ゲームを作ったり、ゲームを遊びまくったりしている せっき~の生き様。 まずは目次をご覧ください
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2012年8月21日 にあった、CEDECの講演についての記事です。
『GRAVITY DAZE/重力的眩暈:上層への帰還において、彼女の内宇宙に生じた摂動』
携帯型エンタテインメントシステムゲーム機 PlayStationVitaにおけるオープンワールドゲームの作り方
講演内容を 大きく2つに分けて まとめました。
スクリプトについて です。
(データの管理の手法 については http://sekigames.gg-blog.com/Entry/243/ )
-------------------------------------------------------------------
●スクリプトについて
Luaを使用した。
→ 「GRAVITY DAZE」では、スクリプトで全ての要素を管理しているため 大変重要
→ 複数の LuaState を同時に存在でき、並列に動けるようにした。
・SandBox
スクリプト1つの実行単位
(SandBox = LuaState + オブジェクト管理情報)
・スクリプトは プランナーが書いた
●なぜ こうしたか?
基礎研究に時間を費やしたため、イベントの作成などの期間は (デバッグ期間など含め)1年ほどであった
その1年の中で
ストーリーミッション 21個
チャレンジミッション 20個
その他イベント
を作成と、短い期間で 大量のイベントを同時作成する必要があった
・開発環境
Maya イベントセンサー
各種配置情報 などを設定
EXCEL 簡易データベース
静的データ
Lua 具体的なイベントの動き
・専用ツールは無かった
→ ツール開発に コストを割けなかった
→ それなら 専用ツールを必要としない作り方を考えた
(Maya と Lua のみで作成)
すぐに作成を開始でき、ツールのメンテナンスコストが かからなかった点は良かった
(ただし、より大人数で開発する場合や 追加コンテンツなどをこの先も作り続けるタイプの開発の場合は 不向きだろう)
-------------------------------------------------------------------
●ゲームの要素全てを SandBox にしている
プレイヤー、敵キャラ、オブジェクト
タイトル画面、メニュー画面
イベントマネージャー
コミックデモ、ムービー
イベントシーン、ミッションシーン
などなど
●SandBox の特徴
SandBoxは独立しており、他のSandBoxに影響を与える事がないので
作業者は自分の管理している SandBoxだけを注意すれば良い
(バグったとしても、他の何かを壊さずに済む)
ゲームデータベースに シナリオ進行状態、各種フラグ、セーブデータに乗る情報 などが管理されていて
全てのSandBox は、ゲームデータベースを参照できる。
(SandBox同士がやり取りする場合は、SandBox経由)
手軽に 新しいイベントの追加、 仕組みの追加 ができた
共通スクリプト関数、各種テンプレート を用意して、量産効率を高めた
→ 初めてスクリプトを触れる人間でも 悩まずにできた
→→ 増員しやすい、スキル差が抑えられ 品質が均一に
-------------------------------------------------------------------
●実際のゲーム中のスクリプトの流れ
・例 タイトル画面
ゲームが起動すると、 プレイヤーキャラ と タイトル画面シーン の SandBox が生成される。
→ タイトル画面シーンSandBox は、タイトル画面の画面表示、BGM再生、メニュー処理 など 全て行う
→ ロードを選択
→ タイトル画面シーンSandbox は、ゲームデータベースに各種パラメーターを登録し
イベントマネージャーSandBoxを生成
その後、タイトル画面シーンSandBox は、自己消滅する。
→→ このように 各シーンを管理するSandBoxは、次のSandBoxに託した後 自子消滅していく作りになっている。
---------------------------
●イベントマネージャーSandBox について
ゲームデータベースの内容に基づいて、その状態に必要なSandBoxを一式用意する。
例) エピソード13の開始状態だった とすると
イベントマネージャーSandBoxは
エピソード13のイベント SandBox
エピソード13の舞台の街 SandBox
エピソード13用のモブキャラ SandBox
など 全てを生成。
エピソード13のイベント SandBox に スタート信号を送る
その後、自己消滅
例) エピソード13 をクリアした場合
エピソード13のイベント SandBox が、ゲームデータベースに クリアしたと言う情報を書き込む
→ そして、イベントマネージャーSandBox を生成
→ イベントマネージャーSandBoxは ゲームデータベースを読み取り、エピソード14のための SandBoxを準備する
例) 特別なイベントを持った人物に話しかけた場合
ゲームデータベース に 話しかけた と言う情報をセット
→ イベントマネージャーSandBox を生成
→ イベントマネージャーSandBoxは ゲームデータベースを読み取り コミックデモSandBox を生成
→→ コミックデモ開始
→ コミックデモ再生中の裏で イベントマネージャーSandBox を生成
イベントマネージャーSandBox は、コミックデモ終了後のシーンのための SandoBox を作っておく
-------------------------------------------------------------------
このように シーンの切り替え毎に 全てのSandBox を捨てて 作り直す と言うようにしています。
→ 生成に時間がかかるけれども、ムービーやコミックデモ を流している裏で行い
ローディング時間のような シームレスを阻害するような間を隠している。
しかし、ゲームオーバーからの復帰 チャレンジミッションが終了して通常のゲームシーン戻るとき のみ
ムービーやコミックデモで ごまかす事ができず 生成時間の間を生んでしまった。
→ 残念だけれども 構造上仕方なかった
( http://sekigames.gg-blog.com/Entry/243/ のまとめに戻ります)
『GRAVITY DAZE/重力的眩暈:上層への帰還において、彼女の内宇宙に生じた摂動』
携帯型エンタテインメントシステムゲーム機 PlayStationVitaにおけるオープンワールドゲームの作り方
講演内容を 大きく2つに分けて まとめました。
スクリプトについて です。
(データの管理の手法 については http://sekigames.gg-blog.com/Entry/243/ )
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●スクリプトについて
Luaを使用した。
→ 「GRAVITY DAZE」では、スクリプトで全ての要素を管理しているため 大変重要
→ 複数の LuaState を同時に存在でき、並列に動けるようにした。
・SandBox
スクリプト1つの実行単位
(SandBox = LuaState + オブジェクト管理情報)
・スクリプトは プランナーが書いた
●なぜ こうしたか?
