ゲームを作ったり、ゲームを遊びまくったりしている せっき~の生き様。 まずは目次をご覧ください
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2012年8月20日 にあった、CEDECの講演についての記事です。
「TOKYO JUNGLE ~経験ゼロの若者による企画立案から発売までのサバイバル術~」
この講演の対象は、若いプランナー、ディレクター・起業を目指す人 との事
--------------------------------------------------------
TOKYO JUNGLE
→ 売り上げ 20万本を突破しました。
→ PS3では、新規タイトルでこれ程売れたのは数少なく 貴重
(9割が シリーズ物の市場)
この 「TOKYO JUNGLE」ですが 当時 ゲーム開発経験が全く無い 平均年齢23歳(当時) の会社が作り上げました。
→→ なぜ売れたのか?
→→ 経験がゼロだからこそできた事 と言うのが、この講演のテーマです。
--------------------------------------------------------
●「TOKYO JUNGLE」の開発者はどんな人?
当時、美術専門学校の学生でした。
→ SCEの 『ゲームやろうぜ 2006』に合格
→ 株式会社クリスピーズを設立し、「TOKYO JUNGLE」の企画立案
(「TOKYO JUNGLE」の前に 「MyStylist」(PSP)を開発)
--------------------------------------------------------
●企画立案について
・新規タイトルのアイデアを どうやって出す?
→ 『ゲームやろうぜ』の性質上 普通のアイデアではなく、斬新なアイデアを求められた
→→ 斬新なだけのアイデアだったら簡単だけれども かつ、売れる物でなければならない
新しいけれども、皆が好きな要素(キャッチーさ)が必要
→→ 斬新 かつ 売れるアイデアを考えつくには?
・普遍 × 普遍 = 普遍だけどユニーク
普遍的なテーマ と 普遍的なテーマ を掛け合わせるわせると、普遍だけれどもユニーク(斬新) な物が生まれると考えた。
↓
動物 × 荒廃した都市 = TOKYO JUNGLE
が導き出された。
・据え置きゲームへの問いかけ
操作、ゲーム性が複雑
時間が かかりすぎる
マンネリな物ばかり
→ 1日30分で楽しめる 毎日遊びたくなるゲーム にしよう。
(同じ土俵に立たない、未開拓な市場を狙った)
--------------------------------------------------------
●開発について
開発経験が無いのは 明らかにマイナススタートだった
→ しかし、経験が無いからこそ 常識にとらわれない手法を行えた
(結果論ですが・・・)
・プレゼンテーション
新規タイトルは 共通経験がないので 伝わらない。
→ 伝え方を考えた。
他のチームでは 企画書を用意しそれを見てもらう と言う、良くある手法を取っていたが
「TOKYO JUNGLE」では コンセプトビデオを用意した。
→ 好評だった。
(後にSCE内で これが、企画立案における一つのベンチマークになったらしい)
→ プレゼン会議の場でも、(偉い人が居るにも関わらず)演劇プレゼン と言うのを行なった。
コンセプトビデオを流しながら、”サバイバル教官”と言う役を演じ 「TOKYO JUNGLE」を紹介した。
(CEDEC会場では 実際にその演劇プレゼンを再現してもらいました)
→→ バツグンに目立つ事ができた!
→→ 作り手自身を 好きになってもらう事にも成功
仕事は 人と人との繋がり
SCE内で話題になり、いろいろな人からバックアップをしてもらえた。
(TVCM を流してもらえた)
ちなみに、コンセプトビデオは 「After Effects」で作成。
(ゲームはまだ作っていない)
・ユーザー目線で開発
開発経験が無いからこそ、ユーザー目線で ユーザーが欲しい物を作ることができた。
例) 使用できる動物 50体以上
(開発経験がある人間だったら、やりすぎだろうと二の足を踏む)
・引きになる要素を作る。
ゲーム開発のセオリーを破った。
例) スタートキャラクターを ”ポメラニアン” (最弱の愛玩犬)
→ 通常は、強いキャラ操作させて 気持ちよさを感じてもらい
更に ド派手な演出のイベントを用意して プレイヤーを一気に引き込む
→ プロデューサーからも 始めそう指示されたけれども、そうしなかった
→→ 人間が居ない世界観を示すためには (本来 人間といるのが当たり前の)愛玩犬 を初めに見せるのが 一番適していた。
→→ 結果、それが注目を受けたと思う。
・とは言え、苦労話
一度 企画内容を大きくひっくり返した。
→ 初めは 完全な2Dのアクションゲームだったが
どうしても、何度でも遊べる飽きないゲーム性を出すことができず
最終的に、今の3Dのゲームへと変更した。
オフィスは 民家だった。
→ 開発機や エアコンの電力量で ブレーカーが落ちまくった。
→→ 「暑すぎるので会社を辞めたい」と言ってくるスタッフが居たり・・・
--------------------------------------------------------
●発売に至るまでの話
新規タイトルなので いかに目立つか?
