ゲームを作ったり、ゲームを遊びまくったりしている せっき~の生き様。 まずは目次をご覧ください
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2012年8月20日 にあった、CEDECの講演についての記事です。
「パズル&ドラゴンズ ~嫁と開発と私~」
講演者曰く、「万人受けするようなゲームを作れるタイプではなかった」との事
そんな講演者が ”ライトユーザーからコアユーザーまで誰もが楽しめる” 「パズル&ドラゴンズ」を作られました。
なにがあったのか?
こんな風に開発したのが良かった
が 講演のテーマです。
----------------------------------------------------------
●パズル&ドラゴンズ の開発指針
1.「この企画は絶対面白い! 是非作りたい!」 から立ち上がったプロジェクトである。
→ 開発が超楽しい
継続開発も超楽しい
→ 「運営のコツは何?」と聞かれるけれども 楽しいが最大の原動力
→→ ゲーム開発する時は、自分が楽しい! と思えるものを作るのをオススメします
2.メインゲームも面白さだけを追求して開発した
→ ゲームのメイン部分をしっかり作ることで
過度なソーシャル性や、射幸心を煽ることに頼らずに 末永くゲーム性で遊んでもらえるゲームができた。
3.「このゲームで何を売るのか?」だけは先に考えておく
→ 本開発に移る前に、最低限でいいので 3つ~4つ考えておいた
→ それ以上細かいことを考えると、レベルデザインやチューニングの障害になってしまうので注意
4.自分自身 プレイ前に辞めたくなる要素はすべて廃止した。
具体的に 次の要素は排除しました。
・ユーザーネームが重複できない事
→ 3回はじかれると、大抵 遊ぶ前に辞めてしまう
・メールアドレスなど 個人情報を要求してくる
→ 面白いかどうかもわからないゲームに、こんな情報教えたくない
・無駄なWEBページにリンクしたりして、すぐにゲームを始められない
5.有料販売クオリティで開発した
最初から最後まで 170円で販売する事を想定して開発した。
(アップルストア内では、170円は高額の部類)
→ この価格で提供する覚悟で最後まで作り切った事が 現在の高評価に繋がっていると思われる
6.ソーシャルゲームを否定しなかった
(パクりとかは良くないですが) ソーシャルゲームにも面白い要素はたくさんある
パズドラにも、自分でも遊んでみて面白かった要素を ピンポイントで取り入れている。
→ 面白さを 自分で体感している事が大事
もし、ソーシャルゲームをちゃんと遊んだことが無い人は 一度ちゃんと遊んでみることをオススメします。
7.一番遊ばせたいところはサーバーで管理する
大切なところは全てサーバーで管理している。
→ 特に ゲームの要となるダンジョン生成アルゴリズムは サーバーで持っている
→→ その結果、自由に追加、調整が可能 (イベントを急遽行う など)
→→ ソフト側に持たせた場合、なにかイベント追加しようとしても
アップルストアに申請 ~ 承認、配信まで 1、2週間かかり 運用計画が立てられなくなる
8.アプリ内で 過度なチュートリアルや、攻略情報などは出さない
→ その代わり、攻略記事サイトや 公式ツイッターへのリンクを設置した
→ ユーザーが必要な時にのみ、信頼できる情報を得られるのは好評
9.社内の意見取りに加えて、開発スタッフそれぞれに嫁に頻繁に意見を聞いた
→ 元々、社内の人間同士で 意見を取り合うのは徹底している会社だった
今回は、それに加えて 皆の奥さんに遊んでもらった
→ 「嫁レビュー」
→→ カジュアルユーザーの多いスマホで 成功できた最大のポイントはコレ!
----------------------------------------------------------
●パズル&ドラゴンの企画について
・企画のきっかけ
2011年春 「DungeonRaid」」に出会う。
→ パズルなのに 完全にローグをプレイさせている のが凄い!
→ 「このゲームに負けない日本製のゲームを作るぞ!」
それまでのスマホゲームは、既存のジャンルを スマホのインターフェイスに合わせた物ばかりだった
→ そうではなく、最初からインターフェイスがスマホにマッチするジャンルで
別のゲームを体験させる事が 今後のトレンドになるのでは?
と気づかされた。
・パズドラのコンセプト
パズルゲームで、RPGのバトルを表現!
