだけ 人をひきつける力がある
-------------------------------------------------------
●RPGのアイデア例
桃太郎伝説のように 名作をゲーム化する
・西遊記

・宮本武蔵

・忠臣蔵

仲間47人 と言うのはPCエンジンの機能をもってすれば できないことはないですが
さすがにこんな企画書を持っていったら こいつらあぶない とバレるので やめましょう
→ この5年後に 仲間が108人居る 幻想水滸伝が出るとは
-------------------------------------------------------
●堀井雄二のゲームシナリオの作り方
堀井雄二の場合、MAPからゲームシナリオを作るらしい
→ さくまあきらも それを真似して一日中MAPを眺めていたけど 全くシナリオが浮かばなかった
→ MAPを見ているだけでシナリオが浮かぶのは 堀井雄二ならではの芸当だった。

-------------------------------------------------------
●シナリオは あらすじから作るのではなく
キャラクターから作るのだ
「桃太郎伝説外伝」の 浦島伝説を例として

・はじめは、金太郎伝説 としてシナリオを考えていた

・恋愛物は 金太郎っぽくないよね

・いたずら坊主を改心させるシナリオはどうだ?

→ それは面白そう
→ いたずらタヌキにしよう
そのタヌキは 戦闘中、金太郎を攻撃してくるようにしよう
けど、次第に 攻撃をためらうようになって 最後には仲間になる展開なんて・・・


とアイデアが出てきたけれども
・金太郎のイメージに合わないので ダメですね


・浦島だったらなぁ・・・

→ それだ!!!!

・と言う感じで 浦島伝説が出来上がりました。
→ そのまま 金太郎伝説として作っていたなら
なんとなくシナリオは書けたとしても、おそらく エンディングが思い浮かばなかった
→ キャラのイメージから外れたシナリオは どんなにあらすじが面白くても 失敗作になってしまう


-------------------------------------------------------
●ゲームにおける信頼感

作り手と ゲームをする人との信頼感は とても大切である。
→ 信頼感を損なってしまうと、プレイヤーはゲームに対して 完全に冷めてしまう。
不思議な事に、やる側だった時は憤慨していた人が ゲームを作る側になると 途端にそんなアイデアを連発してしまう
→ 「敵と出会う度に ダンジョンの最初に戻されるイベントってどう?」
「HPは1000あるんだけど、経験値は1しかくれない敵とか」
「アイテムの半分以上が呪われた武器防具で 攻略本読まないとやっていけなかったり」
「仲間になるキャラがレベル上がっても HPは1しか増えなくて、与えるダメージもいつも 1 」
→→ これは誇張だとしても、実際 こういうゲームが多すぎないですか?
-------------------------------------------------------
●企画書
さくまあきらは 企画書の詳しい書き方を知らない。 (当時は少なくとも)
なぜなら、桃太郎チームでは 企画書なんて作らないから。
口頭で全て済ませると言う
→ 普通は、こんなやり方 絶対に通用しません
とフォローしていますが さすがです
-------------------------------------------------------
●その他
・つかみの大切さ
浦島伝説のイントロ

「潮風の香りに乗って 浦島の村にも朝が来ました!
浦島の村の人たちは みんな働き者なので早起きです!」
には たくさんの意味が込められています。
→ 言葉は少なく! それでいて、たくさんの意味を持つ!!
・ゲームシナリオとは 面白い文章が書ければ良い と言うのではなく
戦闘に至るまでもが シナリオである
「浦島伝説」の例
連れているタヌキは 戦闘中 浦島に大きなダメージを与えてくる (かなり不快)
→ 浦島がレベルアップする毎に そのダメージを減らしていった
更に、浦島のレベルアップ速度を 通常の3倍くらいにした
(レベルアップするにつれ タヌキの攻撃を気にならないようにさせた)