PVから広告、パッケージまで 全て社内で自作した。
→ 自分たちの商品と お客とを繋げる重要な部分
→→ 外部の人間に作ってもらうより、制作者自ら作った方が 魅力をダイレクトに伝えられる。
例) パッケージデザイン
始め SCE販売側から提案されたパッケージデザインは
”動物がいっぱい居て 闘っている感じの賑やかなパッケージ”
→ 「TOKYO JUNGLE」の魅力を引き出している とは思えなかった。
→ 今の ”街の中にポメラニアンがポッツリ なパッケージ”に
(締切の一日前に 勝手に変更した)
→→
→ 今となっては、反響を読んだので 正解だったと思う。
・バカゲー的なイメージが持たれ始めた事を危惧
→ マズイ
→ ゲームシステムを伝えることに
→ ゲームプレイ動画を配信 「金言、賜りました」
→→ 著名なクリエイターを呼び 遊んでもらい それを公開した。
(トップクリエイター側も 業界に蔓延しているマンネリ感から、もっと若手が活躍して欲しい と言う思いがあり、考えが合致して実現した企画)
--------------------------------------------------------
●その他
・海外からも反響
E3に行ったとき、海外の開発者の多くに人に興味を持ってもらえていた
→ 「最近の日本のゲームはつまらない。
昔の日本のゲームはユニークで面白かったが、今の日本のゲームはアメリカの真似をしているとしか思えない。
真似をしているのに関わらず、クオリティは追いついていない。
しかし、「TOKYO JUNGLE」は久しぶりに日本から出たユニークなタイトルだ」
など
→→ 欧州、北米版 「TOKYO JUNGLE」発売決定!!
・「ゲームやろうぜ 2006」当時に印象に残った言葉
SCEの人 「自分がゲーム業界に入ってから、リスペクトするクリエイターの顔ぶれが変わっていない。
そろそろ20代の新しいヒーローが出てこないといけない、」
・初めは ダウンロード専売 3000円くらいで買えるゲームとして立案した
ボリュームも 今ほど多くはなかった。
2D企画だったのを 3D企画へと方針替えしたタイミングで、今のパッケージ販売の物へと変更した。
きっかけは、2年前の TGS出展での大反響
→ ゲーム性を深めるためにも 3Dゲームにしよう。
(ちなみに、その時点で 1年半くらい開発していた との事)
「TOKYO JUNGLE ~経験ゼロの若者による企画立案から発売までのサバイバル術~」
この講演の対象は、若いプランナー、ディレクター・起業を目指す人 との事
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TOKYO JUNGLE
→ 売り上げ 20万本を突破しました。
→ PS3では、新規タイトルでこれ程売れたのは数少なく 貴重
(9割が シリーズ物の市場)
この 「TOKYO JUNGLE」ですが 当時 ゲーム開発経験が全く無い 平均年齢23歳(当時) の会社が作り上げました。
→→ なぜ売れたのか?
→→ 経験がゼロだからこそできた事 と言うのが、この講演のテーマです。
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●「TOKYO JUNGLE」の開発者はどんな人?
当時、美術専門学校の学生でした。
→ SCEの 『ゲームやろうぜ 2006』に合格
→ 株式会社クリスピーズを設立し、「TOKYO JUNGLE」の企画立案
(「TOKYO JUNGLE」の前に 「MyStylist」(PSP)を開発)
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●企画立案について
・新規タイトルのアイデアを どうやって出す?
→ 『ゲームやろうぜ』の性質上 普通のアイデアではなく、斬新なアイデアを求められた
→→ 斬新なだけのアイデアだったら簡単だけれども かつ、売れる物でなければならない
新しいけれども、皆が好きな要素(キャッチーさ)が必要
→→ 斬新 かつ 売れるアイデアを考えつくには?
・普遍 × 普遍 = 普遍だけどユニーク
普遍的なテーマ と 普遍的なテーマ を掛け合わせるわせると、普遍だけれどもユニーク(斬新) な物が生まれると考えた。
↓
動物 × 荒廃した都市 = TOKYO JUNGLE
が導き出された。
・据え置きゲームへの問いかけ
操作、ゲーム性が複雑
時間が かかりすぎる
マンネリな物ばかり
→ 1日30分で楽しめる 毎日遊びたくなるゲーム にしよう。
(同じ土俵に立たない、未開拓な市場を狙った)
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●開発について
開発経験が無いのは 明らかにマイナススタートだった
→ しかし、経験が無いからこそ 常識にとらわれない手法を行えた
(結果論ですが・・・)
・プレゼンテーション
新規タイトルは 共通経験がないので 伝わらない。
→ 伝え方を考えた。
他のチームでは 企画書を用意しそれを見てもらう と言う、良くある手法を取っていたが
「TOKYO JUNGLE」では コンセプトビデオを用意した。
→ 好評だった。
(後にSCE内で これが、企画立案における一つのベンチマークになったらしい)
→ プレゼン会議の場でも、(偉い人が居るにも関わらず)演劇プレゼン と言うのを行なった。
コンセプトビデオを流しながら、”サバイバル教官”と言う役を演じ 「TOKYO JUNGLE」を紹介した。
(CEDEC会場では 実際にその演劇プレゼンを再現してもらいました)
→→ バツグンに目立つ事ができた!