誰でも遊べるRPGを作る!
・社長より 「面白さが第一優先だ、売上は二の次だ」と言ってもらえた
----------------------------------------------------------
●プロトタイプ開発
・一番こだわった所は 「パズルのルール」
→ そのためには、まずターゲット層をはっきりさせた。
・ターゲット層は
女子中高生、主婦
→ 簡単なパズルなど遊ぶカジュアルユーザー
20代~30代のサラリーマン
→ RPGが好きだったけど、最近は複雑になって遊ばない
元々は、ゲームが好きなユーザー
→→ ゲーム初心者 ~ 中級者
・カジュアルユーザーにウケるパズルゲームのルールは?
→ やっぱり3マッチパズルだよね!
(縦か横に1マス移動して、同じ絵柄を3つ繋げて消すパズル)
・早速作って 嫁にやらせてみた所
→ なんか、変な操作した!
→ 本来 左右に1個動かすゲームのハズなのに
遠くの場所まで 持って行きたかったらしい
→→ こちらの固定概念を完全に打ち破られ衝撃を受けた!
→→ これ、今までにないゲーム性じゃない??
これを基本ルールとして採用して、今のパズドラが生まれた
→→ これ以降、ゲームを更新する度に 嫁にプレイしてもらう事にした
・想定外のコンボ技が発覚!!
ちなみに、これは完全に後付けでした
・コンボ技の調整で試行錯誤
当初は コンボが作れすぎて ゲームバランスが崩壊していた
→ 最終的に 「ドロップの持ち時間」を持たせ
修練と達成感を保たせたバランスに帰着できた。
→ 「RPGのバトルを表現する」と言う意味では
よくある時間制限性にせず、ターン制にして大正解だった。
・ドロップの数でも試行錯誤
6×5 、 7×6 、 8×7
などなど
→ 最終的に、嫁の「小さいと操作ミスしてしまう」と言うレビューで 6×5に決定した。
→→ 7×6のバージョンだと、今以上にコンボが決まって ゲーマーにとっては更に気持ちよくなるので
若干心残りだったりはする
●結果、ターゲット層が拡大した
女子中高生、主婦 、 20代~30代のサラリーマン
に加え
普段ゲームを遊ばない人 (実際に多いです)
→ 嫁レビューのお陰か?
パズル大好きゲーマー層
→ 修練でテクニックを磨く余地ができたので
当初の企画コンセプトより、ターゲットが2倍に拡大した。
----------------------------------------------------------
●パズドラを出して感想
思いもしないところから、普段ゲームを遊ばない人から ゲームファンまで楽しめるゲームができた
→ 改めて ゲームデザインって面白く、奥が深い!
→→ しかも、ゲーム初心者の方が 今ではみんなコンボを習得して遊んでくれている。
昨今のトレンドの、「ソーシャルゲームが流行っているし、今はゲーム性は求められていない」
と言う考え方は間違っている
→ ゲーム性を知って頂くまでの ほんの少しの敷居の低さが足りないだけ
→→ 是非、家族や友人など 普段ゲームを遊ばない方々から
貴重な意見を聞いてみてください!
----------------------------------------------------------
●おまけ
・田尻智の「新ゲームデザイン」はオススメ!
→ ゲームデザイナー、プランナーの方に是非読んでもらいたい本
・ゲーム開発者にとって自分の子供が産まれる事は
ゲーム開発に好影響を与えるのでは?
→ 大人になったから?
→ 今まで できなかった考え方ができるようになった
(講演者の場合、昔は 自分のゲームにこだわりが強く人の意見を取り入れるなど できなかった)
・今まで 自分が作ったゲームを 嫁が遊んでくれた事はなかったのに
パズドラは毎日遊んでくれていて 嬉しい
・いろいろな方々から応援を受けています。
メディアからも大きく応援して貰っていて、
ほぼ毎日 攻略記事を書いてもらえていたりも
→ 宣伝費を払っているわけではありません
純粋に応援してもらっている。
→→ 昨今の ソーシャルゲームで コピーのカードゲームが出まくっている異常な状況なのを危惧されているからか
だからこそ、こういうゲームに頑張って欲しい など
・今後の話?
