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「ぽかぽかアイルー村における、アフォーダンス指向のAI事例。
AIに多様な振る舞いをさせる手法」
PSP『ぽかぽかアイルー村』における AIについての講演です。
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●アイルー村って どんな感じのゲーム?
クエスト中において・・・
1. アイルーが やりたい事を3択で提案してくる
2. プレイヤーが その中のどれかを選択する
3. アイルーが 選ばれた行動を行う
この、1. やりたい事の提案の際に AIが使われている
との事でした
提案の例)
敵を見つけた際
「1.攻撃する 2.穴を掘って隠れる 3.そのまま進む」
敵と きのこを見つけた際
「1.攻撃する 2.きのこ を採取する 3.そのまま進む」
●AIで実現したい事
バリエーション豊かな行動を ユーザーに見せたい
アイルーの個性ごとに やりたい事を変えたい
状況によって 行動を変化させたい
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●これを実現するにあたっての問題点
単純に作ると その組み合わせが爆発的に多くなる事
(アイルーの個性の種類 × 行動の対象 = 凄まじい量)
●考えられる方法は・・・
1. if文 による分岐
アイルー1匹あたり 1500 ~ 2000行のスクリプトが必要
それを アイルーの種類分用意すると 15000行になってしまう
→ 作業量が 現実的ではない (ここだけの作業で、数人必要になってしまう)
→→ 小人数プロジェクトである事
バランスに関わる所なので 1人の専任者に任せたい
ため、不採用
2.決定木
if文の内容を ツリー分岐で表現しただけであり
作業量は変わらない
3.アフォーダンス指向のAI
これを採用
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●アフォーダンス指向のAIとは
海外の「シムズ」で使われ始めた手法
技術的な詳しい内容については、IGDA SIG-AIを参考にしてください
との事
http://
・通常のAIの場合
AIが環境を調べ、行動を決定する
例) アイルーが きのこを見つけ
それに対して、行動を分岐させる
・アフォーダンス指向のAIの場合
環境が AIに対して、行動を示唆する。
例) きのこが、アイルーに対して 「食べれるよ」と言う情報を与える
敵が、アイルーに対して 「攻撃できるよ」「逃げれるよ」と言う情報を与える
●メリット
提案テーブル × アイルーの種類 +
アフォーダンステーブル × 対象の種類
を定義する事で、AIができあがる
→ 劇的な作業量 削減!!
(具体的には 30 + 150 = 180パターンの記述だけで実現)
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●アイルー村における 具体例
・提案テーブル
個々のアイルーが持つ、各提案の優先
やる気 高・中・低 に応じて3パターン
例)
アイルーA 攻撃したい 60
食べたい 100
釣りたい 30
進みたい 60
寝たい 40
アイルーB 攻撃したい 30
食べたい 100
釣りたい 100
進みたい 40
寝たい 40
(アイルーBは 釣り好きな個性)
・アフォーダンステーブル
オブジェクトが持つ、提案への影響度
例)
敵 攻撃したい +30
キノコ 食べたい +20
●実際例
アイルーAが 敵とキノコに 同時に出会った場合
アイルーA 攻撃したい 60 + 30 = 90
食べたい 100 + 20 = 120
進みたい 60
寝たい 40
釣りたい × (そもそも できない行動)
この結果、上位の3つの行動 (攻撃したい、食べたい、進みたい)
を 提案してくるようになります。
「まものクエスト」 (1998年)
です。
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●どんなゲーム?
ジャンルは RPG
コンセプトは 「こんなRPGがあってもいいじゃないか」
当時は ドラゴンクエスト3が発売
PCでも 王道と呼ばれるRPGが多く発売された と言う時期です。
それに反発してなのか?