→ レベルが上がるにつれ タヌキは浦島への攻撃をためらうようにさせた
→→ ひょっとして、このタヌキ その内 仲間になるな と思わせる
・メッセージの書き方

宿屋のセリフ
「はやいおつきで 4両でとまりなさるか」
に至るまでの試行錯誤
ゲームのメッセージ領域は 18文字×3行 と言う懐かしい話も


-------------------------------------------------------
などなど
なかなか珍しい 「ゲームデザイナー入門書」でした、
さすがは さくまあきら!! かなり丁寧で詳しく書かれています。
まぁ、今の時代 どこまでこの内容が使えるのか わかりませんが・・・
これからゲームを作る人にRPGはおススメ! の所なんかは特に
これを読んで ゲームデザイナーに育った人はいるのかな~
そう言えば、ここに出てくる どんちゃん (井沢寛)
ジャンプの読者投稿コーナーをやっていたので知っていたけど まさかこんな事している人だったとは

下巻に続きます。
http://sekigames.gg-blog.com/Entry/232/
(番外 桃太郎電鉄 http://sekigames.gg-blog.com/Entry/235/ )
RPGを作るための知識をあます事無く詰め込められた、「ゲームデザイン入門」と言う とても珍しいカテゴリーの漫画です。
1991年 GB版 「桃太郎伝説外伝」を発売する直前 と言うタイミングで書かれた物です。
さすがに、この時代に描かれた物なので 今の時代では通じない事も多々ありますが
根っこの考え方に関しては 変わる事ありませんし、そもそも こんな題材を取り上げられる事が稀なので 個人的にはかなり当たりの一冊でした。
読み物として面白いのと 「桃太郎伝説」を遊んだ人なら その制作風景を伺えるので 楽しめます。
上下巻ある中で 上巻から 面白かった所を抜粋しました。
(下巻はこちら
http://sekigames.gg-blog.com/Entry/233/ )
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●RPGは これからゲームを作ろうとしている人に一番適したジャンルである
・アクションゲームは不向き?
アクションゲームで一番大切なのは 「テンポのここちよさ」
→ どんなに面白いアイデアを持っていて、それを口や企画書で伝えても
ゲーム会社の方々は、それを面白いかどうか? 判断できない
→ ゲームを1本完成させるのに2億円かかる(当時)のに
出来上がってみないと 面白いかどうか分からない物を作るわけにはいかない
さくまあきらが 「桃太郎活劇」 広井王子が 「PC原人」と言うアクションゲームを作る事ができたのは
「桃太郎伝説」「天外魔境」と言う RPGを作った事で 信用を得たからである。
・では、なぜRPGなのか?
とても説明しやすいから
「桃太郎伝説」の場合
主人公の桃太郎が 悪いオニを退治する昔話をベースにした 純和風RPG
→ 一言で人に説明できると言う事は、それだけ 人をひきつける力がある
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●RPGのアイデア例
桃太郎伝説のように 名作をゲーム化する
・西遊記
・宮本武蔵
・忠臣蔵
仲間47人 と言うのはPCエンジンの機能をもってすれば できないことはないですが
さすがにこんな企画書を持っていったら こいつらあぶない とバレるので やめましょう
→ この5年後に 仲間が108人居る 幻想水滸伝が出るとは
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●堀井雄二のゲームシナリオの作り方
堀井雄二の場合、MAPからゲームシナリオを作るらしい
→ さくまあきらも それを真似して一日中MAPを眺めていたけど 全くシナリオが浮かばなかった
→ MAPを見ているだけでシナリオが浮かぶのは 堀井雄二ならではの芸当だった。
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●シナリオは あらすじから作るのではなく
キャラクターから作るのだ
「桃太郎伝説外伝」の 浦島伝説を例として
・はじめは、金太郎伝説 としてシナリオを考えていた
・恋愛物は 金太郎っぽくないよね
・いたずら坊主を改心させるシナリオはどうだ?
→ それは面白そう
→ いたずらタヌキにしよう
そのタヌキは 戦闘中、金太郎を攻撃してくるようにしよう
けど、次第に 攻撃をためらうようになって 最後には仲間になる展開なんて・・・