コンシューマーゲームを作りたいな と思っている。
→ 会社から 「パズドラから出た利益を全部つぎ込んで開発をしていいよ」
と言ってもらえている
→→ ちょっと頑張ってみようかな
「パズル&ドラゴンズ ~嫁と開発と私~」
講演者曰く、「万人受けするようなゲームを作れるタイプではなかった」との事
そんな講演者が ”ライトユーザーからコアユーザーまで誰もが楽しめる” 「パズル&ドラゴンズ」を作られました。
なにがあったのか?
こんな風に開発したのが良かった
が 講演のテーマです。
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●パズル&ドラゴンズ の開発指針
1.「この企画は絶対面白い! 是非作りたい!」 から立ち上がったプロジェクトである。
→ 開発が超楽しい
継続開発も超楽しい
→ 「運営のコツは何?」と聞かれるけれども 楽しいが最大の原動力
→→ ゲーム開発する時は、自分が楽しい! と思えるものを作るのをオススメします
2.メインゲームも面白さだけを追求して開発した
→ ゲームのメイン部分をしっかり作ることで
過度なソーシャル性や、射幸心を煽ることに頼らずに 末永くゲーム性で遊んでもらえるゲームができた。
3.「このゲームで何を売るのか?」だけは先に考えておく
→ 本開発に移る前に、最低限でいいので 3つ~4つ考えておいた
→ それ以上細かいことを考えると、レベルデザインやチューニングの障害になってしまうので注意
4.自分自身 プレイ前に辞めたくなる要素はすべて廃止した。
具体的に 次の要素は排除しました。
・ユーザーネームが重複できない事
→ 3回はじかれると、大抵 遊ぶ前に辞めてしまう
・メールアドレスなど 個人情報を要求してくる
→ 面白いかどうかもわからないゲームに、こんな情報教えたくない
・無駄なWEBページにリンクしたりして、すぐにゲームを始められない
5.有料販売クオリティで開発した
最初から最後まで 170円で販売する事を想定して開発した。
(アップルストア内では、170円は高額の部類)
→ この価格で提供する覚悟で最後まで作り切った事が 現在の高評価に繋がっていると思われる
6.ソーシャルゲームを否定しなかった
(パクりとかは良くないですが) ソーシャルゲームにも面白い要素はたくさんある
パズドラにも、自分でも遊んでみて面白かった要素を ピンポイントで取り入れている。
→ 面白さを 自分で体感している事が大事
もし、ソーシャルゲームをちゃんと遊んだことが無い人は 一度ちゃんと遊んでみることをオススメします。
7.一番遊ばせたいところはサーバーで管理する
大切なところは全てサーバーで管理している。
→ 特に ゲームの要となるダンジョン生成アルゴリズムは サーバーで持っている
→→ その結果、自由に追加、調整が可能 (イベントを急遽行う など)
→→ ソフト側に持たせた場合、なにかイベント追加しようとしても
アップルストアに申請 ~ 承認、配信まで 1、2週間かかり 運用計画が立てられなくなる
8.アプリ内で 過度なチュートリアルや、攻略情報などは出さない
→ その代わり、攻略記事サイトや 公式ツイッターへのリンクを設置した
→ ユーザーが必要な時にのみ、信頼できる情報を得られるのは好評
9.社内の意見取りに加えて、開発スタッフそれぞれに嫁に頻繁に意見を聞いた
→ 元々、社内の人間同士で 意見を取り合うのは徹底している会社だった
今回は、それに加えて 皆の奥さんに遊んでもらった
→ 「嫁レビュー」
→→ カジュアルユーザーの多いスマホで 成功できた最大のポイントはコレ!
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●パズル&ドラゴンの企画について
・企画のきっかけ
2011年春 「DungeonRaid」」に出会う。
→ パズルなのに 完全にローグをプレイさせている のが凄い!
→ 「このゲームに負けない日本製のゲームを作るぞ!」
それまでのスマホゲームは、既存のジャンルを スマホのインターフェイスに合わせた物ばかりだった
→ そうではなく、最初からインターフェイスがスマホにマッチするジャンルで
別のゲームを体験させる事が 今後のトレンドになるのでは?
と気づかされた。
・パズドラのコンセプト
パズルゲームで、RPGのバトルを表現!
誰でも遊べるRPGを作る!