基礎研究に時間を費やしたため、イベントの作成などの期間は (デバッグ期間など含め)1年ほどであった
その1年の中で
ストーリーミッション 21個
チャレンジミッション 20個
その他イベント
を作成と、短い期間で 大量のイベントを同時作成する必要があった
・開発環境
Maya イベントセンサー
各種配置情報 などを設定
EXCEL 簡易データベース
静的データ
Lua 具体的なイベントの動き
・専用ツールは無かった
→ ツール開発に コストを割けなかった
→ それなら 専用ツールを必要としない作り方を考えた
(Maya と Lua のみで作成)
すぐに作成を開始でき、ツールのメンテナンスコストが かからなかった点は良かった
(ただし、より大人数で開発する場合や 追加コンテンツなどをこの先も作り続けるタイプの開発の場合は 不向きだろう)
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●ゲームの要素全てを SandBox にしている
プレイヤー、敵キャラ、オブジェクト
タイトル画面、メニュー画面
イベントマネージャー
コミックデモ、ムービー
イベントシーン、ミッションシーン
などなど
●SandBox の特徴
SandBoxは独立しており、他のSandBoxに影響を与える事がないので
作業者は自分の管理している SandBoxだけを注意すれば良い
(バグったとしても、他の何かを壊さずに済む)
ゲームデータベースに シナリオ進行状態、各種フラグ、セーブデータに乗る情報 などが管理されていて
全てのSandBox は、ゲームデータベースを参照できる。
(SandBox同士がやり取りする場合は、SandBox経由)
手軽に 新しいイベントの追加、 仕組みの追加 ができた
共通スクリプト関数、各種テンプレート を用意して、量産効率を高めた
→ 初めてスクリプトを触れる人間でも 悩まずにできた
→→ 増員しやすい、スキル差が抑えられ 品質が均一に
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●実際のゲーム中のスクリプトの流れ
・例 タイトル画面
ゲームが起動すると、 プレイヤーキャラ と タイトル画面シーン の SandBox が生成される。
→ タイトル画面シーンSandBox は、タイトル画面の画面表示、BGM再生、メニュー処理 など 全て行う
→ ロードを選択
→ タイトル画面シーンSandbox は、ゲームデータベースに各種パラメーターを登録し
イベントマネージャーSandBoxを生成
その後、タイトル画面シーンSandBox は、自己消滅する。
→→ このように 各シーンを管理するSandBoxは、次のSandBoxに託した後 自子消滅していく作りになっている。
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●イベントマネージャーSandBox について
ゲームデータベースの内容に基づいて、その状態に必要なSandBoxを一式用意する。
例) エピソード13の開始状態だった とすると
イベントマネージャーSandBoxは
エピソード13のイベント SandBox
エピソード13の舞台の街 SandBox
エピソード13用のモブキャラ SandBox
など 全てを生成。
エピソード13のイベント SandBox に スタート信号を送る
その後、自己消滅
例) エピソード13 をクリアした場合
エピソード13のイベント SandBox が、ゲームデータベースに クリアしたと言う情報を書き込む
→ そして、イベントマネージャーSandBox を生成
→ イベントマネージャーSandBoxは ゲームデータベースを読み取り、エピソード14のための SandBoxを準備する
例) 特別なイベントを持った人物に話しかけた場合
ゲームデータベース に 話しかけた と言う情報をセット
→ イベントマネージャーSandBox を生成
→ イベントマネージャーSandBoxは ゲームデータベースを読み取り コミックデモSandBox を生成
→→ コミックデモ開始
→ コミックデモ再生中の裏で イベントマネージャーSandBox を生成
イベントマネージャーSandBox は、コミックデモ終了後のシーンのための SandoBox を作っておく
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このように シーンの切り替え毎に 全てのSandBox を捨てて 作り直す と言うようにしています。
→ 生成に時間がかかるけれども、ムービーやコミックデモ を流している裏で行い
ローディング時間のような シームレスを阻害するような間を隠している。
しかし、ゲームオーバーからの復帰 チャレンジミッションが終了して通常のゲームシーン戻るとき のみ
ムービーやコミックデモで ごまかす事ができず 生成時間の間を生んでしまった。
→ 残念だけれども 構造上仕方なかった
( http://sekigames.gg-blog.com/Entry/243/ のまとめに戻ります)
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2012年8月21日 にあった、CEDECの講演についての記事です。
『GRAVITY DAZE/重力的眩暈:上層への帰還において、彼女の内宇宙に生じた摂動』
携帯型エンタテインメントシステムゲーム機 PlayStationVitaにおけるオープンワールドゲームの作り方
講演内容を 大きく2つに分けて まとめました。
主に データの管理の手法 についてです。
(スクリプトについてはこちら http://sekigames.gg-blog.com/Entry/244/ )
-------------------------------------------------------------------
●まず オープンワールドの定義
ジャンル?
街を自由に移動できる?
ステージに境目が無い?
ロード時間に切れ目がない?
→ いろいろな物がシームレスに繋がっている と言う事
●『GRAVITY DAZE』のオープンワールド性について
・ゲームの世界が立体的な構造を持つ
水平方向に ±1km
上下方向に ±7km
の広さを持たせている。
(普通のゲームの場合 水平方向にのみ 世界が広がっているけれども)
・全方位アクション
重力方向を変える空間移動
主人公は壁に立てる。
→ 全方向に落ちて大丈夫なよう、コリジョンを設定
・大量のオブジェクトを配置
→ できるだけ壊せるようにした。
●オープンワールドのデータの持ち方について
ゲーム世界は、連続性のあるデータで構成されている必要がある。
→ 原点が1つだけ
プレイヤーの座標系も1つだけ
地形の連続性に従って、データを連続的に バックグラウンドで読み替えるように実装しないといけない。
-------------------------------------------------------------------
●オープンワールドを作るのは 難しい?
できるのだろうか?
→ やった事がない
(ボリューム的に) 作りきれるのだろうか?
(通常の開発では) ステージを分けるなどして、分割統治をしてトラブル解決するのだけれども それと全く逆のやり方だ
めんどくさそう、扱いにくそう
→ 特殊対応や、その場のごまかし が向いていない
全体として一定の水準を保たせた、厳しい品質管理が必要
全体ボリュームの見積がやりにくい
オープンワールドのゲーム作成は、チームにとって 大変なチャレンジだった。
●オープンワールドにして (結果的に)良かったこと
・世界は一つだけ と言う事
概念として 理解しやすい
一貫性に優れる
見た目の統一感
無駄な重複がない (一つの町に、同じ形の建物を置きたくない とか)
効率を重視するようになった
など、オープンワールドは 意外と良かった
-------------------------------------------------------------------
●広大な街を表現するデータ構造と読み込み戦略
・メモリに入りきらない
→ プレイヤーに移動に合わせて、エリア毎にデータを読み替えていく
→ AABBでエリア分割した。
(Axis Aligned Bounding Box 軸に並行な直方体)
・遠くまで見える
→ LODが必要 (Level of Detail)
→ ワールドをツリー構造にして管理した。
・プレイヤーが高速で空を飛んで移動する
→ エリアを通り抜けた時や、読み込み遅延が起きた時に問題となるので
対応が必要
-------------------------------------------------------------------
●データ構造について
・ツリー構造にした
こんな感じ
エリア一つは 大体80m
一つの街は、12~32個のエリアで構成されている との事
・アルゴリズム
(図は 灰色はダミーモデル 、青は 詳細モデル を示しています)
プレイヤーがエリア外に居る時、ダミーモデルを読み込む
→ 読み込みが完了次第、ダミーモデルを表示
プレイヤーが接近したら 詳細モデルを読み込む
→ ここで、子エリアのダミーモデルも読み込み始める
プレイヤーがエリア内に入ると、詳細モデルを表示する
→ 子エリアのダミーモデルを表示
近くにある子エリアの詳細モデルを読み込み
→ と、次々必要な詳細モデルを読み込み 出していく
(ダミーモデルは、詳細モデルを読み込み次第 捨てていく)
・プレイヤーが高速移動で通り過ぎた場合
→ 子エリアの読み込みを中止する
●まとめ
この仕組みはシンプルで、実装は容易だった
→ 概ね問題なかった
→ 後は データの調整、ブラッシュアップで うまくできた。
(重そうなところは エリアを分割したり など)
-----------------------------------------
●緊急読み込み処理 について
プレイヤーが高速移動している時に、データの読み込みが間に合わなかった時
→ 最悪、建物をすり抜けたり 壁に中に入ってしまったりする。
→→ 大問題
各エリアに「緊急読み込み発動領域」を用意した
→ このデータは 全てオンメモリ
→ プレイヤーが まだ読み込みが完了していない所の 「緊急読み込み発動領域」に侵入しようとした場合
ゲームを停止させ、データを完全に読み込み終了するまで待った。
(ゲームが 数フレーム ~ 数秒止まる)
→→ これは、あくまで緊急用処理
→→ 基本的には こういう事が起きないように レベルデザインを心がけてもらった
(しかし、メディアの読み込み状態に依存するため いつ問題が起きるかわからないので、必要な処理)
●最終的に どうなったか?
歩く速度なら 全く問題なし
もの凄い速度で飛ぶと (ゲーム終盤、キャラクターの成長によってなど) 間に合わない事も起きた
読み込みのスケジューリングの制御がうまくできない事もあり、100%期待通りのスペックにはならなかった
→ 個人的には まだ足りない所を感じつつも、製品としては 問題ないレベル
→→ 今後とも 研究は継続して行っていく
-------------------------------------------------------------------
●パフォーマンスの最適化
とにかく 物が多い
→ 至るところで破壊可能
1エリアで 1000もの動くオブジェクトが
5000ほどの背景オブジェクトがある
→ それらを全部ちゃんと動かしていたら、処理落ちでゲームにならない
・プレイヤーの周りの物しか動かさないようにした
→ プレイヤーの近くかどうか? は、AABBによって判定
→ 近くにないオブジェクトは システムの大元から強制的に処理をさせないようにした
→→ プレイヤーから離れたオブジェクトは 地形を貫通するおそれある
(当たり判定チェックしないので)
遠くの敵はコリジョンチェックをせず、あらかじめ設定されたパスを動くのみ
物を遠くに投げた場合、遠くの電柱をすり抜けてしまったりする
→→ レベルデザイナー、AI担当者 は苦労した
プレイヤーから離れた場合、処理が行われない事を理解した上で 物を配置したり、ルーチンを書く必要がある
→→→ しかし、処理は物凄く速くなった!!!
