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2010年9月1日 にあった、CEDECの講演についての記事です。
人を楽しませるプロデュース
パネルディスカッション です。
ディスカッショナーは、
スクエニの ディレークター、プロデューサー (ドラクエ)
ポケモンの CEO
の3人。
ディスカッション中の 面白かった部分、やりとりのまとめになります。
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●人を楽しませるためのポリシー
・自分を楽しめるものを作るのが 一番 (ポケモン)
→ きっと、それがみんなも楽しんでくれるハズだ
できるだけ多くの人を楽しんでもらうためには、
全年齢(CERO:A)の物を作る。
→ 暴力表現や、性表現が無くても 十分にユーザーを楽しませる事ができる
→ 年齢指定を入れる事で、開発当初から 何割かのユーザーを対象外にしてしまうのは 作っている方からしても、勿体ない。
・”ありそうで無い”を刺激する事 (ドラクエ)
独創的すぎると、みんなが良くわからない で終わってしまう。
ユーザーの多くが 「こういうのあったらいいのになぁ」と思うところを踏襲しつつ
実は中身で斬新な事をしている
それで、ユーザーを引き込みたい
・ポケモンのIPで楽しませるプロデュースとは?
ポケモンは ゲーム以外に、アニメ・映画・カードゲーム・グッズ・ポケモンセンターなど
幅広く展開している
しかし 原則、"ゲームからスタートし ゲームから全て物が広がっている"
→ 「ゲームが始点では無く、ポケモン全体でプロデュースしているかと思い 驚きました」
→ ゲーム制作者も、様々なメディアから入ってきたユーザーを意識して 広いゲームの作りはしている
しかし、ポケモンの ディティールなど 濃い部分は 全てゲームの中にある
・ドラクエは?
開発者自身も、ドラクエは 元々はファンとして楽しんでいた。
そこから開発へと移ったわけであるが、そこで大事にしているのは
「当時 原体験で得たドラクエの感動は 自分の中にあり、それを決して忘れない
それを今の人にも、より パワーアップして伝えたい」
→ ドラクエを壊すわけにはいかない
また 今の人は、ドラクエをどう見ているんだろう? と、研究している。
・ポケモンに対して悔しい (ドラクエ)
自分達が子供のころは、皆 ドラクエを遊んでいたのに
今の子供は、ポケモンを遊んでいる。
・(株)ポケモン と言うのが凄い
ポケモンのIP(知的財産)を 毎日 専門的に注力しているスタッフが居る。
→ ドラクエでは そこまでできない
スクエニは、ドラクエもあり FFもあり と、ドラクエのみに注力できていない
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●プラットフォーム?
ポケモンは 任天堂ハードのみで開発していて
そのハードの中で、最大の内容を目指して開発している
ドラクエは その時、一番普及しているハードに提供する。
(ドラクエは面白ければ良い、 テクノロジーによらない)
・ポケモンは ハードウェアに依存した作りである
(DS、DSiに特化したゲーム性)
→ マルチプラットホームには できえない作りになっている。
(ポケモン ダイヤモンド/パール を、そのまま PSPのゲームにはできない)
・制限がある方が、面白いものを作れるのではないだろう?
堀井雄二 や、すぎやまこういち は 昔から、制限の中で 試行錯誤の中 素晴らしいものを作ってきた
→ 制限あるからこそ、研ぎ澄まされる物があるのでは?
(クリエイターが 輝く?)
・ドラクエ8は、ROM容量に余裕があった (DVDなので)
ドラクエ9は、かなり ROM容量ギリギリだった
DSのROMで 容量を増やしてしまうと、製造の値段が上がってしまう
→ 「お客さんに 跳ね返したくない」
→ 容量増加により、高いROMを使用 → 値段アップ
と言う事はしたくない
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●すれ違い通信
・ルイーダの酒場に対しては 悔しかった (ポケモン)
すれ違い通信でのアプローチは ポケモン綿密に作り上げたし ドラクエより早かったのに
「ルイーダの酒場」ほど 流行らなかった
→ なにが負けたのか?
→ 同時期に遊んでいる人の数が 違っていた
遊んでいる人の中で、声が大きい人が多かった
→ それがドラクエ
ポケモンは、非常に長く 遊んでもらえるようにはしているが
同時期に、多くの人が いっきに遊ぶような環境を用意していなかった
→ ポケモンに足りなかったのは ここだと理解
次は、ここをより強化した物を出そうと思っています。
・ドラクエのすれ違い通信について
ユーザー層も ドラクエに強みが
→ ユーザーの年齢層が高い = すれ違い通信をするために、一番面白い環境を持った人達である伊
移動する事が多い、ターミナルに集中する
子供たちの場合、狭いコミュニティ いつも同じ人とばかり になってしまう
→ ドラクエのすれ違い通信 については、それ程気合いを入れて作ったわけではなかった
(ポイントは押さえていたけど)
→ ドラクエにおける コミュニケーションの中心は
「レベルいくつまで行った?」 「どこまで進んだの?」
それを すれ違い通信で見れるようにした
+
すれ違い通信の結果が、ゲームにフィードバックする (たからの地図)
→ mixiの楽しみも参考に
あしあと数 みたいな感じで、すれ違い数 の数字を増やしていく事も入れた
(ただ単に その数を増やすだけで 楽しくなる)
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●長く売る事
・ポケモンのロングセラーの秘訣
ドラクエ9は 「すれ違い通信」「毎週 クエスト配信」と言う 新しい試みを追加
→ 今までのドラクエには無い 売れ行きの長さを実現する事が出来た
→ しかし、ポケモンほど 常にランキングに出続けるようにはなっていない
→ ポケモンとの違いは どこなんだろう?
その答え
→ 「株式会社ドラクエ」 が無いからです。
→ 「株式会社ポケモン」が毎日やっているのは、
アニメ・映画・カードゲーム等 全てとゲームを連携させ ユーザーの興味を絶やさないようにしている。
・ポケモンのマルチメディア展開って 「赤/緑」の発売当初から考えていましたか?
→ 全く考えていなかった
カードゲームだけは、出すことは決めていた
・ポケモンのマルチメディア化が始まったとき
参考にしたのは 「ダイの大冒険」
ドラクエの漫画でありつつ、ジャンプの漫画でもある事
テレビアニメ化、映画化もされた
→ それを とても研究した
→ どのように始まり、どのように終わったか を注目し
(言い方は悪いが)そうならない様に どうプロデュースするか? 考えた
→ アニメを展開し、視聴率が落ちたり 1~2年放送して一段落して終了
だけは したくなかった
→ なぜ、アニメを始めたのか?
続編の「金/銀」を出す時、あらゆるメディアを用い その盛り上がりを最大限にしたかった
・マルチメディア展開による ゲーム側の制限はあるのか?
アニメの連動などにより、ゲームに影響ないのか?
→ すごい大変です。
結果として、つじつまがあっています。
→ 実は、裏では 言えないような すごい大変な事が起きたりしました。
→ 同時進行でやっています。
どっちかがこけると 共倒れになってしまう。
ついったー
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