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2011年9月8日 にあった、CEDECの講演についての記事です。


『熱意を形にするプロジェクト~ダンガンロンパで目指したちょっとオンリーワンなゲーム~』



ダンガンロンパ
http://danganronpa.com/


他社の方からも 「あんな企画、よく通しましたね」と言われます。

如何にして ダンガンロンパ の企画がスタートしたのか? についてです。



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●企画立案時の 市場背景

続編タイトルが溢れ、オリジナルが売れていない

ワールドワイド に向けたタイトルばかり

・サードパーティーは DS、Wiiで 落ち込みが目立つ

・PSPでは アドホックによる、通信プレイが なんらかの形で含まれている



●社内(サクセス)的な背景

侍道喧嘩番長 以外のIPを欲していた。

・新規企画が通らない状態が続いていた

・2年間ほど、続編・版権物タイトルばかり




●オリジナル企画を立てる際 アピールする所は

1. 過去タイトルとの比較

2. 「今までにない」差別化

3. 大きなインパクト



ダンガンロンパ の場合、2 を推した



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●企画が通るまでの動き


2009年

2月25日  最初の きっかけメール

3月13日  2通目のメール

5月14日  企画書 第一稿

6月28日  企画書 第二稿 → 社内評価

9月中    企画書 再提出 → 2度目の社内評価

10月6日  企画承認



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●2月25日  最初の きっかけメール

講演者の 小高氏が、プロデューサーに メールを送る


オリジナルの ADV企画をやりたいです

→ 小高氏は、ダンガンロンパシナリオ担当

 一つ前に、「コナン&金田一」で シナリオを担当
 自分が得意であるシナリオを活かせるADVで オリジナルを立ち上げたい
 と考えた との事



ADVのシナリオ案を 2種類添付したいた。

→ いまいち? だった
→→ いろいろ ダメ出しされたり




●3月13日  2通目のメール
  
ダンガンロンパの原型を 思いついき、その案を添付

→ 思い付いた時、「このゲームは絶対面白くなる」と言う妙な確信

→ ディスカッションしつつ、企画書を作る事に




●5月14日  企画書 第一稿

DISTRUST 15少年少女殺戮記

→ この時点で、基本的な流れダンガンロンパと ほぼ一緒

→ 画面イメージは サイコ寄り
  学級裁判のゲームルールは 全然別物  (人狼のような 心理戦だった)



プロデュイサーの反応は・・・

→ 世界観 良さそう
  ゲームシステムは ピンと来ない
  ADVは市場的に 厳しい・・・

→→ もっと、インパクトがあり 独自性のあるを




●6月28日  企画書 第二稿

モノクマ”が生まれている。

モノクマ





キャラデザの 小松崎氏に、お願いして キャラを描いてもらっている。
(この時点で 16人のキャラクターの原型が出来上がっている)

処刑、雰囲気など 完成形に近い

学級裁判のゲームルールは まだ迷走中


→ ADVだけれども、だいぶ尖っている
  今までに無さそう
  可能性を感じた



●6月末  社内プレゼン

キャラクター、コンセプト、センス  良い

セールスポイント わかりづらい

PSPなら、アドホック 要るよね

ゲームシステム的な独自性 感じない

PSPのADVなら、売れて 4万本しかいかない

開発費を もっと下げないと


→ 面白そうだけど、売れないね




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●けど、諦めなかった

考え方の切り替え


ADVである限り、立ち上げるのは 無理そうだ
ADVを止めよう


ターゲットを、「ADVユーザー」→「新ジャンルユーザー + ADVユーザー」へ


ミーティングをしながら、ジャンル名を思いついた

→ ハイスピード推理アクション
 (言葉だけ、それがどんな 内容かは考えていない)

→→ 響きが良いよね!

→→ 新しいジャンルを 作るんだ! と気分を切り替え 方向性を定めた




●9月中    企画書 再提出

処刑学園と 絶望高校生

ハイスピード推理アクション として、ADVと言う単語は 一切排除した

超高校級 と言う設定を入れたのも、ここから

成長要素 や、やりこみ要素を入れ  ADVじゃないアピール



ウリは・・・  ハイスピード推理アクション
        2.5D グラフィック
        背徳 民主主義 と言う世界観




更に、ムービーを用意

→ 学級裁判の様子、処刑シーン 

→ プレゼンの段階で、ここまでのムービーを用意するのか? と言う程のクオリティ
 (業務外で スタッフに作ってもらった)

→→ 処刑シーンは、実際のゲーム中に使われているのと 一寸の違いもない程の内容

→ スタッフは、「これは イケるね」と言う確信を持った




●社内プレゼン → 社内の反応

グロすぎる


ターゲット狭い

ハイスピード推理アクションは過去になく、新ジャンルかも知れないけど 所詮はADV  PSPでは売れない

「いじめ」とか「処刑」とか 生理的に受け付けない
エンターテイメントとして、これを発売するのは 適切ではない

MAXで4万本  悪ければ、1~2万本


→ やりすぎてしまった。

  状況は、悪化してしまった・・・



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●経営陣に 熱意で説得

経営会議に乗り込み 直談判

→ 絶対 売れる!

