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これは、2011年1月22日 に行われたセミナーの記事です。
第8回 IGDA日本 同人・インディーゲーム部会
「同人ノベルゲームの多言語化対応の開発と海外頒布を振り返る」
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●まずは自己紹介
サークル「ぜろじげん」
代表 マサシロウ ディレクション、シナリオ
普段は社会人
2007年12月 結成
メンバ 3人
サークル目標 「どこにもないものを ここに」
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●制作ゲーム 「こえんちゅ」について
全年齢 恋愛ADV
吉里吉里で制作
舞台 声優学校 (実際に、声優学校に体験入学行ったり その生徒にインタビューしたりした)
ヒロイン 7人 + α
ミニゲームで クイズゲーム、タイピングゲーム
ゲーム内でオリジナルラジオを聴けるようにした (分量は10時間分)
多言語対応 (文章は 日本語、スペイン、英語 ボイスは 日本語、英語)
制作期間 1年間
ゲームの総容量 3.1ギガバイト!
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●なぜ多言語対応?
全年齢ゲームだから
制作中に 「レイ○レイ事件」が起きた
→ 海外でも やっている人居るんだ
海外では、どれくらいノベルゲームを遊びたい人が居るんだろう?
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●制作を振り返ってみて
ポストモーテム (プロジェクトの終了後、プロジェクトを振り返って行う「事後検証」のこと)
KPT法 (keep、probrem、try)
○Keep 続けたい事
・サブバージョンで データ管理
・スカイプで コミュニケーション
・DropBoxで データ共有
・コンバートツールで 作業効率化
→ しかし、プロジェクト後半 複雑になってしまい大変だった
・モチベーションの維持
制作と並行して いろいろ企画した
各種イベントに参加
グッズ作成 (Tシャツを作り、制作関係者に配った)
オリジナルのコミックを作成
○probrem 問題点
・アイデアが膨らむが、作りあげるスピードが それに追い付かない
→ ボトムアップでの制作に心がけよう
・定期報告少なく 顔合わせにくい
→ モチベーション低下に繋がった
・ゲームボリュームが大きすぎた
→ 初めて作る際に 「これくらいのボリュームは欲しいよね」
と言う軽い見積もりは危険
・期間が長くかかってしまった
→ 時間をかけて制作するのは、覚悟が必要です!
・自分達の理想と、出来上がった物と比べると そのギャップに悩んでしまう
→ 気にしない事!
○try 今後やっていきたい事
・ショートスパンで コンスタントに作れる体制
・売るための工夫
→ 告知タイミング、ネットラジオ、タイアップイベント 等
・統合開発環境、サポートツール導入
・コミュニケーション機会を増やす
・欲張らない事
○今後
・振り返りを踏まえ、次回作につなげる
→ 継続することが 何より大事
・北米、欧州へ頒布
・DL販売
→ 今が企業を通して販売しているけど、自力の販売で どれくらいいけるのか?
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●海外の人とのやり取りについて
・やり取りで使ったツール
メール(gmail)
skype
DropBox
Excel
シーケンスチャート (pdfファイルの資料)
ついったー
・翻訳、レコーディングについて、ディレクション上での工夫
声優さんだけでも 12~13人居る
→ マネージャーを立て、その人に任せた
マネージャーとのやり取りは、しっかりと
(コミュニケーションラインを減らす)
・やり取りで大切な事
言語が違う、文化も違う
まずは、信頼関係構築
→ 雑談を多く (向こうも、日本の漫画が大好きだったりする)
→ Tシャツを送ったり、実際に会ったり
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●実際に 海外頒布しに行きました。
・アメリカ A-kon
3日間 (夜中も 夜通し行う)
来場者数 15000人
・海外と言えば、実写パッケージだろう
→ コスプレイヤーさんにお願いし、実写のパッケージにした
(日本で頒布するときは、イラストのパッケージ)
→ ホントに受けました。
・トラブル当たり前
前もって、パッケージだけ 現地に送った
ゲーム本体は 飛行機に乗せて運んだ
→ レイバーディ(祝日)のため 荷物がシカゴで足止めされた
→ こんな事もあろうかと、パッケージ用紙を念のため持ってきていたので 事なきを得たけども・・・
・社会人で 昼は働き、夜ゲームを作っています と自己紹介すると・・・
→ 「凄い バットマンみたいですね!」と言われた
・タイ マンガマルシェ
バンコクで2日間
日本の即売会に近い感じ (ライブイベント、クイズ大会、イラストコンテストなども)
タイでは、イラストパッケージのままでいけた
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●海外に行き わかった事
海外で ノベルゲーム、ADV 遊びたいけど、遊べない人が多い (数が少ないから)
オンライン頒布がメイン (即売会はそんなに)
女性のファンが多かった
→ ストーリー重視だからか
BL、乙女ゲームにも興味ある (けど無いので、自分たちで作るしかない)
情報収集は 海外交流サイトで
日本語 意外とできる (みんな日本の漫画 大好きなので)
●世界は思ったより狭い
・ツール、環境の進化
→ 同人でも 海外の人と共同制作が可能な時代に
・LCC(低価格航空会社)のお陰で 海外に行きやすい
→ 金曜の夜に空港へ、次の日の朝到着 そのまま即売会に
日曜夜に飛行機で帰り、次の日の朝から 普通に仕事
と、地方イベントと同じノリで参加できる
・日本のアニメ、ゲームが 海外でも多く親しまれている
→ 海外でも やりたい、作りたい人は どんどん増えている
●言語の壁?
問題ない
中学レベルくらいで 大丈夫
yes 、 no 、 good 、 no good だけで、ある程度できる
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●最後に
同人ゲームに 国境なんて無いです
ついったー
http://twitter.com/seki_seki_seki
連絡先は
sekisekiseki(あっと)gmail.com