→→ 作り手自身を 好きになってもらう事にも成功
仕事は 人と人との繋がり
SCE内で話題になり、いろいろな人からバックアップをしてもらえた。
(TVCM を流してもらえた)
ちなみに、コンセプトビデオは 「After Effects」で作成。
(ゲームはまだ作っていない)
・ユーザー目線で開発
開発経験が無いからこそ、ユーザー目線で ユーザーが欲しい物を作ることができた。
例) 使用できる動物 50体以上
(開発経験がある人間だったら、やりすぎだろうと二の足を踏む)
・引きになる要素を作る。
ゲーム開発のセオリーを破った。
例) スタートキャラクターを ”ポメラニアン” (最弱の愛玩犬)
→ 通常は、強いキャラ操作させて 気持ちよさを感じてもらい
更に ド派手な演出のイベントを用意して プレイヤーを一気に引き込む
→ プロデューサーからも 始めそう指示されたけれども、そうしなかった
→→ 人間が居ない世界観を示すためには (本来 人間といるのが当たり前の)愛玩犬 を初めに見せるのが 一番適していた。
→→ 結果、それが注目を受けたと思う。
・とは言え、苦労話
一度 企画内容を大きくひっくり返した。
→ 初めは 完全な2Dのアクションゲームだったが
どうしても、何度でも遊べる飽きないゲーム性を出すことができず
最終的に、今の3Dのゲームへと変更した。
オフィスは 民家だった。
→ 開発機や エアコンの電力量で ブレーカーが落ちまくった。
→→ 「暑すぎるので会社を辞めたい」と言ってくるスタッフが居たり・・・
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●発売に至るまでの話
新規タイトルなので いかに目立つか?
PVから広告、パッケージまで 全て社内で自作した。
→ 自分たちの商品と お客とを繋げる重要な部分
→→ 外部の人間に作ってもらうより、制作者自ら作った方が 魅力をダイレクトに伝えられる。
例) パッケージデザイン
始め SCE販売側から提案されたパッケージデザインは
”動物がいっぱい居て 闘っている感じの賑やかなパッケージ”
→ 「TOKYO JUNGLE」の魅力を引き出している とは思えなかった。
→ 今の ”街の中にポメラニアンがポッツリ なパッケージ”に
(締切の一日前に 勝手に変更した)
→→
→ 今となっては、反響を読んだので 正解だったと思う。
・バカゲー的なイメージが持たれ始めた事を危惧
→ マズイ
→ ゲームシステムを伝えることに
→ ゲームプレイ動画を配信 「金言、賜りました」
→→ 著名なクリエイターを呼び 遊んでもらい それを公開した。
(トップクリエイター側も 業界に蔓延しているマンネリ感から、もっと若手が活躍して欲しい と言う思いがあり、考えが合致して実現した企画)
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●その他
・海外からも反響
E3に行ったとき、海外の開発者の多くに人に興味を持ってもらえていた
→ 「最近の日本のゲームはつまらない。
昔の日本のゲームはユニークで面白かったが、今の日本のゲームはアメリカの真似をしているとしか思えない。
真似をしているのに関わらず、クオリティは追いついていない。
しかし、「TOKYO JUNGLE」は久しぶりに日本から出たユニークなタイトルだ」
など
→→ 欧州、北米版 「TOKYO JUNGLE」発売決定!!
・「ゲームやろうぜ 2006」当時に印象に残った言葉
SCEの人 「自分がゲーム業界に入ってから、リスペクトするクリエイターの顔ぶれが変わっていない。
そろそろ20代の新しいヒーローが出てこないといけない、」
・初めは ダウンロード専売 3000円くらいで買えるゲームとして立案した
ボリュームも 今ほど多くはなかった。
2D企画だったのを 3D企画へと方針替えしたタイミングで、今のパッケージ販売の物へと変更した。
きっかけは、2年前の TGS出展での大反響
→ ゲーム性を深めるためにも 3Dゲームにしよう。
(ちなみに、その時点で 1年半くらい開発していた との事)
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2011年11月05日にあったセミナーのまとめです。
SIG-ARG 第3回研究会 「新一検定事例紹介」
TVドラマ「名探偵コナン 工藤新一の挑戦」内で行われたARG
”新一検定”についての紹介です。
http://
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●新一検定 について
・経緯、目的
ついったー を使ったWeb企画をやりたい
→ 「難しい問題」と その解くヒントを長期間 呟かせる事で、番組のPRにする
→→ 視聴率アップ
・内容
ドラマの設定で、ホワイトルームに閉じ込められた工藤新一が
自分の代わりに事件を解決するように依頼する設定
開催は 8月1日 ~ 31日
商品 図書カード (100人)
サイン入り、ポスターブック (1人)
ノベライズに登場できる権利 (1人)
旅行券 30万円 (1人)
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●ゲームの流れ
・番組サイトから、特設ページを用意
→ 工藤新一からのムービーを公開
日本全国 5ヶ所からヒントを集める事