●つまり
処理しない と言うのが一番早い
絶対的に数が多いので、思い切る所が必要
-------------------------------------------------------------------
●量産効率のためのスクリプトの利用
これについては、 http://sekigames.gg-blog.com/Entry/244/ にて まとめました。
-------------------------------------------------------------------
●まとめ
やってみて、オープンワールドのための 特別な技術 と言うのは無かった
(全て 既存のゲームで使う技術)
一番重要なのは、シームレスである事を 常に意識すること
「PS VITAで、オープンワールドを作ることは可能だ」 と言う事を証明することができた
→ 十分な性能、大きいメモリ、シリコンメディア
→→ オープンワールドは怖くない!!
『GRAVITY DAZE/重力的眩暈:上層への帰還において、彼女の内宇宙に生じた摂動』
携帯型エンタテインメントシステムゲーム機 PlayStationVitaにおけるオープンワールドゲームの作り方
講演内容を 大きく2つに分けて まとめました。
主に データの管理の手法 についてです。
(スクリプトについてはこちら http://sekigames.gg-blog.com/Entry/244/ )
-------------------------------------------------------------------
●まず オープンワールドの定義
ジャンル?
街を自由に移動できる?
ステージに境目が無い?
ロード時間に切れ目がない?
→ いろいろな物がシームレスに繋がっている と言う事
●『GRAVITY DAZE』のオープンワールド性について
・ゲームの世界が立体的な構造を持つ
水平方向に ±1km
上下方向に ±7km
の広さを持たせている。
(普通のゲームの場合 水平方向にのみ 世界が広がっているけれども)
・全方位アクション
重力方向を変える空間移動
主人公は壁に立てる。
→ 全方向に落ちて大丈夫なよう、コリジョンを設定
・大量のオブジェクトを配置
→ できるだけ壊せるようにした。
●オープンワールドのデータの持ち方について
ゲーム世界は、連続性のあるデータで構成されている必要がある。
→ 原点が1つだけ
プレイヤーの座標系も1つだけ
地形の連続性に従って、データを連続的に バックグラウンドで読み替えるように実装しないといけない。
-------------------------------------------------------------------
●オープンワールドを作るのは 難しい?
できるのだろうか?
→ やった事がない
(ボリューム的に) 作りきれるのだろうか?
(通常の開発では) ステージを分けるなどして、分割統治をしてトラブル解決するのだけれども それと全く逆のやり方だ
めんどくさそう、扱いにくそう
→ 特殊対応や、その場のごまかし が向いていない
全体として一定の水準を保たせた、厳しい品質管理が必要
全体ボリュームの見積がやりにくい
オープンワールドのゲーム作成は、チームにとって 大変なチャレンジだった。
●オープンワールドにして (結果的に)良かったこと
・世界は一つだけ と言う事
概念として 理解しやすい
一貫性に優れる
見た目の統一感
無駄な重複がない (一つの町に、同じ形の建物を置きたくない とか)
効率を重視するようになった
など、オープンワールドは 意外と良かった
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●広大な街を表現するデータ構造と読み込み戦略
・メモリに入りきらない
→ プレイヤーに移動に合わせて、エリア毎にデータを読み替えていく
→ AABBでエリア分割した。
(Axis Aligned Bounding Box 軸に並行な直方体)
・遠くまで見える
→ LODが必要 (Level of Detail)
→ ワールドをツリー構造にして管理した。
・プレイヤーが高速で空を飛んで移動する
→ エリアを通り抜けた時や、読み込み遅延が起きた時に問題となるので
対応が必要
-------------------------------------------------------------------
●データ構造について
・ツリー構造にした
こんな感じ
エリア一つは 大体80m
一つの街は、12~32個のエリアで構成されている との事
・アルゴリズム
(図は 灰色はダミーモデル 、青は 詳細モデル を示しています)
プレイヤーがエリア外に居る時、ダミーモデルを読み込む
→ 読み込みが完了次第、ダミーモデルを表示
プレイヤーが接近したら 詳細モデルを読み込む
→ ここで、子エリアのダミーモデルも読み込み始める
プレイヤーがエリア内に入ると、詳細モデルを表示する
→ 子エリアのダミーモデルを表示
近くにある子エリアの詳細モデルを読み込み
→ と、次々必要な詳細モデルを読み込み 出していく
(ダミーモデルは、詳細モデルを読み込み次第 捨てていく)
・プレイヤーが高速移動で通り過ぎた場合
→ 子エリアの読み込みを中止する
●まとめ
この仕組みはシンプルで、実装は容易だった
→ 概ね問題なかった
→ 後は データの調整、ブラッシュアップで うまくできた。
(重そうなところは エリアを分割したり など)
-----------------------------------------
●緊急読み込み処理 について
プレイヤーが高速移動している時に、データの読み込みが間に合わなかった時
→ 最悪、建物をすり抜けたり 壁に中に入ってしまったりする。
→→ 大問題
各エリアに「緊急読み込み発動領域」を用意した
→ このデータは 全てオンメモリ
→ プレイヤーが まだ読み込みが完了していない所の 「緊急読み込み発動領域」に侵入しようとした場合
ゲームを停止させ、データを完全に読み込み終了するまで待った。
(ゲームが 数フレーム ~ 数秒止まる)
→→ これは、あくまで緊急用処理
→→ 基本的には こういう事が起きないように レベルデザインを心がけてもらった
(しかし、メディアの読み込み状態に依存するため いつ問題が起きるかわからないので、必要な処理)
●最終的に どうなったか?
歩く速度なら 全く問題なし
もの凄い速度で飛ぶと (ゲーム終盤、キャラクターの成長によってなど) 間に合わない事も起きた
読み込みのスケジューリングの制御がうまくできない事もあり、100%期待通りのスペックにはならなかった
→ 個人的には まだ足りない所を感じつつも、製品としては 問題ないレベル
→→ 今後とも 研究は継続して行っていく
-------------------------------------------------------------------
●パフォーマンスの最適化
とにかく 物が多い
→ 至るところで破壊可能
1エリアで 1000もの動くオブジェクトが
5000ほどの背景オブジェクトがある
→ それらを全部ちゃんと動かしていたら、処理落ちでゲームにならない
・プレイヤーの周りの物しか動かさないようにした
→ プレイヤーの近くかどうか? は、AABBによって判定
→ 近くにないオブジェクトは システムの大元から強制的に処理をさせないようにした
→→ プレイヤーから離れたオブジェクトは 地形を貫通するおそれある
(当たり判定チェックしないので)
遠くの敵はコリジョンチェックをせず、あらかじめ設定されたパスを動くのみ
物を遠くに投げた場合、遠くの電柱をすり抜けてしまったりする
→→ レベルデザイナー、AI担当者 は苦労した
プレイヤーから離れた場合、処理が行われない事を理解した上で 物を配置したり、ルーチンを書く必要がある
→→→ しかし、処理は物凄く速くなった!!!
●つまり
処理しない と言うのが一番早い
絶対的に数が多いので、思い切る所が必要
-------------------------------------------------------------------
●量産効率のためのスクリプトの利用
これについては、 http://sekigames.gg-blog.com/Entry/244/ にて まとめました。
-------------------------------------------------------------------
●まとめ
やってみて、オープンワールドのための 特別な技術 と言うのは無かった
(全て 既存のゲームで使う技術)
一番重要なのは、シームレスである事を 常に意識すること
「PS VITAで、オープンワールドを作ることは可能だ」 と言う事を証明することができた
→ 十分な性能、大きいメモリ、シリコンメディア
→→ オープンワールドは怖くない!!
