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ゲームを作ったり、ゲームを遊びまくったりしている せっき~の生き様。   まずは目次をご覧ください
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雑誌「LOGIN」に 日本ファルコムの『ぽっぷるメイル』(PC88 1991年)の広告が載せられていたのですが
このノリが 当時からなんとなく好きだったので紹介




うん、読みづらいですね
解読してみると・・・

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急告
88ユーザーは全員かうよーにっ!!


最近 88ユーザーパワー が 低下している。
この事態は 88ソフトを中心に開発してきた Falcom には非常に なげかわしい ことである。

とにかく失われた パワーとり もどすため、88ユーザー である貴方は、
1年 ぶり の88新作 Falcom お得意の 超元気アクションRPG 大作
ぽっぷるメイル」 を、全員必ず わなければならない。

ソース れば来年早々に 88オリジナルの 超大作第弾「●●伝説2」を 発売することを お約束しよう。
くり かえす 88ユーザー は全員「ぽっぷるメイル」 を買うよーに

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そして、みんな ちゃんと「ぽっぷるメイル」を買ったのか
無事、「ドラゴンスレイヤー英雄伝説2」も PC88で発売されました。
http://sekigames.gg-blog.com/Entry/228/


当時は、さすがファルコム!
約束をちゃんと守ってすごいなー
 と思っていましたが


Wikiを見てみたところ

ぽっぷるメイル」 1991年12月20日発売
英雄伝説2」    1992年3月19日発売

なので、どう見ても 前もって仕込んでいますよね、これた


結局、この「ドラゴンスレイヤー英雄伝説2」が ファルコムから出た最後のPC88ゲームになるわけですが
これも時代の流れなんでしょう


そう言いつつ、当時のせっき~は 「なんでMSXには どっちも出ないんだー」
と憤っていたのも、良い思い出です。




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2012年8月22日 にあった、CEDECの講演についての記事です。


「もしドラ」 x CEDEC  ~ミリオンセラーを狙う為の秘訣~



もしドラ

もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら
を書かれた 岩崎夏海氏 の講演です。

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●”もしドラ”をエンタメに落とし込んだ手法

元々、素晴らしい作品が 如何にして生まれるのかを調べるのが好きだった。

→ ヒット作を出した人に共通しているのは、
 みんなから笑われる、馬鹿にされる そんな夢みたいな事を言って最初は相手にされていないのに関わらず、それを実現させた。
 と言うエピソード

→ 作る人自身の心構えが重要
 (例: アップルのスティーブ・ジョブズや 、マイクロソフトのビルゲイツ
     任天堂も 始め体重計をゲームにします。 と言った時は笑われたのではないか?)


→→ そのような みんなに笑われるような目標をスタートにしたら良いのではないか?

→→ 200万部売る本を作る を目標にした。



・200万部売る本を どうやって作れば良いか? 逆算した。

当時、知識欲を刺激する物、役に立つもの が流行っていた。
 (例: 脳トレ)

→ それと、ストーリーを組み合わせてみる事を考えた。
 (知識とエンターテイメントの融合



・キャラ属性で鉄板なのは「17歳の女の子

今まで テレビ業界などからの経験を踏まえて

→ 日本人の男性は 9割9部ロリコン
 (13歳が可愛いけど年齢が低すぎる。 18歳は大人になっている。
 17歳が ギリギリその間でちょうど良い との事)


→ 17歳の女の子を主人公にする事にした



17歳の女の子が 異質なものと出会う、をメインテーマにしよう

→ 丁度良い、異質なもの探しを始めた。

→→ FF11を遊んでいる時、リンクシェルリーダーをやっていて
  メンバーが言う事を聞かなかったり と言うのがあった
  「この リンクシェルを うまくまとめ上げる方法は無いかな?