読者投稿ゲームならではの かなり変なRPGなっています。
変なモンスター(まもの)や、変な呪文、変なイベントが盛りだくさん
全体的なクオリティは かなり高く
当時、MSX・FAN の投稿ゲームの中では かなりの人気を得ていました。
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●変な まもの がいっぱい
スライム的なマスコットモンスターの 「へんなきし」
を筆頭に、これが敵? と思わせる モンスターがたくさん出てきます。
序盤の強敵 かんとく に、たんたんたぬき
おかま に、おしうり ・・・
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●変な 呪文 もいっぱい
冒険を進めていると どんどん変な呪文を覚えていきます。
例えば・・・
ごん ・・・ まものほいほい を出して、まものを捕まえる
ぼえー ・・・ 歌を歌う (ゆうしゃは 音痴だけど・・・)
こせま ・・・ お金を出して、まものを惑わす
ふば ・・・ ゆうしゃが、ばかになる。 → まものが呆れて、攻撃してこなくなる
あどいり ・・・ アイドル歌手を呼び出す
こんな感じです。
呪文が効いたときの まもののリアクションが面白く笑えます。
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●もよおしシステム
まものクエストのオリジナルシステムが これです。
冒険を進めていると、ゆうしゃは もよおしてしまいます。
そうなると、まもの退治をしてられなくなり ダッシュでトイレにかけこまなければ なりません。
それが間に合わなかった場合・・・
ゆうしゃは ○○○を××してしまいます。
そうなってしまうと、まものと遭遇しても 「汚ねぇ 近寄ってくんな!」と 追い払われてしまいます。
あらいぐまに 体を洗ってもらいます。
なぜ、こんなシステム入れた?
と思ってしまうような、誰も得しなさそうな要素ですが
実は ゲームの攻略に関わったりするので 面白いです。
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●その他 まものクエストと言えば・・・
・けがわ を売るシステム
王道RPGでよくある 敵を倒すとお金が手に入る謎について 一つの答えを出しています。
まものクエスト では、まものを倒すと その皮をはぎ 毛皮屋に売る事で お金を稼ぎます。
・・・今考えると、なかなかグロい
・ばんにん
町と外の境界には 番人が居ます。
ちょっと乱暴者だけど、味方かな~ と思いきや・・・
「よおっ! (お金を)貯めこんでるようだな! おれによこせよ!」
orz
この番人を倒せるようになるのが、中盤の目標だったりします。
・死ぬと説教
もし、死んでしまっても お金を半分にされる事も無く
ノーリスクで蘇らせてくれます。
この辺りは親切
しかし、長老から 説教を受けます。
しかも、それが長い・・・
某リセットさんか と言うような感じで、ええ感じで 面倒くさいです。
これも まものクエストのお約束
・ニヒルなエンディング
全編 ギャグなノリですが エンディングだけ、いきなり強烈な展開が待っています。
今で言うと事の 鬱エンディングのような感じで
当時、小学生低学年だった せっき~は 泣いてしまった記憶がある ぷちトラウマです。
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と、こんな感じの ギャグテイストなRPGです。
MSX投稿ゲームの中でも 名作の一つですね。
好きな人も かなり多かったのでは無いでしょうか?
個人的に興味あるのは、このゲームのノリを 今の人が遊んだら どう受け止めるんだろう?
と言う所です。
TRPGと ボードゲームの合わせたような感じのゲームです。
プレイ日記については 以下
http://sekigames.gg-blog.com/Entry/198/
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●ジオラマで冒険
ディセント最大の魅力はこれ
伊達に、置き場所に困るくらい かなりデカい箱に入ってはいませんね!