  絶対 ウケる!

  責任は持つ!

  だから やらせて欲しい!!


→ 最後は 泣き落としになった




●ようやく承認

2月末までで プレイアブルの評価版の制作をする事に
(4ヶ月間)



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●評価版 制作

しかし

→ スタッフ自身も、ハイスピード推理アクションを推したけれども

 それが どんなものか? 実際には 考えていなかった

→ 難航

→ プレイアブル完成せず



・3月8日

ゲーム性がわかる ムービーを作成した。


→ 第一話の 学級裁判が 動いていた

→→ やっと、どんなゲームなのか 見えた
   タイトルは、「ダンガンロンパ」に


(ちなみに、声は 素人のスタッフが当てていました)



・社内で高評価

開発続行 承認



・~10月 マスターアップ

ゲームルールの方は、最後の最後まで難航

マスター1ヶ月前まで、

シナリオは既に出来上がっていたけど
ゲームシステムは ほとんど出来ていなかった
第一話が 動くくらいだった

→ 最後の一ヶ月で詰め込み
  今の形になった



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●オンリーワンのために

・新ジャンル の創出

・ミステリーと アクションの融合

・新しい映像表現





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●プロモーションについて

1.豪華声優
2.初出の映像は インパクト重視  (グロさは 出さない)
3.社内クリエイター 売り出し   (シナリオと、キャラデザ)
4.体験版 配布
5.漫画化
6.人気ラノベ作家による ラノベ化



・ADVではなく 「推理アクション

けっして、ADVとは 言わなかった。




・けど、このままでは インパクト足りないよね

大山のぶ代
さん (旧ドラえもん)の起用を思いついた

→ ダメ元で オファー

→→ なんと 快諾された!




●タイトル

ADVと思わせないような タイトルを

みんなで アイデアを出し合った

→ 処刑高校生絶望EDEN 白黒の断窮 などなど

→ そして、「ダンガンロンパ

  STGっぽい
  語感が良い!




●ユーザーの反応


・お披露目 ティザームービー

この時は、大山のぶ代 の名前は伏せた

→ いまいち反応が無い



・声優一覧を発表

→ 物凄い反応が出た!
  アクセス数 5倍の跳ね上がり

大山のぶ代 の名前を聞いて
豪華声優のファン など


→ やっぱり ダンガンロンパは この層にアピールしていった方が良さそうだ



・TVCMは あまり反響無かった

なんでだろう?



・完成披露発表会

ゲストで 大山のぶ代

→ 多くの取材陣が やってきた

→ 概算ながら web  1700万円
          新聞   600万円
          TV   3900万円

くらいの取り上げ方をしてもらった

→ Yahooトピックスでも 取り上げてもらい
 45億ビュー



●プロモーションについて

逆転裁判 のパクり と言われないように

→ 途中で開き直って、それでもいいや と思うようになった
  むしろ、逆転裁判のファンを引き込もう


・出せる素材が無さ過ぎた

→ ゲームの性質上、ゲームの途中のシーンを出せない

→→ 例えば、3章のゲーム画面を出すと そこに写っているキャラが
  「このキャラ写ってる ってことは、こいつは 3章まで死なないんだ
  とネタばれになってしまう


→ 処刑シーンも 見せたい所なのに、ネタばれなので 出せなかった

体験版の素材を 有効活用した




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●2010 11月25日  発売

初動 2万本ちょい  と、イマイチ

→ がっかり



その後、展開

デュラララ!!」の作者が ついったーでベタ褒めする等
遊んだプレイヤーが布教してくれた


→ じわじわ売れ そろそろ10万本売り上げに



●アンケートより 手に取った決め手は?

ADVだから         7.8%
新ジャンルだから     11%
キャラクターが良い    25%
ストーリーが良さそう   40%
ゲームシステム面白そう 24%
声優目当て         25%
友人に勧められて     4%


→ ADVだから < 新ジャンルだから

 ADVゲームの場合、ADVだから と言う理由が50%を超えるため
 ダンガンロンパは、ADVと意識せずに買ってくれたのだと言うのがわかった



●プロジェクトの評価


作品として   → 大成功

プロモーション → 成功

ビジネス    → それほど儲かって無


しかし、新規IPができあがった
続編も制作決定

→ 今後に期待



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●熱意を形にするには?


タイミングが重要

熱意 不可欠

協力者を 見つける事

(周りを まきこむ!)

既存ジャンルにこだわらない工夫


→ チャレンジを楽しむ事!!


 

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