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2014年9月3日 にあった、CEDECの講演についての記事です。
ファンも会社も大喜び!
ゲーム開発の副産物で年間3000万円稼ぐ宣伝広報室のヒミツ
サイバーコネクトツーでは、2008年ごろから、自社でグッズ販売を行っています。
(他社の人からは 珍しいと言われるけれども)
グッズ販売 その利点についての講演です。
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●デベロッパーがグッズ制作する理由
・だれもグッズ化してくれないから!
大きく成功した作品でなければ、グッズ展開してくれないため
(やはり、グッズ展開は二の次 な扱いになっている)
→ なら、自分たちで作ってしまおう
・デベロッパーが作るグッズにこそ、ニーズがある!
作品のことは開発会社が一番深く知っている。
作るならデベロッパーにしか作れない物を
・社内にこんなもの ありませんか?
世界設定資料、コンセプトアート
キャラクター設定、デザインラフ、初期デザイン
アフレコ台本、絵コンテ
ラクガキ、没案
開発の様子がわかる写真
→ これらを冊子にまとめて、販売しましょう
(サイバーコネクトツーのグッズは、ほぼ これらで成っている)
→→ これらの資料を 倉庫に眠ったままにするのではなく
ファンであるユーザーに届けた方が良いのではないか?
(ファンからすると、喉から手が出るほど 見たい資料)
7年間で 150種類のグッズを制作
・売り上げは?
2011年 3821万円 利益率 63%
2012年 3801万円 利益率 57%
2013年 3216万円 利益率 45%
→ 安定して 年間3000万円以上の売り上げ
合計 1億2700万円の売り上げ (7年間で)
・グッズ制作事例
「THE KEMONO BOOK」 オリジナル作品集
生産数 2200冊
販売価格 ¥2,000
原価 ¥402
版権料 ¥0
利益 ¥1,503
利益率 79%
損益分岐 443冊
「ドットハック セカイの向こうに+Versus」 完全設定資料集
生産数 1050冊
販売価格 ¥3,600
原価 ¥1,754
版権料 ¥133
利益 ¥1,580
利益率 47.4%
損益分岐 526冊
・重要なのは
決して、出版社・権利元 などの商売を邪魔しない事
→ 例えば、ゲーム発売から1年後に など
→ 自分たちでグッズ展開するのは、作品のメディア展開が終わった後に。
→→ 展開終了後も付いてきてくれるような、濃いファンに向けた商品展開を行う。
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●安定したグッズ展開を可能にする社内体制
・社内にデザイン室を設けた
DTP経験者を3人 配置
→ 企画、デザイン、校正、販売をすべて自社で実施
(こだわりのあるグッズを作るため)
→→ 制作の様子をブログ・SNSで拡散、告知、応援してもらう
→ ニーズや商機に合わせ 年間30点以上のグッズを制作
企画段階から、社内デザイナーが参加することで スピードUPが実現
・非開発部門から収益を出せる
本来、直接的な利益を生まない 広報、宣伝部門なのに
・グッズ販売は、将来のファン獲得や、ゲームタイトルの売り上げ貢献を目指して行う
→ 利益追従ではない
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●グッズとイベントが生み出す ファン増加サイクル
・グッズがあれば、物販ができる
(自社グッズがあれば、WEBやイベント、説明会、会社行事など
何かにつけて販売できる)
↓
・物販から利益を出せれば イベントに参加できる
(イベントに参加するためには 出展費用や人員コストがかかるし・・・
物販で利益を見込めれば これらで二の足を踏まずに済む
→ 積極的にイベントに参加できるようになる)
↓
・イベントに参加できればファンが増える。
↓
・ファンが増えれば 売上も増える
↓
・更に 多くのグッズを作る事ができる
(そうなると、ファンも嬉しいし 会社も嬉しい)
↓
(以下 繰り返し)
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●すべてはファンを増やすため
・「Fan first」で考える
ファンは情報に餓えている。
小さくても展開を続けていく事で ファンを退屈させない。
・例えば
「タイトル発売後、展開が止まって寂しい」
→ 毎年、書籍・グッズ展開して作品世界を終わらせない!
「作品の裏側まで全部知りたい」
→ 没案やラフ、開発者コメントまで 可能な限り掲載
「作品の関連グッズがたくさん欲しい」
→ グッズアンケートを実施し、展開できるものは随時展開
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●まとめ
会社にある副産物をうまく使って、いますぐグッズを作ろう!
グッズ販売で活動の選択肢を広げよう!
根強いファンを作り タイトルの販売に繋げよう!
(↑ 最終目的)
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●質疑応答 より
・各商品の販売数は 2000とか 3000とか そんな単位
→ 出版社やクライアントにとっては 、わざわざ生産するほどではない量
→ だからこそ、自分たちで出さないと
・グッズで 利益が良いのは?
→ 圧倒的に 本
ぬいぐるみは、大きく 倉庫コストがかかってしまう。
タペストリーは、単価が高くて いい感じ
・グッズ販売の際の、クライアントとの契約は?
→ ゲーム制作と、グッズ販売は別
毎回、新たに契約している。
・通信販売の手法は?
→ amazonが良い
自分たちで通販して出荷していた頃は 大変だった。
ついったー
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