(ドミニオン2箱以上の大きさ)
フィギュアを使って 実際にダンジョンを探検します。
モンスターも フィギュア
冒険開始時は全てが見えず 扉を開けるなどで、 ダンジョンが広がります。
これが ダンジョンを探検している感覚に 一役買っていて
「扉の向こうには 罠とか モンスターとかあるかも」 と思うと ドキドキします。
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●プレイヤー作成
たくさんあるプレイヤーカードの中から ランダムで選ばれます。
(ランダムで 2枚引き、好きな方を選ぶ)
キャラクターのタイプは、近接・遠距離・魔法・(+特殊) と設定されているので
これらを パーティー内で うまく分かれるように選んだほうが良いでしょう
そして、その後 更に、スキルカードを既定の枚数引きます。
このスキルカードが 大きく個性を引き出すようになっていて
・使い魔使い
・司令官 (周囲の味方をパワーアップ)
・スタミナ馬鹿
など、大きく変わります。
(自爆スキルを手に入れてしまった時の顛末は以下
http://sekigames.gg-blog.com/Entry/198/ )
これにより、キャラクター作成毎に 違うプレイ感のキャラクターが作られるので
何度も楽しめるようになっています。
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●プレイヤー vs ゲームマスターの構図
TRPGと同じく ディセントにも、ゲームマスターが居ます。
(プレイヤー4人くらい と ゲームマスター1人)
プレイヤーは 自分の担当するキャラクターを操作し
ゲームマスターは シナリオの進行や、モンスター全員を操作します。
普通のTRPGでは、ゲームマスターが ゲームバランスなどうまく調整し
プレイヤーを満足させる事が目的だったりするのですが
ディセントでのゲームマスターの役割は プレイヤーを打ち倒す事
と、ガチの対戦の構図になっています。
その代わり、ゲームマスターも ルールに縛られ、好き勝手には できません。
ここが 面白いデザインだと思いました。
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●ゲームマスターのやる事
ゲームマスターは マスターカード と言う手札と、脅威ポイント と言う物を持っています。
そして、マスターカードは そのカードに示された 脅威ポイントを支払う事で使用できます。
そのマスターカードは と言うと・・・
「毒グモ 2体が現れる」 (脅威コスト4)
「ヘルハウンド 2体が現れる」 (脅威コスト5)
「モンスターが プレイヤーの攻撃を一度回避できる」 (脅威コスト2)
「モンスター1体が 2回攻撃する」 (脅威コスト4)
「宝箱は ミミックだった!」 (脅威コスト8)
「落とし穴を出して プレイヤーの移動を阻止しつつ、ダメージ」 (脅威コスト3)
「今後、現れるモンスターをランクアップさせる」 (脅威コスト17)
などなど
(毒グモ召喚 と、 ヘルハウンド召喚 の図)
これらのカードと、脅威ポイントを うまくやり繰りして
如何に プレイヤー達をボコボコにできるか? を算段します。
対するプレイヤーも、
「ここで 落とし穴開かれる恐れがあるから、こう移動しよう」とか
「ここにモンスターの増援が現れるとマズイので、ここの視線は確保しておこう」
(視線が通っている場所に、モンスターは出現させられない)
と、ゲームマスター相手に 見えない駆け引きを 繰り広げるようになります。
ゲームマスターが 本気でプレイヤーを殺しに来るので、緊張感ありますよ。
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●プレイヤーの成長
基本的には 宝箱です。
宝箱には、金・銀・銅 の種類があり、金には かなり強力な魔法の武具が入っていたりします。
手に入れたアイテムを 誰に持たせるのか?
と、パーティーで ワイワイ相談する瞬間が面白いです。
冒険中 即座にそのパワーアップを体験できるのが良いです。
また、冒険中に得たお金を持って 一度町に帰り
アイテムを購入したり できます。
(お金を積めば、金の宝箱のアイテムをランダムで1枚引けたりも)
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●その他 面白かった所
・ボス戦は 迫力満点
フィギュアがでかい!
かなりの 威圧感です。
・ファイアーブレス
火を吐かれると こんな感じになります。
わかりやすい & ヤバそう!
・HP回復が 大変
ディセントにおける HP回復手段は、基本的にポーションです。
しかし、このポーション 1人につき、3本しか持てません。
(しかも、1本につき HP3しか回復しない)
HP回復上限が限られているので 慎重な立ち振る舞いをしないといけないのが 面白い
途中で 町に戻り、ポーションの補充をする事も可能ですが
意外と 町に戻っている余裕が無いので そこの見極めも重要だったり
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初回プレイは インストもあったので、6時間くらい かかりました。
まぁ、一日がかりのゲームですね。
ゲームのノリは かなりTRPGに近かったです。
このタイプのゲームが好きな方は 楽しめるでしょうね。
ゲームマスターとの 対戦の構図が面白いですね。
かなりシビアな ゲームバランスになっているので TRPGとは 違った緊張感が
それにしても、このゲーム
やはり 箱がデカいです。
PSアーカイブで最近プレイしました。
かなりハマりこんだので、レビューです。
(1997年)
全体的な感想としては
・動物集めが面白い
・シナリオA、シナリオBから シナリオCへの誘導がウマイ
です。
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●どんなゲーム?