テレビ番組中にも、ヒントがある事
・全国5ヶ所に、謎のポスターを掲示
→ 今回の企画のために、専用で用意したポスター
(1枚ずつ 全部内容は違う)
関連テレビ局などに 貼らせてもらった。
掲示場所については、特設サイトで告知
→ ポスターには、「工藤新一」「黒い鳥」「ミステリーナンバー」「アルファベット」
が描かれている。
(後日判明する事は、「ナンバーと鳥の数は等しい」「ナンバーがダブっている → 通し番号ではない」)
→ 全国のポスターの情報を 一人で集めるのは無理なので
みんなで、協力して 情報を集めてください
・テレビ番組 で、ヒントを出す
・特設サイトで、毎日 ヒントを出す。
(ヒントについては、番組を見てくれている人が有利になるように
情報公開する順は 注意した)
・ついったーアカウントで、解いている人を応援した
(クイズは答えがバレると終わってしまうので、答えを導くような事はしなかった)
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●問題の解き方
こちらを参考に
http://
1.ポスターから得たアルファベットを 南から北へ並べる。
(工藤新一のメッセージで 「南から北へ~」と妙な言い回しをしているのがヒント)
→ 「ESFCDOLJ」
2.アルファベットを 15文字ずらす
(番組内で、これを暗示するヒントが出された)
→ 「THURSDAY」 (ダミーの解答)
3.「THURSDAY」から 1、4、3、1、2文字目を抜き出す。
(番組内のヒント、および ポスターのミステリーナンバーから)
→ 「TRUTH」 (正解は これ)
・注意した事
クイズ企画で良く見られるような ネット上の本気なプレイヤーによる 「瞬殺」をされないように
(1ヶ月かけて行う企画なのに、3日くらいで解かれると困る)
企画進行時の 「驚き」と (答えに気づいて、「こういう事だったのか!」)
企画終了時の 「納得感」 (「こんなの絶対わからないよ」 に、ならないように)
→ 「THURSDAY」は、ダミーの答えです。
それっぽい答えの中から、真実の答えが見つかる事で 驚きを演出
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●実際 どうだったか?
・視聴者の動き
1日 ~ 8日 ポスター集め期間
8日 ダミー回答 「THURSDAY」が解かれる
8日 ~ 18日 ダミー回答が ネット上で広まる
「あー、もう答え見つかっちゃったよ」と 企画倒れに見せかける
(ネガティブな方がネットで広まるので、それを利用した)
18日 放送で、「THURSDAY」は答えじゃないですよ
ユーザーに驚き
→ 放送10時間後に 本当の答えが解かれた
18日 ~ 31日 プレゼント応募期間
(みんな 答えを拡散して、どんどん応募してね)
当初想定していたペースと、実際のペースが ほとんど一致していた。
・企画の評価
応募人数 2000人
アクセス数 増加
視聴率 好調を維持 (どこまで、この企画の影響なのかは わからないけど)
・費用
企画費
ポスター制作費
サイト制作費
1ヵ月間の ついったー運営費
商品代 + 郵送費
------------------------------------------
●わかった事
・情報共有の範囲が 限られている
予想以上に、「紳士」な参加者が多かった
→ ネタバレを避け、身内のみが見れるサイト内で やり取りしたり
ついったーでも、鍵を付けて 情報公開したり
(運営側としては、どんどん広めて欲しかったのだけれども)
・効果測定が難しい
ハッシュタグ は、基本付けてくれない
(どれくらいの人が チャレンジしているのか? わからない)
「熱中度」を数値化するのが 難しい
・参加者 内訳
「豪華商品が欲しい人」
「溝端 淳平ファン」
「謎解きファン」
全国でポスターを集めたり、全体的な主導権を取ったのは「溝端 淳平ファン」
→ 意外だった
(熱意が高く、溝端のレアポスターを見たいために 一人で全国5ヶ所を回る人も)
謎が集まってきた所から 「謎解きファン」が参加
しかし、企画が進む内に 参加者の動きが別なものに移り変わる事も
→ 「溝端 淳平ファン」が やっている内に 謎解きが楽しくなってきた
(元々は、謎解きなんて難しい やりたくない と言う層なのに)
最終的には、自力で謎を解いてしまうなど
→ 今回の 「溝端 淳平」を入口に 謎解きを楽しんで貰ったように
他の様々な入口から ARGへ引き込む事も可能だと思います。
2011年11月05日にあったセミナーのまとめです。
SIG-ARG 第3回研究会 「元気ARG事例紹介」
ゲーム会社である、元気株式会社が 最近取り組んだ、ARGについての紹介です。
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●なぜ、ゲーム会社がARG?
デジタルゲームと、ARG には親和性があります。
「60分以内に 宝箱を、このステージ内から見つけ出す。
NPCがヒントを出してくれる」
と言うイベントは、ARGとしては
「2週間以内に 暗証番号付きロッカーを、現実のとある場所から見つけ出す。
登場人物がヒントを出してくれる」
と置き換えることができます。
→ ビデオゲームと 遊びの根幹は同じ
ゲームの面白さは、プラットフォームに依存する?