2012年8月20日 にあった、CEDECの講演についての記事です。
「個性を持った将棋プログラムを目指してー強くするという目標を達成した後にー」
-------------------------------------------------------------
●はじめに
コンピューター将棋は ほぼ、十分強くなった。
2010年 女流王将 vs あから2010 で、勝利
2012年 永世棋聖(元名人) vs ボンクラーズ で、勝利
と、実力は プロの中堅程度
→ 強くすることは そろそろ終わり
強くなったコンピューター将棋の進むべき道は・・・
→→ 教育、解説、検討 など
→→ 今回のテーマは、楽しい将棋を演出する。
●楽しい将棋 とは?
接待将棋
→ 誰とでも いい勝負をする
人間に分からない程度に わざと悪い手を打つ
→ 鑑賞に堪える面白い対戦をする (良い棋譜を残す)
→→ コンピューター将棋に個性を持たせる
棋風
→ 棋風がある方が、興味を持たれやすい
(プロ棋士にも 棋風がある。 「光速流」とか 「緻密流」とか )
-------------------------------------------------------------
●AI「あから2010」について
4つのプログラム(激指、ボナンザ、GPS将棋、YSS)の合議制(多数決)
→ 4つのプログラムには 個性があるように感じられた
→ 勝負としても、個性の存在がプラスになった可能性
(4つの棋風が バラバラに打ってくるので、読みづらくなってた)
●コンピューターにおける棋風とは?
コンピューターが打つ将棋には 棋風はない と言われているけれども
例) ボナンザ
→ ボナ攻め、ボナ囲い
(乱暴な攻め、特徴的な囲い 人間はまず打たない、特有な打ち方)
例) ボンクラーズ
→ 対戦した 永世棋聖コメント
「私が間違えるのを じっと手待ちしているわけです。
結局、最後に私が間違えてしまったのですが そう言う点では 大山康晴と対戦した感じですかね」
例) 4つのプログラムの傾向
ボナンザ ・・・ 派手・攻め 、 捌き重視 に突出
GPS ・・・ 派手・攻め 、 捌き重視
YSS ・・・ 駒得重視
激指 ・・・ 渋い・受け
と言う感じ
●棋風とは
人間がどう感じるか?
→ 対戦相手に個性を感じてしまう。
→ 個性を感じることで、愛着がわく
→ 棋風の数値化を試みることに
プロ棋士にインタビュー 棋風とは?
→ 経験に基づく、イメージのようなもの
直感的に指す手
戦略、戦型に依存しない打ち方
相手によって変化しない打ち方
→ 具体的に どういう物がある?
攻めか、受けか
直線的、曲線的
柔らかい、硬い など
→ 要素として どういう物が考えられる?
位置、動きに関する特徴
駒を使う頻度
自陣、敵陣に打つ駒の数 など
●駒の使い方を中心に、棋譜から特徴分析してみた
プロ棋士と、コンピューターAIとを見比べ
→ 全てのコンピューターAIは、桂馬と香車の頻度が高い
金の使用頻度多い
銀は「YSS」以外 攻めの棋風に近い
ボナンザ 角の使用頻度少ない
激指 飛車 頻度少ない
GPU 王をあまり動かさず、他のAIは よく動かす
など
●棋風 作れる?
→ この様に AIにも棋風はある と言えるが、
各プログラマは AIを強くしようとして作っただけ
結果として 棋風が自然発生した。
→ 意図して 棋風は作れないのだろうか?
以下、各AI開発者より 各AIについての講演
-------------------------------------------------------------
●YSS について
特徴: よくわからない局面では、受けを選ぶ
→ 受けつぶしに失敗すると そのまま敗北
受けつぶしに成功すると、相手はできる事がなくなり 投了せざる得なくなる
→ 人間には あまり好かれない棋風
なぜ、こんな棋風になったのか?
→ 水平線効果
→→ どうしても避けられない損害がある時に、それを避けようとして小さな損害を重ね
結果として大きな損害を被ってしまう現象
例) このままでは、飛車が取られる
→ 飛車を取られないために、歩を打って王手しよう
→ 歩を取られた! けど、状況変わっていないので 結局、飛車が取られる
→→ 結果、歩を損しただけ
防ぐためには
→ 駒を捨てる手な場合 より深く延長して読む
駒を捨てる手は 初めから読まない
(駒を捨てる戦略が有効な時もあるので 難しいが)
一般的に 攻めの打ち方 と言うのは 初めに駒損する。
→ 駒得を重視するYSSは 結果、守りの棋風となった。
-------------------------------------------------------------
●GPS将棋
特徴: 攻撃的で 特に人間なら見送るような無理やりなても好んで指す
<将棋プログラムができるまで>
探索 ・・・ 王手や 詰みを深く読むようにした
↓
評価項目 ・・・ 王の周りを重視
↓ 攻め駒の数が、守備より多いか
↓
各項目の重みを棋譜から学習
→→ 探索、評価項目の部分の設定の仕方が GPSが攻撃的なAIになった大きな要因
・学習の過程で どこをどうすれば、結果 そのAIが強くなるのか?
は、プログラマ自身もわからない
→ ひとつ前のバージョンと対戦させてみて、勝ったら強くなっているので それを採用
後は、ボナンザなどの仮想敵となるAIと戦わせてどうなるか?
を繰り返す。
→→ 偏った変化に進んでいく
-------------------------------------------------------------
●ボナンザ
ボナンザの指針: チェスで成功している 力づく探索
(数の暴力に頼る方法で 強い将棋プログラムを作る)
評価関数: 5千万程度のパラメーター
詰め将棋、合議制などなど 一般的に将棋プログラムで使われているアルゴリズムは全て使用している。
→ 実際、強いプログラムで使われている技術は全て同じ物
学習で使用している棋譜も ほとんど同じ (世間に流通している棋譜は同じだから)
→→ では、なぜ違いが生まれるのだろうか?
→→ 開発思想 (YSSの場合、水平線効果を重視 など)
・学習の様子
ある手において、選択肢A,B,Cの評価が 5,1,7 と得られたする
プロ棋士はAと言う手を打ったならば、Aの評価を上げ Cの評価を下げる
これをひたすら繰り返す。
・ボナンザ攻め、ボナンザ囲い について
棋風として定着しているらしく、Gogleで検索したなら 3万件、2万件 ヒットした
→ しかし、どちらも悪手である と言われる事が多い
→→ 仮説: 人間は 悪手にこそ個性を感じるのではないか?
「個性を持った将棋プログラムを目指してー強くするという目標を達成した後にー」
-------------------------------------------------------------
●はじめに
コンピューター将棋は ほぼ、十分強くなった。
2010年 女流王将 vs あから2010 で、勝利
2012年 永世棋聖(元名人) vs ボンクラーズ で、勝利
と、実力は プロの中堅程度
→ 強くすることは そろそろ終わり
強くなったコンピューター将棋の進むべき道は・・・
→→ 教育、解説、検討 など
→→ 今回のテーマは、楽しい将棋を演出する。
●楽しい将棋 とは?
接待将棋
→ 誰とでも いい勝負をする
人間に分からない程度に わざと悪い手を打つ
→ 鑑賞に堪える面白い対戦をする (良い棋譜を残す)
→→ コンピューター将棋に個性を持たせる
棋風
→ 棋風がある方が、興味を持たれやすい
(プロ棋士にも 棋風がある。 「光速流」とか 「緻密流」とか )
-------------------------------------------------------------
●AI「あから2010」について
4つのプログラム(激指、ボナンザ、GPS将棋、YSS)の合議制(多数決)
→ 4つのプログラムには 個性があるように感じられた
→ 勝負としても、個性の存在がプラスになった可能性
(4つの棋風が バラバラに打ってくるので、読みづらくなってた)
●コンピューターにおける棋風とは?
