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ティル・ナ・ノーグ」 と言うRPGがありました (1988年 システムソフト
(画面は MSX版の物です)

ティル・ナ・ノーグ


このゲームのウリは シナリオジェネレーター


9桁の数字を入力すると、そこから オリジナルのRPGシナリオ、ワールドが自動生成され
プレイヤー一人一人が 全く別な世界で冒険できる と言う画期的な物でした。


ティル・ナ・ノーグ


これって 今で言う所の プロシージャルですよね
それが、こんな時代に作り上げられた とは

せっき~も、その当時 「10億通りもの シナリオが!!」の ウリ文句に心惹かれ
どんなテクノロジーで出来上がっているのだろう? とワクワクした覚えがあります。
(MSXでは、生成に30分ほど時間がかかり
それは、すごい事をやっているんだろう  と感心していました)




雑誌 「テクノポリス」 1998年12月号 を読んだところ
インタビュー形式 と言う形で、シナリオジェネレーターの仕組みについて 解説された記事 があったため
資料として まとめてみました。


ティル・ナ・ノーグ


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1. MAPを作る

ティル・ナ・ノーグ

一番はじめに、フィールド・ダンジョンのMAPを生成

この時点では、特に シナリオなど関係無しに地形を配置する との




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2. 人物の配置

プレイヤーの仲間候補を配置

○○の町に居る」や「森に居る」などを設定する。
(ある町の酒場で出会えたり、森を歩いてると偶然遭遇する)

ティル・ナ・ノーグ


データ領域は 20スロット分用意
誰か死んだ場合は、そこのスロットから外して 新しい人物を配置しなおす


また、人物ではない モンスターを仲間にした場合は
人物用スロット以外の 予備スロットがあり そこの領域にデータを入れる



・名前や 地名の決め方について

このゲーム中に使われる文字は 「アイウエオ・・・」とカタカナのみ


ある文字の次には、この文字を続けない この文字は出やすい と言う設定をしていて
そこから、名前をランダムで作り出している。

最終的に 放送禁止用語ではないか? のチェックは行っている

(注: フィミリーラ姫 とか イロムー王国 、 カシュスキム山麓
と、名前が自動生成されている)



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3. シナリオを生成

王族の設定を決める。


何が起きたか? と言うシナリオの発端
姫がさらわれた」 なら 姫の救出
王家に呪いをかけられた」 なら 呪いを解く など

ゲームの初めと 終わり を定める



そして、ゲームの途中で遭遇するような サブイベントを配置

100種類くらいある中の 10~20個を配置している。
(ティル・ナ・ノーグ2 の場合)



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●完成!!


大体、こんな感じです。

ティル・ナ・ノーグ

ちなみに、オープニングデモは 出来上がったシナリオを踏まえて作成していて
こっそりと かなり こだわっているみたいです。



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●その他


・登場キャラクターの性格

(注: このゲームは味方は AIで行動します)

敵味方 それぞれに

善/悪、勇敢/臆病、男性的/女性的、主観的/客観的、穏和/冷酷、上品/下品、無邪気/老熟、狡猾 や 好色・・・
などと 性格を設定している。

ティル・ナ・ノーグ

パーティーの女性キャラばかりを狙って攻撃してきたり (好色?
狡猾なキャラクターは HP低い相手ばかり 攻撃したり




・口調

会話の語尾を 上品や下品、無邪気 などで変えている。

上品なキャラ、「~~だわ
女性だけど、下品なキャラは 「~~だ」 など




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●最後に 開発者から一言


岩根氏

夢をもってゲームプレイしてほしいですね。
絵がきれいだとか そういうのだけじゃなくって、自分の世界を自分の想像力で作ってゲームをプレイしてくれるといいですね。
ティル・ナ・ノーグ」のシリーズがそのための、1つのキッカケになるといいんですけど。



竹谷氏

けっこう 今の小手先を競うばっかりのゲームに食傷してて、自分に合った 良いのがないなと思っているような人には
ティル・ナ・ノーグ」のシリーズなんかが合うんじゃないですか



福田氏

ぜひ感情移入してほしいですね。 ゲームの中に。
我々の方も、感情移入できるような仕掛けをたくさんしていきますから
そのゲームに感情移入できるかどうか と言うのは、僕らのゲーム設計の1つの基本なんです。
そして、遊んでもらって その結果を、当然良いとこも悪いとこもあるはずなんで
どしどし意見として寄せてほしいですね

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