(ファミコンには 面白いゲームは無かった?)
→ そんな事は無い
→ ARGは、新しい 一つのプラットフォームだと言えます。
(メモリ 無限、完全なオープンワールド、同時プレイ人数も 無限
と、PS4もメじゃない 素晴らしいプラットフォーム?)
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●みなかみARG 「ぼくらの選択」
実施は、2011年 6月~8月
(実際の準備は 4月から行なっていた)
・ARGの目的
1. 国内ARGの実態把握
(ビジネスになるのか?)
2. ARG運営の技術検証
(実際、やってみないと わからない)
3. 観光地の周知
(現実の みなかみ町の町おこし企画 として実施)
初めから、収益は重視していませんでした。
→ つまりは、赤字・・・
・ゲームの概要
6月
町長からのメッセージが入ったCD-R がユーザーの元に届けられる。
(実際に町長に協力してもらう)
”みなかみ町説明会”が 開かれる。
(実際に開き、参加してもらう)
→ 途中で、悪徳企業が乱入
7月
プレイヤーが、差し替え画像の制作、それを新宿のロッカーに入れる
と言うイベント
過去視ミッション
→ 現地に行ってiPhoneのエアタグを見てみると
ドラマが再生される。
(実際の場所で ドラマが起きているので 現実感がある)
8月
最終決戦
悪徳企業の説明会が開かれる
(2日にわたって 行われた)
→ 各地の謎を解いて、悪事を暴く
半月に1度 なんらかのイベントを発生させるペースでした。
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●みなかみARGの運営について
・今回使用したツール、仕掛け
フォーラム
Wiki
ついったー
ARアプリ
メール
FaceBook
Webページ
8名の役者
実際の場所
封書
コインロッカー
今回、特に有効だったのは ついったー、8名の役者
ついったーは、登場人物のキャラクターが 実際に呟いている様な体で 運用された。
(登場人物が現実に居る感じを出すことに成功した)
また、ついったーで事足りるのでは と思われる、フォーラム、Wikiも 未だに重要
→ ついったー だけでは、リアルタイムで情報を拾えなかったプレイヤーが 取り残される
・ARGの効果
参加プレイヤー 87名
コアプレイヤー 18名 ~ 20名
ウォッチ 680名
女性プレイヤーが多かった
ウォッチの1割強が、プレイヤーに
プレイヤーの1割強が、コアプレイヤーに
と言う法則と 大体合っている。
また 推定で、50000名くらいが このARGを目にした。
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●運営上のポイント
・プレイヤーの手で 交流の場は、自然に作られる?
→ 日本に限っては、そうではない。
(掲示板の設置や、wikiのアドレス取得など ハードル高い
海外と違い、参加プレイヤーが少ないため できる人も少ない)
→ これらは、公式が用意
(運営は、プレイヤーにやってもらう)
・日本と 海外の違い
プレイヤーが少ない
プレイヤーが忙しい
(他のゲームを遊んでいる途中では、別のゲームは遊べない)
→ 現在 関東において、プレイヤーの数に比べ 行われているARGが多過ぎる
ついったーの情報量が 英語と比べ多い
→ 英語の140文字と 日本語の140文字では 情報量はかなり多い
→ 英語圏では、「詳しくは 掲示板へ・・・」 と書くところを
日本語は、140文字で 書ききれてしまうため ついったーで事足りる
→ やり取りが ついったーで終始してしまうため
遅れてやってきたプレイヤーは 情報を拾うことができない
・日本の最大の弱点
場所と人
→ 勝手に使えるような場所は存在しない
警察に届け出を出したり ゲリラ的な手法はNG
122日 378時間
→ このARGで 費やされた時間
運営が かなり忙しい
(本業と並行してやるので 大変)
→ 運営している間は 休めない
(シナリオを考え、ゲームマスターとして進行
登場人物として ついったーで呟き、複数の登場人物の ついったーの行動をまとめ・・・)
役者も大変
→ 直前の稽古のみで やって貰う場合がほとんど
→ リアルタイムイベントなんかは、やり直しが効かない 一発勝負
→ イベントの進行に応じて シナリオが変わる場合もあり
台本が出来上がるのは、前日だったりも
→ 役者の 思わぬ一言が シナリオに大きく影響を与えてしまう場合があるので
役者も気を抜けない
(想定外の質問をされ、咄嗟に 思いつきで返答してしまったり)
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●将来の展望
儲かる?
→ 今は 儲かりません
→ 脱出ゲーム などの、チケット販売型 公演型は 計算しやすい
長期型は 広告と絡めないと 厳しい
町起こし として、用意される予算は 大体 50万 ~ 200万円
6400人くらい ARGプレイヤーが生まれれば
市場としては やっていけるようになる?
・元気株式会社 としての今後のビジョン
公演型ARGの実施
ARG制作者ミーティングの実施
元気ARG のオープン化
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●質疑応答より
・何をきっかけで みなかみ町と ARG行うことになったのか?