→→ とあるFFプレイヤーのblogに、「自分はドラッガーのマネージメントを読んで LSをまとめ上げている」と言う内容が書かれていた。
  そこで興味を持ち調べてみたところ

→→→ これこそが、女子校生と結びつけるコンテンツだ



・「よくドラッガーと女子校生を結びつけましたね」と しばしば言われる事があるけれども

→ 順番は逆である
  女子校生と結びつけるのに良い物が ドラッガーだった



・脚本家「三谷幸喜」が書くドラマは全て 『がんばれベアーズ』を原型にして作られている。

→ ダメなチームに変革者が現れ、あーだーこーだしている内に みんなのやる気に火を点け
  最終的に強大な敵に打ち勝つ と言う流れ

→→ 自分もそれにならった。



・「女子高生」を「ドラッガーのマネージメント」と出合わせ 「野球のマネージャー」をさせよう

→ と繋がった瞬間、最初から最後までのストーリーが出来上がった



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●270万部を達成した戦略

宣伝費はあまり無かった
その上でどうしたか?


→  ターゲットは中高生
   その親に買ってもらおうと狙った

→→ 役に立ちそうで、かつ 公序良俗にも反してなさそう

→→ 親から子にプレゼントしやすそうなデザインをした。
   (表紙の効果が大きく出た)

→→ かつ、贈られた子供も ちゃんと最後まで読める内容に

→→   贈った物を子供が最後まで読んだら 親も嬉しい
   (贈ったのに読まなかったら がっかりする) 

     すると、「この本いいよ!」と、 クチコミで広がる



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●ゲーム業界人に向けて


・100万本売れるゲームのつくり方 と言うう物がある。

それは、プレイヤーを猿にさせるようなゲーム  (猿のように遊ばせ続けるゲーム)

→ 猿のように遊ばせる仕組みを作り、そこに持って行かせるのが重要

→→ それを作り上げるためには、作り手にも猿になった経験が必要

 (岩崎氏は、FF11のプレイ時間は200日。 麻雀を36時間ぶっ通しでやったり 
 大学の頃はパチンコ狂いだった。  など)


→→ 自身の猿になった経験を活かし それを作るゲームに落とし込んだなら
  ユーザーにも刺さるゲームになるだろう。

 (猿のように遊んでいるプレイヤーが居ると、他の人もそれを見て興味を持ち 「自分もやってみようかな」になる。
 それが一番の宣伝になる。)




●ゲーム業界人は ゲームを遊ばなくていい

テレビゲームを作るとき、テレビゲームを参考にすると 似過ぎてしまい、コピペになってしまう。

→ ゲーム種を探す場合、ゲーム以外のところになる

→ とすると、ゲームを遊んでいる暇など ないのではないか?

(宮崎駿曰く 今新しく入ってくるアニメーターは、アニメの中の空しか見ていないので
面白みのある空をかけない。 広がりがない との事

→ 今のゲーム業界についても同じことが言えるのでは? )



岩崎氏の場合、パチンコを猿のように遊んだ経験を活かし 小説に落としていったり などしていたし
テレビの仕事をしている時は、テレビを全く見ていなかった



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2012年8月20日 にあった、CEDECの講演についての記事です。