ジャンルは 「サイコスリラー&ハンティングRPG」
8年後、巨大隕石がぶつかり滅亡する惑星ケニア が舞台
主人公のケンとリンダは、その8年の間に 動物を集めまくり 箱舟に乗せる
そんなゲームです。
公式より
・主人公は勇者ではない
・魔王やそれに類する世界の脅威となる「敵」が存在しない
・惑星の滅亡を阻止する事が出来ない。
当時は王道RPGばかりのご時世だったため
なかなか新しいコンセプトだったのだと思います。
(原作のPCエンジン版は 1995年)
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●動物ハンティング
このゲームの目的は どんどん動物を捕まえる事です。
(全120種類 オス・メスで計240匹)
動物の捕まえ方も いろいろあり
・フィールドにうろついているのを捕まえる
は普通として
・ダンジョンを各種巡って 捕まえる
・罠を仕掛けて 捕まえる
から
・代行ハンターを雇って 集めてきてもらう
・オークションで大枚はたいて 買う
まで いろいろ
動物も、「ある季節にしか現れない奴」や 「かなり特殊な条件の時のみ現れる奴」
などなど、動物集めがかなり楽しいです。
(ちなみに、出てくる動物は ブタとかニワトリとか そんなのばかりです。
名前以外は 似ても似つかぬ化け物だったりしますが・・・
上の例でも 左がトドで 右がカバ)
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●捕えた動物の使い道
全てのゲームシステムが 動物を中心にデザインされています。
捕えた動物についても
オス、メス 1匹ずつは 箱舟に乗せるとして それ以上に捕まえた動物については いろいろな使い道があります。
・売ってお金にする
・肉にして 食べる
・武器、防具に加工する
・猟犬にして 一緒に闘う (一部の動物)
お金も 装備の入手も 基本はこれなので どの動物を何に回すのか? の算段が必要
(そんなに多くの動物を保持できない事もあり)
全ての要素が動物に帰結する と言う
ゲームシステムのブレなささ が良いですね。
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●3つのシナリオ
こんな動物ハンティングゲーなのですが、
いきなりやれと言われても要素が多すぎて どうすれば良いかわからないと思います
が、そこへの誘導が とても見事でした。
「シナリオA」「シナリオB」「シナリオC」とあるのですが
「シナリオA」と「シナリオB」が、サイコスリラーRPGとなっています
・シナリオA
リンダが誘拐された。 再び出会えた時は、殺人現場に記憶喪失になって立っていた
誘拐犯に翻弄されつつも、リンダの記憶を取り戻すため頑張る
「死体は探すより作る方が簡単なのサ。」
・シナリオB
リンダとの結婚式前夜
リンダの家に何者かが襲撃し、リンダの両親を惨殺 リンダも左腕が切り取られていた
犯人の正体や、目的は?
「愛する者が死ぬと、みんな泣くのね。」
と、なかなか きっつい話です。
人によっては、トラウマ確定
が、公式でも書いていますが、この2つのシナリオは 大きな釣り針です。
シナリオを追っている内に、大体のゲームシステムが理解できるような作りになっています。
各シナリオで舞台も
シナリオAは、「東エリア」と「西エリア」
シナリオBは、「東エリア」と「南エリア」
のみに絞りつつ、その地域を大体 周るように作られています。
シナリオAとシナリオBは、普通にプレイした場合は 4~5時間くらいでクリアできる感じ
2つをクリアした頃には、ゲームシステムは完璧。地理も把握した。
動物50種類くらいが どこに居て どう捕まえるかも 知った。
では、このゲームの本番で 本当に遊んでほしいのは「シナリオC」です。
ストーリーはありません。
7年と言う制限時間の間に できるだけ多くの動物を捕まえてください。
動物は 120種類居ます
この頃には、リンダキューブのゲーム性に夢中になっているため
純粋な動物集めゲーとして 喜んでやってしまいます。
この誘導が とてもウマいと感じました。
(また シナリオA、シナリオBで 過去いろいろあった結果 性格が歪んだり、不幸な運命を負ったキャラクター達が
シナリオCでは、過去の正しい選択肢を選んだ結果なのか
全員が幸せな姿を見せてもらえる事ができ、ほっとした気持ちになれます。
ここも とてもウマいと感じたところです)
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●その他
・シナリオA のラストの展開はトラウマ
・リンダの コブラツイスト には、かなりお世話になった!