コンピューターが打つ将棋には 棋風はない と言われているけれども
例) ボナンザ
→ ボナ攻め、ボナ囲い
(乱暴な攻め、特徴的な囲い 人間はまず打たない、特有な打ち方)
例) ボンクラーズ
→ 対戦した 永世棋聖コメント
「私が間違えるのを じっと手待ちしているわけです。
結局、最後に私が間違えてしまったのですが そう言う点では 大山康晴と対戦した感じですかね」
例) 4つのプログラムの傾向
ボナンザ ・・・ 派手・攻め 、 捌き重視 に突出
GPS ・・・ 派手・攻め 、 捌き重視
YSS ・・・ 駒得重視
激指 ・・・ 渋い・受け
と言う感じ
●棋風とは
人間がどう感じるか?
→ 対戦相手に個性を感じてしまう。
→ 個性を感じることで、愛着がわく
→ 棋風の数値化を試みることに
プロ棋士にインタビュー 棋風とは?
→ 経験に基づく、イメージのようなもの
直感的に指す手
戦略、戦型に依存しない打ち方
相手によって変化しない打ち方
→ 具体的に どういう物がある?
攻めか、受けか
直線的、曲線的
柔らかい、硬い など
→ 要素として どういう物が考えられる?
位置、動きに関する特徴
駒を使う頻度
自陣、敵陣に打つ駒の数 など
●駒の使い方を中心に、棋譜から特徴分析してみた
プロ棋士と、コンピューターAIとを見比べ
→ 全てのコンピューターAIは、桂馬と香車の頻度が高い
金の使用頻度多い
銀は「YSS」以外 攻めの棋風に近い
ボナンザ 角の使用頻度少ない
激指 飛車 頻度少ない
GPU 王をあまり動かさず、他のAIは よく動かす
など
●棋風 作れる?
→ この様に AIにも棋風はある と言えるが、
各プログラマは AIを強くしようとして作っただけ
結果として 棋風が自然発生した。
→ 意図して 棋風は作れないのだろうか?
以下、各AI開発者より 各AIについての講演
-------------------------------------------------------------
●YSS について
特徴: よくわからない局面では、受けを選ぶ
→ 受けつぶしに失敗すると そのまま敗北
受けつぶしに成功すると、相手はできる事がなくなり 投了せざる得なくなる
→ 人間には あまり好かれない棋風
なぜ、こんな棋風になったのか?
→ 水平線効果
→→ どうしても避けられない損害がある時に、それを避けようとして小さな損害を重ね
結果として大きな損害を被ってしまう現象
例) このままでは、飛車が取られる
→ 飛車を取られないために、歩を打って王手しよう
→ 歩を取られた! けど、状況変わっていないので 結局、飛車が取られる
→→ 結果、歩を損しただけ
防ぐためには
→ 駒を捨てる手な場合 より深く延長して読む
駒を捨てる手は 初めから読まない
(駒を捨てる戦略が有効な時もあるので 難しいが)
一般的に 攻めの打ち方 と言うのは 初めに駒損する。
→ 駒得を重視するYSSは 結果、守りの棋風となった。
-------------------------------------------------------------
●GPS将棋
特徴: 攻撃的で 特に人間なら見送るような無理やりなても好んで指す
<将棋プログラムができるまで>
探索 ・・・ 王手や 詰みを深く読むようにした
↓
評価項目 ・・・ 王の周りを重視
↓ 攻め駒の数が、守備より多いか
↓
各項目の重みを棋譜から学習
→→ 探索、評価項目の部分の設定の仕方が GPSが攻撃的なAIになった大きな要因
・学習の過程で どこをどうすれば、結果 そのAIが強くなるのか?
は、プログラマ自身もわからない
→ ひとつ前のバージョンと対戦させてみて、勝ったら強くなっているので それを採用
後は、ボナンザなどの仮想敵となるAIと戦わせてどうなるか?
を繰り返す。
→→ 偏った変化に進んでいく
-------------------------------------------------------------
●ボナンザ
ボナンザの指針: チェスで成功している 力づく探索
(数の暴力に頼る方法で 強い将棋プログラムを作る)
評価関数: 5千万程度のパラメーター
詰め将棋、合議制などなど 一般的に将棋プログラムで使われているアルゴリズムは全て使用している。
→ 実際、強いプログラムで使われている技術は全て同じ物
学習で使用している棋譜も ほとんど同じ (世間に流通している棋譜は同じだから)
→→ では、なぜ違いが生まれるのだろうか?
→→ 開発思想 (YSSの場合、水平線効果を重視 など)
・学習の様子
ある手において、選択肢A,B,Cの評価が 5,1,7 と得られたする
プロ棋士はAと言う手を打ったならば、Aの評価を上げ Cの評価を下げる
これをひたすら繰り返す。
・ボナンザ攻め、ボナンザ囲い について
棋風として定着しているらしく、Gogleで検索したなら 3万件、2万件 ヒットした
→ しかし、どちらも悪手である と言われる事が多い
→→ 仮説: 人間は 悪手にこそ個性を感じるのではないか?
2012年8月20日 にあった、CEDECの講演についての記事です。
「TOKYO JUNGLE ~経験ゼロの若者による企画立案から発売までのサバイバル術~」
この講演の対象は、若いプランナー、ディレクター・起業を目指す人 との事
--------------------------------------------------------
TOKYO JUNGLE
→ 売り上げ 20万本を突破しました。
→ PS3では、新規タイトルでこれ程売れたのは数少なく 貴重
(9割が シリーズ物の市場)
この 「TOKYO JUNGLE」ですが 当時 ゲーム開発経験が全く無い 平均年齢23歳(当時) の会社が作り上げました。
→→ なぜ売れたのか?
→→ 経験がゼロだからこそできた事 と言うのが、この講演のテーマです。
--------------------------------------------------------
●「TOKYO JUNGLE」の開発者はどんな人?
当時、美術専門学校の学生でした。
→ SCEの 『ゲームやろうぜ 2006』に合格
→ 株式会社クリスピーズを設立し、「TOKYO JUNGLE」の企画立案
(「TOKYO JUNGLE」の前に 「MyStylist」(PSP)を開発)
--------------------------------------------------------
●企画立案について
・新規タイトルのアイデアを どうやって出す?
→ 『ゲームやろうぜ』の性質上 普通のアイデアではなく、斬新なアイデアを求められた
→→ 斬新なだけのアイデアだったら簡単だけれども かつ、売れる物でなければならない
新しいけれども、皆が好きな要素(キャッチーさ)が必要
→→ 斬新 かつ 売れるアイデアを考えつくには?
・普遍 × 普遍 = 普遍だけどユニーク
普遍的なテーマ と 普遍的なテーマ を掛け合わせるわせると、普遍だけれどもユニーク(斬新) な物が生まれると考えた。
↓
動物 × 荒廃した都市 = TOKYO JUNGLE
が導き出された。
・据え置きゲームへの問いかけ
操作、ゲーム性が複雑
時間が かかりすぎる
マンネリな物ばかり
→ 1日30分で楽しめる 毎日遊びたくなるゲーム にしよう。
(同じ土俵に立たない、未開拓な市場を狙った)
--------------------------------------------------------
●開発について
開発経験が無いのは 明らかにマイナススタートだった
→ しかし、経験が無いからこそ 常識にとらわれない手法を行えた
(結果論ですが・・・)
・プレゼンテーション
新規タイトルは 共通経験がないので 伝わらない。
→ 伝え方を考えた。
他のチームでは 企画書を用意しそれを見てもらう と言う、良くある手法を取っていたが
「TOKYO JUNGLE」では コンセプトビデオを用意した。
→ 好評だった。
(後にSCE内で これが、企画立案における一つのベンチマークになったらしい)
→ プレゼン会議の場でも、(偉い人が居るにも関わらず)演劇プレゼン と言うのを行なった。
コンセプトビデオを流しながら、”サバイバル教官”と言う役を演じ 「TOKYO JUNGLE」を紹介した。
(CEDEC会場では 実際にその演劇プレゼンを再現してもらいました)
→→ バツグンに目立つ事ができた!