初めは、みなかみ町にある 講演者の友人が経営するホテルを借りて
ARGをやってみようと 話を進めたところ
その友人が 町に話を持っていき 話を広がって、町全体を使ったARGになった。
・実際に、すべての住民が 協力してくれたのか?
協力して良い と言う人と、したく無い人 が もちろん居る。
→ 町起こし と言っても、必ずしも 町全体が一枚岩 とは限らない
協力したいと言ってくれた人とは、できるだけ 一緒にやれるようにとした。
2011年11月3日 にあった、トークショウについての記事です。
フリーゲーム「洞窟物語」のトークイベント
”洞窟物語のウラガワ”に行ってきました。
フリーゲームのイベントなのですが、会場は満員 (数えていないけど 100人以上)
同時放送していた ニコニコ生放送でも 来場者数が 12000人超え と言う事で
かなり大盛況なイベントでした
洞窟物語3D発売記念 トークライブのイベントについてもレポートしてきました。
http://sekigames.gg-blog.com/Entry/239/
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●洞窟物語の これまで
・おおまかな流れ
リリースは 2004年の終わり頃
全体のダウンロード数については、不明
ベクターのダウンロードで、22万ダウンロード
→ 広がり方は クチコミ?
・海外で Wiiウェア版 、 DSiウェアが出ます
元々、商品化の話は よく来ていた
→ 作者の本業が 忙しかったので断っていた
発端は、海外から 「全部やるので 携帯アプリで出させてくれ」 と言ってきた
→ 携帯で このゲーム移植できるの? と思いつつ
それならば と許可
→ 携帯では無理だったので、GBAのゲームとして作る事に
→ それも 出来なかったので Wiiウェアで
何年かごしに やっと完成!
・移植版は、全て人任せで ノータッチだった?
→ 最初は、そのつもりだった
→→ 先方より、出来上がって来たものを見ていると
気になってしまい、これもこれもと 手を出したくなり
結果、かなり関わることになった
・海外で盛り上がってばかりで、日本では 動きが遅いですよね
日本で動いてくれる人が居ないと やりたくてもできない
→ 作者自身は、本業もあるので 趣味の範囲を超えてまではできない
→ なので、今まで 諦めるしか無かった
→→ しかし、重大発表です!!!
・DSiウェア
基本的に PC版の完全移植
新たな要素 としては、難易度選択
難しくてクリア出来なかった人でも ”EASY”では クリアできるハズ
”HARD” ライフ上昇アイテムがほとんど出てこない
→ しばりプレイの一つで、ライフ3でクリアする と言う物を 公式ルールで やれるように
→→ あまりに難しくて、作者自身もクリアできません
難易度によって 主人公の体の色が変わります。
→ EASYは ヒヨコカラー(黄色)
HARDは 人間っぽい肌色
→→ 今、どの難易度でやっているか ひと目でわかるように
あと、タイトル画面に 謎の”???”と言う選択肢がありました
→ クリア後に〇〇?
・値段は 1000Wiiポイント
キリが良いため
(ポイントは 1000単位で売っていて
以前1200ポイントのゲームを出した時に ユーザーから怒られた)
→ このゲームだけのために ポイントを買ってくれるユーザーが居そう
そのユーザーにとっては、500ポイントであろうと 800ポイントであろうと余るだけで 一緒である
→→ それじゃあ、1000ポイントにして その分作り込んだ物を遊んでもらおう
追加で、 イベント後の 関係者のついったーより
DSi洞窟物語を日本でウチがリリースするけども、任天堂やらNICALiSやらいろいろ間に入っているので「もうかるでぇ」というような話ではない。
海外で出ている面白そうな作品を日本でも!と思っても翻訳や修正、手続きが結構かかるくせに日本だと人口やDLでゲーム買う週間とかの違いで海外ほどの売り上げにならないのはわかってることだから。
だけど日本で生まれたゲームが日本でリリースされないのはおかしい!と思いますので。
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●洞窟物語の制作について
開発期間は 5年
・洞窟物語のは 1年間のブラッシュアップ期間がありました
4人のテストプレイヤーに 遊んでもらい、バグや意見を出してもらった
→ 熱心に遊んでもらい どんどん要望がでてきた
→ それに応えている内に、1年間経ってしまった
専用BBSで やり取りしていた。
→ 隠しステージ 聖域の案は ここで生まれた
→ 救われるストーリーが欲しい
より難しいステージが欲しい
→→ これのおかげで、今の人気があるのかな
・このゲームを作り上げる前に、多くの準備作がありました
たくさんあるけど、完成してないのが ほとんど
→ 作るのは容易だけれども、完成させるのは難しい
・最初の洞窟物語
お腹がすいて死ぬまでに どこまで行けるか?