・ウジ でかくてキモすぎ こんなん部屋に湧いたら死ねる
・隊長は カッコイイ
・クジラが襲ってきた時は、インパクトありすぎで吹いた
・クジラの売り値 さすがに高すぎだと思う・・・
あいつ捕まえたら、財政の苦労がなくなる。
・腐った肉持っていると ハイエナが襲ってくるとか ウマいなぁ~ と思った
・シナリオCは ハリキリすぎて 初めの2~3年くらいで 大体の事やり尽くして
残りの数年 かなりヒマになってしまった
・ゾウモツって何? そんな生き物居るの?
・イヌだけは普通の動物なのは 人間が外から家畜として連れてきて
それが野生化して繁殖した と言う世界観の理由付けがスゴイと思った。
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そんな感じの リンダキューブ
この一ヶ月くらい ずっと動物集めをするくらいハマりました。
「シナリオC」は 120種類の捕獲を成功
おまけの「シナリオD」
これは、制限期間1年間(シナリオCは7年)
その時間の中で 何匹の動物を捕まえる事ができるのか?
かなりキツい時間制限なので ちゃんと効率よく動かないと全然動物を集められない
(しかも、惑星が滅ぶまで後1年なので ほとんどの住民は この惑星から脱出していて
店なんかも全部閉まっている状態)
そんな「シナリオD」も 119種類の捕獲に成功しました。
(捕獲する順番を間違えてしまい 「パンダ」だけは 捕獲に失敗した)
それくらい ハマったゲームでした。
ゲームデザインで遊ばせるゲームは とても大好物です。
しかも、そのエサとして「シナリオA」「シナリオB」を用意する流れも とてもウマい
ゲームデザインにほれ込み
世界観(キャラクターやストーリー部分)も かなり好きになりました。
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http://
告示日:2011年6月20日
発効日:2011年7月1日
《精神を刻む者、ジェイス》 禁止
《石鍛冶の神秘家》 禁止
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禁止カードから カードの価値について考えてみました
(主に MtGや、TCGを知らない人向け
知っている人にとっては、何も大した事無い内容だと思います)
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●今回の禁止カードについて
共に 強力すぎるカードです。
その中でも ”ジェイス”は、
2010年のグランプリ(世界大会)にて、ベスト8のプレイヤーのデッキに入っていた枚数は 32枚
(つまりは 全員が4枚入れていた)
全体でも ”ジェイス”の使用率は 88% 、”石鍛冶”の使用率は 70% と
異常な数字を出していました。
この2枚を使って組まれたデッキ 「Caw-Blade」は 大きな結果を出していて
健全な環境 とは言えない状態になっていました。
(実際、「Caw-Blade」は かなり強い)
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●カードゲーム開発者の仕事は カードに価値を与える事
禁止前は 大体
《精神を刻む者、ジェイス》 1万円
《石鍛冶の神秘家》 3000円
くらいの値段をしていました。
たかが、カード1枚にです。
このように、カードゲーム開発者は ただの紙に価値を与える事が役目です。
しかし、カードを禁止する と言う行為は 価値を与えた物を 無かった事にするような物です。
禁止カードを作る と言う事は、それだけ 開発者の敗北を意味します。
ちなみに、開発者も 努力していました。
”ジェイス”対策のカードとして
《ファイレクシアの破棄者》《オキシド峠の英雄》《最後のトロール、スラーン》
それだけでは足りなかったのか、追加で
《蔑み》と《呪詛の寄生虫》
と言うカードを作りました。
が、実際には ”ジェイス” ”石鍛冶”の勢いを止める事は できなかったのです
結果、 ”ジェイス” ”石鍛冶”は暴れ続け そんな環境にプレイヤーは疲れ
実際に、マジックの大会の参加者が減る など 起きたとの事です。
開発者は 「カード2枚を守るのか?」 「マジックと言うゲーム全体を守るのか?」
と言う判断を迫られました。
開発者の言葉を引用する所の
『人々がマジックをプレイしたくないなら、私たちは修正しなければならないのです。』