「パズル&ドラゴンズ ~嫁と開発と私~」

パズドラ


講演者曰く、「万人受けするようなゲームを作れるタイプではなかった」との事

そんな講演者が ”ライトユーザーからコアユーザーまで誰もが楽しめる” 「パズル&ドラゴンズ」を作られました。

なにがあったのか?
こんな風に開発したのが良かった


が 講演のテーマです。



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パズル&ドラゴンズ の開発指針


1.「この企画は絶対面白い! 是非作りたい!」 から立ち上がったプロジェクトである。

→ 開発が超楽しい
  継続開発も超楽しい

→ 「運営のコツは何?」と聞かれるけれども 楽しいが最大の原動力

→→ ゲーム開発する時は、自分が楽しい! と思えるものを作るのをオススメします



2.メインゲームも面白さだけを追求して開発した

→ ゲームのメイン部分をしっかり作ることで
 過度なソーシャル性や、射幸心を煽ることに頼らずに 末永くゲーム性で遊んでもらえるゲームができた。



3.「このゲームで何を売るのか?」だけは先に考えておく

→ 本開発に移る前に、最低限でいいので 3つ~4つ考えておいた

→ それ以上細かいことを考えると、レベルデザインやチューニングの障害になってしまうので注意




4.自分自身 プレイ前に辞めたくなる要素はすべて廃止した。

具体的に 次の要素は排除しました。


・ユーザーネームが重複できない事
→ 3回はじかれると、大抵 遊ぶ前に辞めてしまう

・メールアドレスなど 個人情報を要求してくる
→ 面白いかどうかもわからないゲームに、こんな情報教えたくない

・無駄なWEBページにリンクしたりして、すぐにゲームを始められない




5.有料販売クオリティで開発した

最初から最後まで 170円で販売する事を想定して開発した。
(アップルストア内では、170円は高額の部類)

→ この価格で提供する覚悟で最後まで作り切った事が 現在の高評価に繋がっていると思われる


6.ソーシャルゲームを否定しなかった

(パクりとかは良くないですが) ソーシャルゲームにも面白い要素はたくさんある
パズドラにも、自分でも遊んでみて面白かった要素を ピンポイントで取り入れている。

→ 面白さを 自分で体感している事が大事
  もし、ソーシャルゲームをちゃんと遊んだことが無い人は 一度ちゃんと遊んでみることをオススメします。



7.一番遊ばせたいところはサーバーで管理する

大切なところは全てサーバーで管理している

→ 特に ゲームの要となるダンジョン生成アルゴリズムは サーバーで持っている

→→ その結果、自由に追加、調整が可能  (イベントを急遽行う など)

→→ ソフト側に持たせた場合、なにかイベント追加しようとしても 
  アップルストアに申請 ~ 承認、配信まで 1、2週間かかり 運用計画が立てられなくなる



8.アプリ内で 過度なチュートリアルや、攻略情報などは出さない

→ その代わり、攻略記事サイトや 公式ツイッターへのリンクを設置した

→ ユーザーが必要な時にのみ、信頼できる情報を得られるのは好評



9.社内の意見取りに加えて、開発スタッフそれぞれに嫁に頻繁に意見を聞いた

→ 元々、社内の人間同士で 意見を取り合うのは徹底している会社だった
  今回は、それに加えて 皆の奥さんに遊んでもらった

→ 嫁レビュー

→→ カジュアルユーザーの多いスマホで 成功できた最大のポイントはコレ!


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●パズル&ドラゴンの企画について

・企画のきっかけ

2011年春 「DungeonRaid」」に出会う。

パズドラ

→ パズルなのに 完全にローグをプレイさせている のが凄い!

→ 「このゲームに負けない日本製のゲームを作るぞ!」



それまでのスマホゲームは、既存のジャンルを スマホのインターフェイスに合わせた物ばかりだった

→ そうではなく、最初からインターフェイスがスマホにマッチするジャンルで
 別のゲームを体験させる事が 今後のトレンドになるのでは?


 と気づかされた。



パズドラのコンセプト

パズルゲームで、RPGのバトルを表現!
誰でも遊べるRPGを作る!




・社長より 「面白さが第一優先だ、売上は二の次だ」と言ってもらえた



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●プロトタイプ開発

・一番こだわった所は 「パズルのルール

→ そのためには、まずターゲット層をはっきりさせた。



・ターゲット層は 

女子中高生、主婦
→ 簡単なパズルなど遊ぶカジュアルユーザー

20代~30代のサラリーマン
→ RPGが好きだったけど、最近は複雑になって遊ばない
 元々は、ゲームが好きなユーザー


→→ ゲーム初心者 ~ 中級者



・カジュアルユーザーにウケるパズルゲームのルールは?

ZOO KEEPERかしわもち

→ やっぱり3マッチパズルだよね!
 (縦か横に1マス移動して、同じ絵柄を3つ繋げて消すパズル)




・早速作って 嫁にやらせてみた所

パズドラ

→ なんか、変な操作した!