・社長より 「面白さが第一優先だ、売上は二の次だ」と言ってもらえた
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●プロトタイプ開発
・一番こだわった所は 「パズルのルール」
→ そのためには、まずターゲット層をはっきりさせた。
・ターゲット層は
女子中高生、主婦
→ 簡単なパズルなど遊ぶカジュアルユーザー
20代~30代のサラリーマン
→ RPGが好きだったけど、最近は複雑になって遊ばない
元々は、ゲームが好きなユーザー
→→ ゲーム初心者 ~ 中級者
・カジュアルユーザーにウケるパズルゲームのルールは?
→ やっぱり3マッチパズルだよね!
(縦か横に1マス移動して、同じ絵柄を3つ繋げて消すパズル)
・早速作って 嫁にやらせてみた所
→ なんか、変な操作した!
→ 本来 左右に1個動かすゲームのハズなのに
遠くの場所まで 持って行きたかったらしい
→→ こちらの固定概念を完全に打ち破られ衝撃を受けた!
→→ これ、今までにないゲーム性じゃない??
これを基本ルールとして採用して、今のパズドラが生まれた
→→ これ以降、ゲームを更新する度に 嫁にプレイしてもらう事にした
・想定外のコンボ技が発覚!!
ちなみに、これは完全に後付けでした
・コンボ技の調整で試行錯誤
当初は コンボが作れすぎて ゲームバランスが崩壊していた
→ 最終的に 「ドロップの持ち時間」を持たせ
修練と達成感を保たせたバランスに帰着できた。
→ 「RPGのバトルを表現する」と言う意味では
よくある時間制限性にせず、ターン制にして大正解だった。
・ドロップの数でも試行錯誤
6×5 、 7×6 、 8×7
などなど
→ 最終的に、嫁の「小さいと操作ミスしてしまう」と言うレビューで 6×5に決定した。
→→ 7×6のバージョンだと、今以上にコンボが決まって ゲーマーにとっては更に気持ちよくなるので
若干心残りだったりはする
●結果、ターゲット層が拡大した
女子中高生、主婦 、 20代~30代のサラリーマン
に加え
普段ゲームを遊ばない人 (実際に多いです)
→ 嫁レビューのお陰か?
パズル大好きゲーマー層
→ 修練でテクニックを磨く余地ができたので
当初の企画コンセプトより、ターゲットが2倍に拡大した。
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●パズドラを出して感想
思いもしないところから、普段ゲームを遊ばない人から ゲームファンまで楽しめるゲームができた
→ 改めて ゲームデザインって面白く、奥が深い!
→→ しかも、ゲーム初心者の方が 今ではみんなコンボを習得して遊んでくれている。
昨今のトレンドの、「ソーシャルゲームが流行っているし、今はゲーム性は求められていない」
と言う考え方は間違っている
→ ゲーム性を知って頂くまでの ほんの少しの敷居の低さが足りないだけ
→→ 是非、家族や友人など 普段ゲームを遊ばない方々から
貴重な意見を聞いてみてください!
----------------------------------------------------------
●おまけ
・田尻智の「新ゲームデザイン」はオススメ!
→ ゲームデザイナー、プランナーの方に是非読んでもらいたい本
・ゲーム開発者にとって自分の子供が産まれる事は
ゲーム開発に好影響を与えるのでは?
→ 大人になったから?
→ 今まで できなかった考え方ができるようになった
(講演者の場合、昔は 自分のゲームにこだわりが強く人の意見を取り入れるなど できなかった)
・今まで 自分が作ったゲームを 嫁が遊んでくれた事はなかったのに
パズドラは毎日遊んでくれていて 嬉しい
・いろいろな方々から応援を受けています。
メディアからも大きく応援して貰っていて、
ほぼ毎日 攻略記事を書いてもらえていたりも
→ 宣伝費を払っているわけではありません
純粋に応援してもらっている。
→→ 昨今の ソーシャルゲームで コピーのカードゲームが出まくっている異常な状況なのを危惧されているからか
だからこそ、こういうゲームに頑張って欲しい など
・今後の話?
コンシューマーゲームを作りたいな と思っている。
→ 会社から 「パズドラから出た利益を全部つぎ込んで開発をしていいよ」
と言ってもらえている
→→ ちょっと頑張ってみようかな
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職業:
ゲームプログラマ
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連絡先は
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