(果物を取って 食べる)
と言うシンプルなゲーム
→ ジャンプをして、洞窟を進むだけ
・洞窟物語 バージョン2
弾が撃てるようになった
→ しかし、プログラムが ぐちゃぐちゃになったので 諦めた
・イカちゃん
洞窟物語のノウハウを得るために作成
→ 完成し、配布
・イカちゃん後の 洞窟物語
イカちゃんのシステムを流用して作成
BGMも入って、ゲームっぽくなってきた
ジャンプの ふわふわ感などは この頃から
→ あまり良い感じじゃ無かったから 作りなおし
ここから5年です
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●α版 洞窟物語
お金、弾数のシステムがあった
→ お金を稼いで 武器を買う
弾が無くなれば、攻撃できなくなってしまう
→→ 2年かけて 完成間近まで仕上げる
→→ 友人達に見せると、評判が良かった
→→ しかし、プログラムの師匠に見てもらうと かなり酷評された。
・わかりづらい、迷いやすい
ステージ開始が いきなり大農園だった
(かなり広いMAPで、どこに何があるか? どこに行けば良いか? わからない)
・弾数システム に対しても、ダメ出し
アクションが楽しくて、弾を撃っていて楽しいのに
弾数なくなるので、ケチらないといけない
→ 気持ちよくない
・イカちゃん のようなコンパクトで遊びやすい物を期待していたら
違ったものができあがっていた。
●悩んだ
・弾数システムを入れた理由
お金を集めて店に行ってもらおう
頻繁に寄ってもらうためには、弾を買ってもらおう
→ と、考えての事だけど
その後、テストプレイする毎に プログラマの師匠の言葉がよぎった
→ 試しに 弾撃ち放題で遊んでみた
→→ とても面白かった!!
→→ 弾数システムは スリル ではなく、ストレスだと気づいた
・弾の上下撃ちが できなかった
→ できた方が、いろいろなアクションができて 気持ち良いよね
→ しかし、それを前提としたステージの仕掛けを用意していたので
そこを直した場合、ステージの作り直しも しないといけなくなる
・当時 焦っていた
早く出したい!
途中バージョンでも 出しちゃおうか と考えたくらい
他の人が、先に 似たようなゲームを出してしまわないか と不安だった
結局、作り直すことに
--------------------------------------------------------------
●完成版 洞窟物語
・武器レベル
お金システムはやめたけれども、敵を倒して 何かを拾わせたかった
→ これが正解だった
狙ってウマくいった と言うよりは、入れてみたら 良かった
・ジャンプのふんわり感
α版から 大きくは変わっていない
→ 空中の軌道修正が どれくらいできるか?
などの試行錯誤の末
・一番初めに作ったのは 「タマゴ回廊」
あそこに出てくる 象の敵は異質ですよね
→ まだ、その頃は イカちゃんの気分で 作っていたため
→ 話のつじつまを合わせるために、前後の話を広げていった
・外壁から 塔を登っていくシーンを 実現させたかった
BGM(つきのうた)を流しながら 外壁を登っていくシーン
→ このシーンを実現させること
それをモチベーションに、このゲームを作っていった
・バルログって 何?
石鹸です。
→ α版は 確かに 石鹸っぽい
(かなり悪い奴だった。 ミミガーを食べたり)
→ なぜ、石鹸???
→ 四角形 と言う形は、当たり判定的に やりやすかったから
--------------------------------------------------------------
●作者の経歴
・プログラムをやるのようになったのは 19歳になってから
プログラムの師匠に教えてもらった
洞窟物語の第一段を作ったのは、プログラムを覚えてから2作目
→ その当時から、こんなゲームを作りたかったみたい
→ アクションゲームが大好き
・ゲームを作ろう と思ったきっかけ
高校生の頃、ゲーム音楽にハマっていた
→ キーボードで、自分が作ったゲームを想像して 曲を打ち込んだりしていた
→ 洞窟物語も ゲームより先に 音楽が できていた
音楽が先にあって、ゲームを作った
・絵は 昔から描いていた
まともな絵の勉強をしたわけでは無いですが
プログラムを覚えたのは、一番最後です
・その前に、ゲームを作ろう と思った事は?
子供の頃、RPGツクールの前の 「Dante98」があり
友達の家に入り浸り、RPGを作ろうとしていた
→ それは、 完成はしなかったけど
・子供の頃、ファミコンを買ってもらえなかった
方眼紙を買って、ゲームを夢想したり
→ エアファミコン も、良くやりました。
→ ファミコンに対する憧れが大きかった
それが、洞窟物語に影響を与えている?
--------------------------------------------------------------
●人気投票の結果
・モンスター
5位 マ・ピニョン
4位 クリッター
3位 凶暴トロ子
2位 夜の精
→ 塔を登るシーンは、始め 敵が居なかったけど
それだと退屈だったので、急遽 こいつを追加した
→ 猫耳なのは、作者自身 こんな形が好きだから
1位 モンスターX
→ これは、みんな トラウマだから ですよね
→ このキャラを作るのに、1ヵ月かかった
→→ 倒した時に 中から猫が出てくるのは 何ですか?