→→ 作り手自身を 好きになってもらう事にも成功
仕事は 人と人との繋がり
SCE内で話題になり、いろいろな人からバックアップをしてもらえた。
(TVCM を流してもらえた)
ちなみに、コンセプトビデオは 「After Effects」で作成。
(ゲームはまだ作っていない)
・ユーザー目線で開発
開発経験が無いからこそ、ユーザー目線で ユーザーが欲しい物を作ることができた。
例) 使用できる動物 50体以上
(開発経験がある人間だったら、やりすぎだろうと二の足を踏む)
・引きになる要素を作る。
ゲーム開発のセオリーを破った。
例) スタートキャラクターを ”ポメラニアン” (最弱の愛玩犬)
→ 通常は、強いキャラ操作させて 気持ちよさを感じてもらい
更に ド派手な演出のイベントを用意して プレイヤーを一気に引き込む
→ プロデューサーからも 始めそう指示されたけれども、そうしなかった
→→ 人間が居ない世界観を示すためには (本来 人間といるのが当たり前の)愛玩犬 を初めに見せるのが 一番適していた。
→→ 結果、それが注目を受けたと思う。
・とは言え、苦労話
一度 企画内容を大きくひっくり返した。
→ 初めは 完全な2Dのアクションゲームだったが
どうしても、何度でも遊べる飽きないゲーム性を出すことができず
最終的に、今の3Dのゲームへと変更した。
オフィスは 民家だった。
→ 開発機や エアコンの電力量で ブレーカーが落ちまくった。
→→ 「暑すぎるので会社を辞めたい」と言ってくるスタッフが居たり・・・
--------------------------------------------------------
●発売に至るまでの話
新規タイトルなので いかに目立つか?
PVから広告、パッケージまで 全て社内で自作した。
→ 自分たちの商品と お客とを繋げる重要な部分
→→ 外部の人間に作ってもらうより、制作者自ら作った方が 魅力をダイレクトに伝えられる。
例) パッケージデザイン
始め SCE販売側から提案されたパッケージデザインは
”動物がいっぱい居て 闘っている感じの賑やかなパッケージ”
→ 「TOKYO JUNGLE」の魅力を引き出している とは思えなかった。
→ 今の ”街の中にポメラニアンがポッツリ なパッケージ”に
(締切の一日前に 勝手に変更した)
→→
→ 今となっては、反響を読んだので 正解だったと思う。
・バカゲー的なイメージが持たれ始めた事を危惧
→ マズイ
→ ゲームシステムを伝えることに
→ ゲームプレイ動画を配信 「金言、賜りました」
→→ 著名なクリエイターを呼び 遊んでもらい それを公開した。
(トップクリエイター側も 業界に蔓延しているマンネリ感から、もっと若手が活躍して欲しい と言う思いがあり、考えが合致して実現した企画)
--------------------------------------------------------
●その他
・海外からも反響
E3に行ったとき、海外の開発者の多くに人に興味を持ってもらえていた
→ 「最近の日本のゲームはつまらない。
昔の日本のゲームはユニークで面白かったが、今の日本のゲームはアメリカの真似をしているとしか思えない。
真似をしているのに関わらず、クオリティは追いついていない。
しかし、「TOKYO JUNGLE」は久しぶりに日本から出たユニークなタイトルだ」
など
→→ 欧州、北米版 「TOKYO JUNGLE」発売決定!!
・「ゲームやろうぜ 2006」当時に印象に残った言葉
SCEの人 「自分がゲーム業界に入ってから、リスペクトするクリエイターの顔ぶれが変わっていない。
そろそろ20代の新しいヒーローが出てこないといけない、」
・初めは ダウンロード専売 3000円くらいで買えるゲームとして立案した
ボリュームも 今ほど多くはなかった。
2D企画だったのを 3D企画へと方針替えしたタイミングで、今のパッケージ販売の物へと変更した。
きっかけは、2年前の TGS出展での大反響
→ ゲーム性を深めるためにも 3Dゲームにしよう。
(ちなみに、その時点で 1年半くらい開発していた との事)
「TOKYO JUNGLE ~経験ゼロの若者による企画立案から発売までのサバイバル術~」
この講演の対象は、若いプランナー、ディレクター・起業を目指す人 との事
--------------------------------------------------------
TOKYO JUNGLE
→ 売り上げ 20万本を突破しました。
→ PS3では、新規タイトルでこれ程売れたのは数少なく 貴重
(9割が シリーズ物の市場)
この 「TOKYO JUNGLE」ですが 当時 ゲーム開発経験が全く無い 平均年齢23歳(当時) の会社が作り上げました。
→→ なぜ売れたのか?
→→ 経験がゼロだからこそできた事 と言うのが、この講演のテーマです。
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●「TOKYO JUNGLE」の開発者はどんな人?
当時、美術専門学校の学生でした。
→ SCEの 『ゲームやろうぜ 2006』に合格
→ 株式会社クリスピーズを設立し、「TOKYO JUNGLE」の企画立案
(「TOKYO JUNGLE」の前に 「MyStylist」(PSP)を開発)
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●企画立案について
・新規タイトルのアイデアを どうやって出す?
→ 『ゲームやろうぜ』の性質上 普通のアイデアではなく、斬新なアイデアを求められた
→→ 斬新なだけのアイデアだったら簡単だけれども かつ、売れる物でなければならない
新しいけれども、皆が好きな要素(キャッチーさ)が必要
→→ 斬新 かつ 売れるアイデアを考えつくには?
・普遍 × 普遍 = 普遍だけどユニーク
普遍的なテーマ と 普遍的なテーマ を掛け合わせるわせると、普遍だけれどもユニーク(斬新) な物が生まれると考えた。
↓
動物 × 荒廃した都市 = TOKYO JUNGLE
が導き出された。
・据え置きゲームへの問いかけ
操作、ゲーム性が複雑
時間が かかりすぎる
マンネリな物ばかり
→ 1日30分で楽しめる 毎日遊びたくなるゲーム にしよう。
(同じ土俵に立たない、未開拓な市場を狙った)
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●開発について
開発経験が無いのは 明らかにマイナススタートだった
→ しかし、経験が無いからこそ 常識にとらわれない手法を行えた
(結果論ですが・・・)
・プレゼンテーション
新規タイトルは 共通経験がないので 伝わらない。
→ 伝え方を考えた。
他のチームでは 企画書を用意しそれを見てもらう と言う、良くある手法を取っていたが
「TOKYO JUNGLE」では コンセプトビデオを用意した。
→ 好評だった。
(後にSCE内で これが、企画立案における一つのベンチマークになったらしい)
→ プレゼン会議の場でも、(偉い人が居るにも関わらず)演劇プレゼン と言うのを行なった。
コンセプトビデオを流しながら、”サバイバル教官”と言う役を演じ 「TOKYO JUNGLE」を紹介した。
(CEDEC会場では 実際にその演劇プレゼンを再現してもらいました)
→→ バツグンに目立つ事ができた!
→→ 作り手自身を 好きになってもらう事にも成功
仕事は 人と人との繋がり
SCE内で話題になり、いろいろな人からバックアップをしてもらえた。
(TVCM を流してもらえた)
ちなみに、コンセプトビデオは 「After Effects」で作成。
(ゲームはまだ作っていない)
・ユーザー目線で開発
開発経験が無いからこそ、ユーザー目線で ユーザーが欲しい物を作ることができた。
例) 使用できる動物 50体以上
(開発経験がある人間だったら、やりすぎだろうと二の足を踏む)
・引きになる要素を作る。
ゲーム開発のセオリーを破った。
例) スタートキャラクターを ”ポメラニアン” (最弱の愛玩犬)
→ 通常は、強いキャラ操作させて 気持ちよさを感じてもらい
更に ド派手な演出のイベントを用意して プレイヤーを一気に引き込む
→ プロデューサーからも 始めそう指示されたけれども、そうしなかった
→→ 人間が居ない世界観を示すためには (本来 人間といるのが当たり前の)愛玩犬 を初めに見せるのが 一番適していた。
→→ 結果、それが注目を受けたと思う。
・とは言え、苦労話
一度 企画内容を大きくひっくり返した。
→ 初めは 完全な2Dのアクションゲームだったが
どうしても、何度でも遊べる飽きないゲーム性を出すことができず
最終的に、今の3Dのゲームへと変更した。
オフィスは 民家だった。
→ 開発機や エアコンの電力量で ブレーカーが落ちまくった。
→→ 「暑すぎるので会社を辞めたい」と言ってくるスタッフが居たり・・・
--------------------------------------------------------
●発売に至るまでの話
新規タイトルなので いかに目立つか?
