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2010年8月31日 にあった、CEDECの講演についての記事です。
「キャラクターゲームにおけるメディアミックス
~ 金色のコルダ2「プロジェクトf(フォルテ)」より」
キャラクターゲームのメディアミックスって、どうすればいい?
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●ネオロマンス?
コーエーテクモ による、女性向恋愛ゲームの総称
シリーズ 15年目 「アンジェリーク」「遙かなる時空の中で」「金色のコルダ」「ネオアンジェリーク」
実際やっている メディアミックス
ゲームを中心として・・・ コミック、CD、アニメ、ケータイコンテンツ、グッズ、イベント、舞台
舞台(声優さんを使った演劇) 5000人の席が常に満席
4回公演するため、動員数 2万人規模
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●どのように組み込んでいたか? (過去)
・5つの部門
「ゲーム部門」、「アニメ・CD・イベント部門」、「ケータイ部門」、「書籍部門」、「グッズ部門」
(グループ内部に、このような部門を持っていたため
メディアミックス展開を ここまで進めることができた)
今までは、各部門が ゲームの後追いで 独自に展開していた。
・しかし、ゲームの連動とのズレ
ゲーム発売後に、各部署が情報入手 それから、企画制作
→ その結果・・・ 新シリーズの開始時に、旧シリーズのアニメ化
話題性の分散、世界観の乱立の結果 ユーザーも どれに集中すればよいか? 混乱する
(ゲームへの宣伝効果にもならなかった)
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●体制を改善
・IPプロデューサーを 設立
IPプロデューサーを中心としてまとめ、各部門が連動して企画を進めるようになった
週1度、IP会議を行う (IPプロデューサーと、各部門の担当者 が会議)
・目指した物は、連動効果の実現
→ 早くから、ゲームについて 情報共有
→ スケジュール面での話題性の盛り上げ
多角的視点からの世界観の統一
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●実現例) プロジェクト フォルテ
・「金色のコルダ」 PSP移植版
移植 + 新キャラクター + 新シナリオ
→ IP全体での、初の 連動プロジェクト
新キャラクターによる、新展開
・連動1:ユーザーの興味に沿った、商品スケジュール
プロジェクト告知
ドラマCD ・・・ ゲームのプロローグ部分
ケータイドラマ
→ ユーザーを わくわくさせる
ゲーム発売直前
コンサートイベント
→ 話題性の盛り上げ
ゲーム発売直後
グッズ、小説発売
→ もっと深くキャラクターを知りたい と言うニーズに向けて
→ ユーザーの楽しさが続いていく と言う展開を目指した
→ ゲームと同時に進める事で 実現できた
・連動2:キャラでリンクする、多角的展開
新キャラクターを中心に
ゲーム ・・・ 恋愛ストーリー
アニメ ・・・ 対立ストーリー
小説 ・・・ 過去のストーリー
ドラマCD ・・・ 日常の人間関係
→ 様々な展開を楽しめるような (ゲームと がっちりリンクした)商品展開
→ ユーザーに大好評
(プレイヤー1人称視点である)ゲームでは表現できない内容を、他のメディアでフォローできた。
→ キャラクターに厚み、世界観を深められた。
ゲームに出てこないような設定を監修しないといけないと言う、開発の負担増にはなった
→ しかし、ゲームにとって 大きなプラスになった
・連動の結果
各部門、10% ~ 30%の売り上げアップが実現
→ 各メディアのお陰で、ゲームそのものへの興味につながり
ゲーム「金色のコルダ」の売り上げも 増加
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●まとめ
メディアミックスで 大切な事
・メディア間の協力態勢
・タイミング (可能な限り、同時期展開を)
・多角的で新鮮な展開 (ゲームと同じ内容のアニメをする みたいなマンネリでは無く)
・ゲームで語られる部分以外にも 広い視野で世界構築を
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●質疑応答
・IPって?
Intellectual Property (知的財産) の略
→ このプロジェクトでは、キャラクター・世界観 全てに価値がある
として、この言葉を使っている
ついったー
http://twitter.com/seki_seki_seki
連絡先は
sekisekiseki(あっと)gmail.com