→ 本来 左右に1個動かすゲームのハズなのに
 遠くの場所まで 持って行きたかったらしい


→→ こちらの固定概念を完全に打ち破られ衝撃を受けた!

→→  これ、今までにないゲーム性じゃない??
     これを基本ルールとして採用して、今のパズドラが生まれた

→→ これ以降、ゲームを更新する度に 嫁にプレイしてもらう事にした



・想定外のコンボ技が発覚!!

ちなみに、これは完全に後付けでした



・コンボ技の調整で試行錯誤

当初は コンボが作れすぎて ゲームバランスが崩壊していた

→ 最終的に 「ドロップの持ち時間」を持たせ
 修練と達成感を保たせたバランスに帰着できた。

→ 「RPGのバトルを表現する」と言う意味では
 よくある時間制限性にせず、ターン制にして大正解だった。



・ドロップの数でも試行錯誤


6×5 、       7×6 、      8×7

などなど


→ 最終的に、の「小さいと操作ミスしてしまう」と言うレビューで 6×5に決定した。

→→ 7×6のバージョンだと、今以上にコンボが決まって ゲーマーにとっては更に気持ちよくなるので
  若干心残りだったりはする




●結果、ターゲット層が拡大した

女子中高生、主婦 、 20代~30代のサラリーマン
に加え


普段ゲームを遊ばない人  (実際に多いです)
→ 嫁レビューのお陰か?

パズル大好きゲーマー層
→ 修練でテクニックを磨く余地ができたので


当初の企画コンセプトより、ターゲットが2倍に拡大した



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パズドラを出して感想

思いもしないところから、普段ゲームを遊ばない人から ゲームファンまで楽しめるゲームができた

→ 改めて ゲームデザインって面白く、奥が深い!


→→ しかも、ゲーム初心者の方が 今ではみんなコンボを習得して遊んでくれている。



昨今のトレンドの、「ソーシャルゲームが流行っているし、今はゲーム性は求められていない
と言う考え方は間違っている

→ ゲーム性を知って頂くまでの ほんの少しの敷居の低さが足りないだけ

→→ 是非、家族や友人など 普段ゲームを遊ばない方々から
  貴重な意見を聞いてみてください!





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●おまけ

・田尻智の「新ゲームデザイン」はオススメ!

新ゲームデザイン

→ ゲームデザイナープランナーの方に是非読んでもらいたい本



・ゲーム開発者にとって自分の子供が産まれる事
ゲーム開発に好影響を与えるのでは?


→ 大人になったから?
→ 今まで できなかった考え方ができるようになった
 (講演者の場合、昔は 自分のゲームにこだわりが強く人の意見を取り入れるなど できなかった)
 



・今まで 自分が作ったゲームを 嫁が遊んでくれた事はなかったのに
パズドラは毎日遊んでくれていて 嬉しい



・いろいろな方々から応援を受けています。

メディアからも大きく応援して貰っていて、
ほぼ毎日 攻略記事を書いてもらえていたりも

→ 宣伝費を払っているわけではありません
  純粋に応援してもらっている。

→→ 昨今の ソーシャルゲームで コピーのカードゲームが出まくっている異常な状況なのを危惧されているからか
  だからこそ、こういうゲームに頑張って欲しい など



・今後の話?

コンシューマーゲームを作りたいな と思っている。

→ 会社から 「パズドラから出た利益を全部つぎ込んで開発をしていいよ
 と言ってもらえている

→→ ちょっと頑張ってみようかな




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2012年8月22日 にあった、CEDECの講演についての記事です。


「コンシューマゲームでの挑戦!
ネットワークを活用したゲームの構築と運用「シェルノサージュ」の事例」



「シェルノサージュ」の具体的な運用例を中心にレポートしました。
ソースコードや遷移図を交えての話 ミドルウェアの紹介などもありましたが 
文章ではまとめきれないため割愛しました。