PVから広告、パッケージまで 全て社内で自作した。
→ 自分たちの商品と お客とを繋げる重要な部分
→→ 外部の人間に作ってもらうより、制作者自ら作った方が 魅力をダイレクトに伝えられる。
例) パッケージデザイン
始め SCE販売側から提案されたパッケージデザインは
”動物がいっぱい居て 闘っている感じの賑やかなパッケージ”
→ 「TOKYO JUNGLE」の魅力を引き出している とは思えなかった。
→ 今の ”街の中にポメラニアンがポッツリ なパッケージ”に
(締切の一日前に 勝手に変更した)
→→
→ 今となっては、反響を読んだので 正解だったと思う。
・バカゲー的なイメージが持たれ始めた事を危惧
→ マズイ
→ ゲームシステムを伝えることに
→ ゲームプレイ動画を配信 「金言、賜りました」
→→ 著名なクリエイターを呼び 遊んでもらい それを公開した。
(トップクリエイター側も 業界に蔓延しているマンネリ感から、もっと若手が活躍して欲しい と言う思いがあり、考えが合致して実現した企画)
--------------------------------------------------------
●その他
・海外からも反響
E3に行ったとき、海外の開発者の多くに人に興味を持ってもらえていた
→ 「最近の日本のゲームはつまらない。
昔の日本のゲームはユニークで面白かったが、今の日本のゲームはアメリカの真似をしているとしか思えない。
真似をしているのに関わらず、クオリティは追いついていない。
しかし、「TOKYO JUNGLE」は久しぶりに日本から出たユニークなタイトルだ」
など
→→ 欧州、北米版 「TOKYO JUNGLE」発売決定!!
・「ゲームやろうぜ 2006」当時に印象に残った言葉
SCEの人 「自分がゲーム業界に入ってから、リスペクトするクリエイターの顔ぶれが変わっていない。
そろそろ20代の新しいヒーローが出てこないといけない、」
・初めは ダウンロード専売 3000円くらいで買えるゲームとして立案した
ボリュームも 今ほど多くはなかった。
2D企画だったのを 3D企画へと方針替えしたタイミングで、今のパッケージ販売の物へと変更した。
きっかけは、2年前の TGS出展での大反響
→ ゲーム性を深めるためにも 3Dゲームにしよう。
(ちなみに、その時点で 1年半くらい開発していた との事)
世界中に熱狂的なプレイヤーが存在するSLG
「シヴィライゼーション」のボードゲーム版
「Sid Meier's Civilization」の拡張 『富と栄光』を入れてみました。
その拡張要素について紹介です。
(基本セットの紹介については こちら
http://sekigames.gg-blog.com/Entry/193/ )
-----------------------------------------------------------------
●新たな指導者
もちろんですが、指導者(国)が追加されています。
・ガンジー (インド)
・サラディン (アラブ)
・イザベラ (スペイン
・アレクサンダー (ギリシア)
やっとガンジー来た!
ガンジー居ないシヴィライゼーションは なんか寂しいですもんね!
ちなみに、各指導者の特殊能力ですが・・・
・スペイン
初期技術 航海術
開拓者を追加で一つ持った状態で開始
移動力を常に+1
未開のマップタイルをめくる度に、都市に好きな建物を1つ建てられる (研究していない建物も)
・ギリシア
初期技術 民主主義
技術研究の際、その技術が一番乗りな場合 商業を消費しない
偉人を獲得する際、偉人を2人引き その好きな方を選べる
・アラブ
初期技術 数学
資源を一つずつ持っている状態で開始
資源を使用する度に 2文化点入手
投資を行う度に、文化が一つ進む。
・・・強すぎない??
基本セットの アメリカやエジプトも大概強いかな と思ってはいましたが
それが可愛く見えるくらい
書いている文章が全て強すぎで驚きました。
(そして、実際に使ってみて強かった)
ちなみに、ガンジーは便利な能力で いろいろ工夫のし甲斐がありそうな感じですが
目に見えて強い とかでは無い感じでした。
-----------------------------------------------------------------
●投資ルール
大きな追加ルール その1
社会資本、芸術、教育、軍事 の4分野について コインを乗せる事で、投資できます。
すると・・・
・各都市で毎ターン、追加のハンマーが1出るようになる。
・文化を進めるための条件が安くなる
・即座に技術を一つ研究できる。
・戦闘力が向上する
と、かなり強力な恩恵が!
コインを乗せるのは1ターンに1枚までなので 計画立てて投資していかないといけません。
今まで、経済勝利を目指さなければ それほどコインを集める必要が無かったため
コインの価値がいっきに高まり、これは面白い追加ルールです、
-----------------------------------
●偉人ルール
大きな追加ルール その2
偉人は今までのゲームにもありましたが、今回更にパワーアップ
偉人カードが追加され、偉人が個性化されました。
(今までは 科学の偉人、芸術の偉人、軍事の偉人 と言う種類だけ)
各偉人が ならではの能力を持つようになりました。
かなり強力なのは このライト兄弟
能力は「ライト兄弟を捨てる事で 戦闘機が手に入る」と言う ならでは? な効果
ゲーム開始時の みんなが槍とか持って戦争している時代に 戦闘機が現れたりなんかしたら
「ライト兄弟くそげー!」とか言いましょう。
-----------------------------------
●戦闘勝利ボーナスにルール追加
個人的に、大きな追加ルール
戦闘勝利時のボーナスで
「負け側のコインを1枚減らす」
都市攻撃勝利時のボーナスで
「負け側のコインを1枚奪う」
「負け側のコインを2枚減らす」
と言うものが追加されました。
詳しくは後述
-----------------------------------
●遺跡
Civレボリューションで追加された遺跡が ボードゲームにも追加
「孔子学園」を見つければ 偉人が2人 手に入るし
「黄金の七都市」を見つければ いきなりコインを2枚 手に入れて、それを投資する事ができる。
と言う感じで、ご褒美が美味しく ゲーム序盤の探検がより楽しくなります。
「アトランティス」は 海の中にあるだけあって 「好きな技術を一つ入手」と強力
その代わり、海の中に入るためには それ相応の技術を研究しないといけない所 なんかも、Civレボリューションっぽいです。
-----------------------------------
●追加七不思議
いくつか追加されています。
ピラミッドが無いシヴィライゼーションなんて寂しくて仕方ないので 当然追加
(能力も 好きな政治体制に自由になれる と、civそのもの)
この追加で一番重要な事は・・・
総量は増えつつ、各時代で出てくる七不思議は4種類と変わらないので 出てこない七不思議がある と言うことです。
文化狙いでプレイしていたところ、ルーブル美術館がゲームに登場しなかった
と言う事態が起きるようになったので、注意が必要です。
(ちなみに、さすがに弱かったのか アンコールワットはエラッタが入って 強くなって帰ってきました)
-----------------------------------
●5人プレイ用セット
5人プレイできるようになりました。
世界はこんな感じ
広っ!!