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●禁止カードが出るのは 6年ぶり と言う事
しかし、例えば 1万円払って ”ジェイス”を手に入れたプレイヤーからすると
たまった物では無いですよね
(4枚だと 4万円)
それだけ、カードを禁止する と言う事は 罪の大きいのです。
特に マジックは 禁止カードを出すのは 6年ぶりです。
”ジェイス”に1万円と言う価値が与えられたのも
禁止にされない と言う 信頼による所もあると思います。
いつ禁止され、使えなくなるかも知れないものに 大金なんて払えませんからね
それだけ、今回の禁止カード発表は その信頼を崩す事にもなってしまいました。
(極端な例として 「遊戯王」と言うゲームがあります
「遊戯王」では 半年に1度 禁止・制限カードが発表されるのですが
多くのカードが、ビシバシ 禁止・制限されています。
遊戯王開発者も 禁止・制限される事前提で 強力カードを作っちゃうので困りものです。
そして、ユーザー側も この環境を受け入れていて
カードの価値も それ前提で判断しています。
→ 「このカードは、きっと制限されるので 1枚だけ持っていれば良いや」 )
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●けど、実は それほど ただの紙くずにはなっていない
と、禁止カードの問題について 書いたのですが
今回の ”ジェイス” ”石鍛冶”については それほど、ただの紙くずにはなっていません。
(マジックを知らない上で 「1万円のカードが 紙くずになったらしいぞ」と言う話が飛び交っているのを見て 気になりましたが)
マジック開発者も ここについては、かなり慎重に事を運んだのだと思います。
実際、”ジェイス” ”石鍛冶”が禁止されるのは スタンダードルールのみ です。
エクステンデッド、レガシー と言うルールでは 問題無く これらのカードを使用可能です。
そして、このスタンダードルールにおいて
(最新の2年のカードのみが使える環境)
そもそも ”ジェイス” ”石鍛冶”が使えるのは 後3ヶ月間だけ だったのです。
・前々から ”ジェイス”を持っているプレイヤーにとっては
→ そもそも スタンダードで使えるのは後3ヶ月間だと 元々承知していた。
・昨日 ”ジェイス”を1万円で買ったのに いきなり禁止されたよ と言う人にとっては
→ 後3ヶ月しか使えないカードを このタイミングで買う と言う事は
この後も、エクステンデッド とかで使う気まんまんだから なのでしょう
→→ エクステンデッドでは ”ジェイス”は使用可能です。
紙くずには なっていません。
”ジェイス” ”石鍛冶”を禁止するタイミングは もっとあったと思います。
(例えば グランプリ ベスト8全員が ”ジェイス”を使っていて
強すぎると騒がれた 3ヶ月前 とか)
その上で、後3ヶ月 と言う 今のタイミングを選んだのは いろいろな考えがあったのかな と
・できるだけ カードの価値を下げたくない
→ スタンダード以外では 問題無く使えます
スタンダードでも、本来より 3ヶ月早く使えなくなるだけです。
・”ジェイス” ”石鍛冶”の居ない スタンダードを プレイヤーに楽しんでほしい
この2つの最大公約数を出したのが 今回の禁止発表なのかな と思いました。
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そもそも 禁止になってしまうカードを作ってしまう事自体が問題なんですけどね
けど、出してしまったのは 仕方ない
その上で どう対応していくか? について興味深かったです。
今回は 禁止カードから、カードの価値 について考察してみました。
それとは別に、ゲームプレイヤーサイドとして
・日本選手権直前に禁止するなんて、どういう事だ
「Caw-Blade」で出ようと思っていたのに、今から 新しいデッキを用意しないといけない
・「Caw-Blade」が居なくなったら 「ヴァラクート」デッキが強すぎて そっちが暴れまくるんじゃね?
とか いろいろあると思いますが
そこについては、語る事できませんので 興味深く 様子を見てみようと思います。
ついったー
http://twitter.com/seki_seki_seki
連絡先は
sekisekiseki(あっと)gmail.com