すみません。



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●まず 「シェルノサージュ」とは


シェルノサージュ

ネットワークを活用したコミュニケーションゲーム
大きく以下の3つのパートに分かれます。


・コミュニケーションパート

シェルノサージュシェルノサージュ

イオンちゃんと コミュニケーション
アイテム採取や、アイテム生成を行う

→ クラウド (今回のテーマはコレ)



・シナリオパート

ゲーム本体には第一章のみが入っている。
シナリオは順次追加されていく。

→ 追加コンテンツ
  (第2章までは無料、第三章以降有料)



・交流パート

シェルノサージュ

他のプレイヤーとメッセージ送り合ったり、共同でミッションをクリアしたり

→ コミュニケーション




●「シェルノサージュ」のクラウド

PSVITA のデータ
(例: 「着ている服」「疲れ具合」「機嫌」「交流履歴」「所持アイテム」 )

→ PS3 、スマートフォン 、WEBアプリ などの他の媒体で参照できる。



つまり

クラウド ≒ ネットワーク上のセーブデータ


こういう事もできるかも??)  (あくまで構想)

→ PSVITA でコミュニケーションゲームを遊び
→ スマートフォンで アイテム調合、ミニゲーム
→ PS3で、そのデータを使い RPG



クラウド機能は、様々な機種で同じ「世界」を創造できる。




●「シェルノサージュ」でクラウドにしているデータ

・ヒロイン情報
各種パラメータ、装備品 など

・アイテム情報
アイテム所持数、興味度、知識度 など

・イベント情報
ユーザーが発生させたイベント、選択肢情報



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●クラウドの実装手法について

・クラウドと、通常のネットワーク通信の違い


通信手法       両方 https

通信時アナウンス  クラウド: しない (バックグラウンド)
              通常:   ダイアログ表示 (通信中です)

通信サイズ     クラウド: 固定サイズ (シェルノサージュの場合 5000byte)
             通常:   可変 (大体、100~30000byte くらい)

エラー時処理    クラウド: しない (オートリトライ)
             通常:   ダイアログ表示 (停止)


クラウドでは、ユーザーに通信している事を ユーザーに意識させない



シェルノサージュの実装

特定のメモリに、通信データ領域 (5000byte)を用意している。

ゲームプレイをしパラメータなどが更新された場合、通信データ領域のメモリに書き込む。

→ 定期的に、通信データ領域のデータをチェックし
 データが更新されたのを発見した場合、自動的にクラウドサーバーにデータを送信する。



・こんな所に注意

常にオンラインではない状況に どう対応するか?

移動中などで 途中切断が起きたとき、どうするか?

→ PSVITA内のデータと、サーバー内のデータは 常に整合性を保たれているように設計する必要がある。



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●サーバー運用について

・サーバー構成

load balancer  (負荷分散装置)
  ↓
APIサーバー × 21       (状況によって 数を柔軟に変更)
  ↓
データベースサーバー × 4  (テーブルごとに 分けて格納)




●発売から いろいろなトラブルがありました。
大きな3つの原因について



1.データベースサーバーの処理超過

データベースの処理速度がおいつかない為、サーバーダウン

→ データベースサーバーが当初1つだけだったのを、4台に分割

→ テーブルを用途、負荷に応じて分割した。
 (関連テーブルは同一サーバーに
 処理が重いテーブルが入っているサーバーはテーブル数を減らす)




2.データベースから取得するレコード数が増大してサーバーダウン

例) 他のプレイヤーの妖精を検索
→ テスト時、数千で負荷テストをしても大丈夫だったけど
 発売後は、数万~数百万になり 全然状況が違った



→ 取得数に必ず上限をつける。
 (プレイヤー 1000人分検索したら 検索終了 など)