-----------------------------------
●その他いろいろ
首都をメトロポリス化
集落や蛮族の村で手に入る収穫物に追加。
新しい技術の”農業””神秘主義””プラスチック”
軍隊コマや開拓者コマを消費して、都市に 要塞化、隊商派遣ルール
と、細かい要素がいろいろ追加されました。
-----------------------------------------------------------------
●いろいろゲームバランスが調整入ったわけです。
前作の 無印シヴィライゼーションについてですが
個人的に、”経済勝利”がかなり強いゲームだと考えています。
経済勝利を達成するための技術は 大抵、ゲーム序盤の物ばかりで
後半には、それ程頑張って技術研究を進める必要性が無く
流れに乗れば 運に影響されず、安定して勝利に迎える
何より、他のプレイヤーが相手の経済勝利を邪魔する方法が ほとんど無い
と言うのが最大の強みでした。
(うちの場合、前回は7割以上が経済勝利で終わっていた)
まず、ここのテコ入れが行われたのだな と感じた今回の追加ルール
戦闘に敗北すると、コインが捨てられる は、かなり大きなルール追加です。
また、投資ルールや 偉人ルール、強力な新指導者のお陰で 他の勝利が達成しやすくなった事もあり
かなりバランスを調整されたな と好感を持ちました。
投資ルールのお陰で コインがより重要な要素になり、経済勝利も まだまだ悪くないのも良い感じ
-----------------------------------------------------------------
●まとめ
要素がいろいろ強化され、かなり力の入った拡張でした。
拡張無しの場合、バランスが取られている反面 大人しい印象が強かったですが
良い意味で派手になった感じがします。
一部の強力な偉人を、運良くゲームの序盤に引いてしまったら クソゲーになってしまう可能性ありますが・・・
新指導者のギリシア、アラブなんかは 強すぎる気がしますが これはもう少しプレイして見定めようと思います。
後、偉人に面白い人が居ないかな? と探してみたところ ”黒澤明”が居ました。 (文化の偉人)
さすが、”世界の黒沢”!!
「シヴィライゼーション」のボードゲーム版
「Sid Meier's Civilization」の拡張 『富と栄光』を入れてみました。
その拡張要素について紹介です。
(基本セットの紹介については こちら
http://
-----------------------------------------------------------------
●新たな指導者
もちろんですが、指導者(国)が追加されています。
・ガンジー (インド)
・サラディン (アラブ)
・イザベラ (スペイン
・アレクサンダー (ギリシア)
やっとガンジー来た!
ガンジー居ないシヴィライゼーションは なんか寂しいですもんね!
ちなみに、各指導者の特殊能力ですが・・・
・スペイン
初期技術 航海術
開拓者を追加で一つ持った状態で開始
移動力を常に+1
未開のマップタイルをめくる度に、都市に好きな建物を1つ建てられる (研究していない建物も)
・ギリシア
初期技術 民主主義
技術研究の際、その技術が一番乗りな場合 商業を消費しない
偉人を獲得する際、偉人を2人引き その好きな方を選べる
・アラブ
初期技術 数学
資源を一つずつ持っている状態で開始
資源を使用する度に 2文化点入手
投資を行う度に、文化が一つ進む。
・・・強すぎない??
基本セットの アメリカやエジプトも大概強いかな と思ってはいましたが
それが可愛く見えるくらい
書いている文章が全て強すぎで驚きました。
(そして、実際に使ってみて強かった)
ちなみに、ガンジーは便利な能力で いろいろ工夫のし甲斐がありそうな感じですが
目に見えて強い とかでは無い感じでした。
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●投資ルール
大きな追加ルール その1
社会資本、芸術、教育、軍事 の4分野について コインを乗せる事で、投資できます。
すると・・・
・各都市で毎ターン、追加のハンマーが1出るようになる。
・文化を進めるための条件が安くなる
・即座に技術を一つ研究できる。
・戦闘力が向上する
と、かなり強力な恩恵が!
コインを乗せるのは1ターンに1枚までなので 計画立てて投資していかないといけません。
今まで、経済勝利を目指さなければ それほどコインを集める必要が無かったため
コインの価値がいっきに高まり、これは面白い追加ルールです、
-----------------------------------
●偉人ルール
大きな追加ルール その2
偉人は今までのゲームにもありましたが、今回更にパワーアップ
偉人カードが追加され、偉人が個性化されました。
(今までは 科学の偉人、芸術の偉人、軍事の偉人 と言う種類だけ)
各偉人が ならではの能力を持つようになりました。
かなり強力なのは このライト兄弟
能力は「ライト兄弟を捨てる事で 戦闘機が手に入る」と言う ならでは? な効果
ゲーム開始時の みんなが槍とか持って戦争している時代に 戦闘機が現れたりなんかしたら
「ライト兄弟くそげー!」とか言いましょう。
-----------------------------------
●戦闘勝利ボーナスにルール追加
個人的に、大きな追加ルール
戦闘勝利時のボーナスで
「負け側のコインを1枚減らす」
都市攻撃勝利時のボーナスで
「負け側のコインを1枚奪う」
「負け側のコインを2枚減らす」
と言うものが追加されました。
詳しくは後述
-----------------------------------
●遺跡
Civレボリューションで追加された遺跡が ボードゲームにも追加
「孔子学園」を見つければ 偉人が2人 手に入るし
「黄金の七都市」を見つければ いきなりコインを2枚 手に入れて、それを投資する事ができる。
と言う感じで、ご褒美が美味しく ゲーム序盤の探検がより楽しくなります。
「アトランティス」は 海の中にあるだけあって 「好きな技術を一つ入手」と強力
その代わり、海の中に入るためには それ相応の技術を研究しないといけない所 なんかも、Civレボリューションっぽいです。
-----------------------------------
●追加七不思議
いくつか追加されています。
ピラミッドが無いシヴィライゼーションなんて寂しくて仕方ないので 当然追加
(能力も 好きな政治体制に自由になれる と、civそのもの)
この追加で一番重要な事は・・・
総量は増えつつ、各時代で出てくる七不思議は4種類と変わらないので 出てこない七不思議がある と言うことです。
文化狙いでプレイしていたところ、ルーブル美術館がゲームに登場しなかった
と言う事態が起きるようになったので、注意が必要です。
(ちなみに、さすがに弱かったのか アンコールワットはエラッタが入って 強くなって帰ってきました)
-----------------------------------
●5人プレイ用セット
5人プレイできるようになりました。
世界はこんな感じ
広っ!!
-----------------------------------
●その他いろいろ
首都をメトロポリス化
集落や蛮族の村で手に入る収穫物に追加。
新しい技術の”農業””神秘主義””プラスチック”
軍隊コマや開拓者コマを消費して、都市に 要塞化、隊商派遣ルール
と、細かい要素がいろいろ追加されました。
-----------------------------------------------------------------
●いろいろゲームバランスが調整入ったわけです。
前作の 無印シヴィライゼーションについてですが
個人的に、”経済勝利”がかなり強いゲームだと考えています。
経済勝利を達成するための技術は 大抵、ゲーム序盤の物ばかりで
後半には、それ程頑張って技術研究を進める必要性が無く
流れに乗れば 運に影響されず、安定して勝利に迎える
何より、他のプレイヤーが相手の経済勝利を邪魔する方法が ほとんど無い
と言うのが最大の強みでした。
(うちの場合、前回は7割以上が経済勝利で終わっていた)
まず、ここのテコ入れが行われたのだな と感じた今回の追加ルール
戦闘に敗北すると、コインが捨てられる は、かなり大きなルール追加です。
また、投資ルールや 偉人ルール、強力な新指導者のお陰で 他の勝利が達成しやすくなった事もあり
かなりバランスを調整されたな と好感を持ちました。
投資ルールのお陰で コインがより重要な要素になり、経済勝利も まだまだ悪くないのも良い感じ
-----------------------------------------------------------------
●まとめ
要素がいろいろ強化され、かなり力の入った拡張でした。
拡張無しの場合、バランスが取られている反面 大人しい印象が強かったですが
良い意味で派手になった感じがします。
一部の強力な偉人を、運良くゲームの序盤に引いてしまったら クソゲーになってしまう可能性ありますが・・・
新指導者のギリシア、アラブなんかは 強すぎる気がしますが これはもう少しプレイして見定めようと思います。
後、偉人に面白い人が居ないかな? と探してみたところ ”黒澤明”が居ました。 (文化の偉人)
さすが、”世界の黒沢”!!
プロフィール
HN:
せっき~
性別:
男性
職業:
ゲームプログラマ
自己紹介:
古いパソゲー、ボードゲーム、カードゲームを熱狂的に遊んでいます。
ついったー
http://twitter.com/seki_seki_seki
連絡先は
sekisekiseki(あっと)gmail.com
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