とアイデアが出てきたけれども
・金太郎のイメージに合わないので ダメですね
・浦島だったらなぁ・・・
→ それだ!!!!
・と言う感じで 浦島伝説が出来上がりました。
→ そのまま 金太郎伝説として作っていたなら
なんとなくシナリオは書けたとしても、おそらく エンディングが思い浮かばなかった
→ キャラのイメージから外れたシナリオは どんなにあらすじが面白くても 失敗作になってしまう
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●ゲームにおける信頼感
作り手と ゲームをする人との信頼感は とても大切である。
→ 信頼感を損なってしまうと、プレイヤーはゲームに対して 完全に冷めてしまう。
不思議な事に、やる側だった時は憤慨していた人が ゲームを作る側になると 途端にそんなアイデアを連発してしまう
→ 「敵と出会う度に ダンジョンの最初に戻されるイベントってどう?」
「HPは1000あるんだけど、経験値は1しかくれない敵とか」
「アイテムの半分以上が呪われた武器防具で 攻略本読まないとやっていけなかったり」
「仲間になるキャラがレベル上がっても HPは1しか増えなくて、与えるダメージもいつも 1 」
→→ これは誇張だとしても、実際 こういうゲームが多すぎないですか?
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●企画書
さくまあきらは 企画書の詳しい書き方を知らない。 (当時は少なくとも)
なぜなら、桃太郎チームでは 企画書なんて作らないから。
口頭で全て済ませると言う
→ 普通は、こんなやり方 絶対に通用しません
とフォローしていますが さすがです
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●その他
・つかみの大切さ
浦島伝説のイントロ
「潮風の香りに乗って 浦島の村にも朝が来ました!
浦島の村の人たちは みんな働き者なので早起きです!」
には たくさんの意味が込められています。
→ 言葉は少なく! それでいて、たくさんの意味を持つ!!
・ゲームシナリオとは 面白い文章が書ければ良い と言うのではなく
戦闘に至るまでもが シナリオである
「浦島伝説」の例
連れているタヌキは 戦闘中 浦島に大きなダメージを与えてくる (かなり不快)
→ 浦島がレベルアップする毎に そのダメージを減らしていった
更に、浦島のレベルアップ速度を 通常の3倍くらいにした
(レベルアップするにつれ タヌキの攻撃を気にならないようにさせた)
→ レベルが上がるにつれ タヌキは浦島への攻撃をためらうようにさせた
→→ ひょっとして、このタヌキ その内 仲間になるな と思わせる
・メッセージの書き方
宿屋のセリフ
「はやいおつきで 4両でとまりなさるか」
に至るまでの試行錯誤
ゲームのメッセージ領域は 18文字×3行 と言う懐かしい話も
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などなど
なかなか珍しい 「ゲームデザイナー入門書」でした、
さすがは さくまあきら!! かなり丁寧で詳しく書かれています。
まぁ、今の時代 どこまでこの内容が使えるのか わかりませんが・・・
これからゲームを作る人にRPGはおススメ! の所なんかは特に
これを読んで ゲームデザイナーに育った人はいるのかな~
そう言えば、ここに出てくる どんちゃん (井沢寛)
ジャンプの読者投稿コーナーをやっていたので知っていたけど まさかこんな事している人だったとは
下巻に続きます。
http://sekigames.gg-blog.com/Entry/232/
(番外 桃太郎電鉄 http://sekigames.gg-blog.com/Entry/235/ )
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性別:
男性
職業:
ゲームプログラマ
自己紹介:
古いパソゲー、ボードゲーム、カードゲームを熱狂的に遊んでいます。
ついったー
http://twitter.com/seki_seki_seki
連絡先は
sekisekiseki(あっと)gmail.com
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http://twitter.com/seki_seki_seki
連絡先は
sekisekiseki(あっと)gmail.com
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