3.スクリプトの不可増大によるサーバーダウン

→ 永久ループを極力回避するスクリプトを組む




技術的な注意点

・データベースに適切なインデックスを付ける
→ 検索カラムにインデックスを付けるだけで、処理が格段に早くなる

・フレームワークは データベースアクセス回数を調べる

・1回のレコード取得数は極力減らす

・Apacheの同時接続数、コネクションタイムの調整をする

→ 同時接続数を増やす → 高速化 しかし、クラウド料金跳ね上がり

  切断時間を減らす → 検索にかかる時間が延びる  (ユーザビリティが悪くなる)




●その他の注意点

・クラウド業者選択時は 24時間電話サポートしている業者

→ ゲームの場合、1時間でも停止すると大問題になる。
 深夜のトラブルでも 早急な復帰ができる業者を

→ それができない業者の場合、最悪 サーバーの復帰が翌朝になってしまう恐れがあったり・・・



・リリース時にサーバーリソースをケチらない

→ 発売後の最初の1週間だけでも、サーバー台数は できるだけ最大数で
 その後、最適な数にまとめていく
 (クラウドサービスであれば、容易かつリーズナブルに変更できる)
 



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2012年8月22日 にあった、CEDECの講演についての記事です。


「ゲームAIはプレイヤーを虜にできるか?
~アクションゲームにおいて、AIを使って華麗に誤魔化しつつ魅せる手法~」




テーマは
CPUパワーを使い高度なAIを構築するわけではなく、
処理は軽くそれらしいAI をいかに作るのか?


です。


・気がつかなければOK
・俺つえー感を演出
・ちょっとした工夫
・人間らしく見せるAI
・賢く見えるAI


について解説。



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●気がつかなければOK

ユーザーは自分が動かしているキャラに集中していて
敵AIにはそれほど意識を向けていない と言う事を利用している。


画面外のキャラや 遮蔽物の向こうのキャラなど ユーザーの意識が向いていないAIこっそりズルをさせる

→ 次の目的地にワープさせたり、一瞬で方向転換したり



実用例) プレイヤー vs 大量の敵 なアクションゲーム (無双的なゲーム)

ユーザーの目の前に 大量の敵がいるので、ユーザーの目を盗みやすい
ユーザーは近くの敵に意識を集中しがち

→ 離れている敵が こっそり高速移動している、こっそり武器を持ち替えている

→→ あくまで さりげなくする事がポイント



実用例) 戦闘機で撃ち合うゲーム  (エースコンバット的な)

実は 弾が当たってから、避けている。

→ コツとしては、その時 派手な回避アクションをさせる。

→ そうすると、ユーザーは 「ギリギリでうまく避けたな あのAIやるな!」と感じる。
  (実際は命中しているのに、紙一重で避けてるように見える)


→→ 最大の利点は、AIが弾を避けるために 事前から予測して回避するよう移動する
  と言うアルゴリズムを作らずに済む



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●俺つえー感を演出

ユーザーに より熱中してもらうように


・複数の敵AIの中から やられ役を決める

→ やられ役AIは、わざと やられるような位置取りを行う。

→ そのAIがやられたら 次のAIをやられ役にして 繰り返す。
→→ 敵を連続して倒していけるので、ユーザーは気持ちよくなってくれる

→→ そのまま やられるために来たのでは 手を抜いているように見えるので
  攻撃しにきたけど、うまくユーザーに 弾を当てれず そして撃たれた
  と言う風な動きにする

  そうすると、ユーザーは弾を華麗にかわしつつ 敵を倒したと感じ 更に気持ちいい



・状況によるAIの切り替え

ユーザーの腕を見て 難易度を裏でいじる

イージー強、イージー中、イージー弱
ノーマル強、ノーマル中、ノーマル弱
ハード強、 ハード中、 ハード弱


と、ユーザーには3段階に見せかけて 実は9段階用意していた

→ 適度な緊張感と手応え、クリアした時の気持ちよさをユーザーに与えた。




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●ちょっとした工夫

普通のAIを より良いAIのように見せる手法
(ユーザーに対して印象付けをうまくする)


・初見を大切にする

登場シーンを ド派手でカッコよくする

→ そうするだけで、ユーザーは普通のAIなのに 一味違ったAIだと錯覚してくれる。


例) 同じAIなのだけど、パラメーターだけ若干強くした敵の場合
  登場時に なんらかの特別なポーズを取らせるだけで 特別感を感じさせられる



・動き始めを丁寧に

開始の部分だけ別なAIのように振舞う。
(そこから後は 普段通りのAI)


例) 登場の時だけ ジェットストリームアタックのように三位一体で現れた場合
  その後は いつもどおりのAIなのに、なんか うまく連携攻撃されているように錯覚させられる。

(プレイヤーは 自分の操作に集中しているので、案外気づかない)



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●人間らしく見せる

ユーザーに あたかも人間が操作しているかのように感じさせたい

→ しかし、それを真っ当に作ろうとした場合 かなりの労力と時間がかかってしまう。
そこで


キーログによる 人間の操作テクニックを再現

ゲーム開発者が実際に操作して そのキーログを取る
そして、AIに ここだ と言うタイミングで、キーログを再生させる

→ 凄いテクニックを見せつけられ ユーザーは関心


この手法は そもそもAIでは無いけれども 有効


 
・パラメーターによる 操作テクニックを擬似再現

人間が操作をする場合、テクニックを要するような場面

例えば 向こう岸にジャンプで飛び越えて進む場所で
絶妙なタイミングで2段ジャンプして 越えられる。

→ AIに2段ジャンプのタイミングを判断させて 綺麗に飛び越えられるようにするアルゴリズムを用意するのは大変
 (しかも、失敗すると 河に落ちてしまう)

→→ この時、こっそりジャンプ力のパラメータをこの時だけ2倍にして 1回のジャンプで飛び越えられるようにする

→→ ユーザーは 「ちゃんと2段ジャンプで飛び越えているな 感心感心」と錯覚する




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●賢く見えるAI

管理AI個別AIにわける

敵軍隊と 味方軍隊が戦い合うようなゲームにて

個別AI ・・・ 攻撃、防御、回避などのキャラの動き (キャラクター1人につき1個)
管理AI ・・・ 全体把握、状況判断、位置取り    (1つの軍に1個)


状況判断して あそこに攻撃しろ、
HPはヤバくなったので、あそこまで逃げて休め

と、管理AIが指示する。

個別AIは、管理AIからの指示を受けて その通りに行動する。



例)ステルス系アクションゲーム

個別AIが 隠れたプレイヤーを発見した場合、
その個別AIが管理AIに伝える。

その後、管理AIは 全体の個別AIに プレイヤーを追いつけるよう指示を送る


例) 残りタイムがあるアクションゲーム

残りタイムがわずかで、自分の軍が負けているような場合

管理AIが イチかバチかで、個別AI全部に 突撃の指示を送る



・管理AI同士で談合する。

無双系アクションゲームな、プレイヤーが所属する軍と 敵軍が戦うゲームにて

お互いの管理AIが談合して待ち伏せ や 先回り なんかを表現する。


例) 味方AI 「中央突破をするよー
   敵AI   「了解、じゃあ 中央の守りを固めます
   味方AI 「敵軍とぶつかったよ プレイヤーさん、頑張って!




●このようなAIを作る際のチェック項目

AI 対 AI を行い、様子をながめる


・正確にゲームが進行しているか?
・地形にハマっていないか?
・理不尽な展開になっていないか?
・人間同士が戦っているっぽくなっているか?
・敵味方 連携しているっぽいか?




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●まとめ

これらの手法は いつでもどこでも使えるわけではない


・リプレイ機能があるゲーム
・フリーカメラにできるゲーム
・複数プレイヤーが参加するゲーム


では注意が必要!


ごまかしている事を ユーザーにバレてはいけない

どこをごまかして、どこを正直にするのか?
見極めが重要


→ 華麗にごまかしましょう


→ ユーザーに 「面白い」「白熱する」「楽しい」と感じさせれば成功


→ 魅せるAIを!!




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プロフィール
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せっき~
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ゲームプログラマ
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