→→ 作者 「なんでしょう? あまり考えずに作りました」
・BGM
5位 洞窟物語
→ タイトルで流して、終盤に流すと 良い感じになるだろうなぁ
(イカちゃん でも取った手法)
→→ この曲だけ、かなり長いです。
4位 ランニングヘル
→ 裏面の曲。 これも、みんなのトラウマ
3位 ラストバトル
→ 一番盛り上がる曲ですね
ここをクリアした人は、この曲が 好きになるんじゃないかな と考えていた
2位 わんぱくロボ (タマゴ回廊)
→ 明るくて、ノリが良い曲ができた
→ 開発中は、崩壊後の2回目のタマゴ回廊 でも この曲が流れていた
→→ シリアスな場面で、こんな明るい曲はちょっと・・・
と、テストプレイヤーに指摘され 新たな曲を作った
1位 つきのうた
→ 作者にとって、一番 思い入れのある曲なので
1位を取ったのは、嬉しい
・キャラクター
5位 プレイヤー
→ 主人公 = プレイヤー と考えてきたので
この順位は、妥当
4位 ミザリー
→ 旧作では、味方キャラでした
3位 バルログ
この手とか なんですか?
→ 作者 「さぁ? 実際に、近くで見たわけでは無いので」
2位 スー
元々は、ヒロインのポジションだった
→ 洞窟から脱出を試みる、ストーリーを動かすための役割だった
1位 カーリー
--------------------------------------------------------------
●その他
・PSP版は非公式
作者自身は PSPで動いているのを見て驚いた。
→ しかし、立場的には 非公式 と言わざるを得ない
・いろいろな人から、移植させて欲しい と言う話がきます。
コモドール64で出したい!
なんて話も
・洞窟物語の調整について
制作者はどうしても上手くなってしまうため
自分に合わせて 難易度調整すると良くないですね
・即死ポイントが重要
→ ステージ毎に、最低一つは 即死ポイントを用意している。
→→ スーパーマリオの落下死の代わり
・ラストバトルは プレイヤーを如何に疲れさせるか? を考えていた
→ 汗だくになりつつ クリアした時
その分の感動が大きくなるだろう
・キャラ 死にすぎですよね
その批判は 良く聞きます。
→ 後先考えずに、シナリオ作ったら こうなりました
・スーパーマリオ のジャンプは凄い!
ジャンプの上り際に、土管にぶつかった場合
物理的に考えると、そのまま下に落ちます。
しかし、マリオは そこから空中制御で移動する事ができます。
→ きっと その後 土管の上に乗らせたいから
→→ これは、ゲームの事を考えて 出た工夫に違いない
と最近 気づいて、とても嬉しくなった。
(確かに、当時の 魔界村 とか 悪魔城ドラキュラとか できないのばかりでしたもんね)
作者は こういう話題を 話すのが 好きらしく
学生時代から こういう事を ずっと考えていた との事
・作者のラクガキを公開
控え室で、気持ちを落ち着かせるために 描いた との事。
・会場限定 フードメニュー
カーリーと 黄色いアイテム が 一瞬で無くなったみたいです。
--------------------------------------------------------------
●感想
大変 面白い話を聞け、良いイベントでした。
会場の空気から感じたのは みんな、本気で 洞窟物語が好きなんだな
という事
これほどまで愛されるゲーム と言うのは、本当に 良いですね!!
また、難易度や トラウマ的な話に対し 苦笑いが 皆で共感する場も多々あり
この辺が、洞窟物語の 特徴的で、良いところなんだな と改めて感じました。
それと、会場に行った特権として DSiウェア版を 遊ばせてもらいました!!!
元々 DSに向いたゲームだとは思っていたので 操作感などは 全然違和感なかったですね
キーボードで遊んでた人間からすると、武器切り替えが LRボタンで出来るのは かなり有難いです。
遊んだのは、序盤の ハードモード
序盤とはいえ、ハードモードの場合 被弾 = 即死 なので、かなり緊張感があり
面白かったです!
皆が 詰まっていた中ボスを 見事撃破できたので それは ちょっと自慢です。
そんな感じの、満足な 洞窟物語トークショウ
会場の空気 および、製作者方の雰囲気も とても良かったです。
特に、作者の方は 物腰やわらかで、全身から トークショウに来てくれてありがとうオーラを発していて
とても良い人だなぁ~~~ と思ったり
最後の言葉では
「ゲームを作ることも 大変楽しいですので
この場からも、面白いゲームを出す人が出てきてくれることを期待しています」
と言われていました。
フリーゲーム「洞窟物語」のトークイベント
”洞窟物語のウラガワ”に行ってきました。
フリーゲームのイベントなのですが、会場は満員 (数えていないけど 100人以上)
同時放送していた ニコニコ生放送でも 来場者数が 12000人超え と言う事で
かなり大盛況なイベントでした
洞窟物語3D発売記念 トークライブのイベントについてもレポートしてきました。
http://sekigames.gg-blog.com/Entry/239/
--------------------------------------------------------------
●洞窟物語の これまで
・おおまかな流れ
リリースは 2004年の終わり頃
全体のダウンロード数については、不明
ベクターのダウンロードで、22万ダウンロード
→ 広がり方は クチコミ?
・海外で Wiiウェア版 、 DSiウェアが出ます
元々、商品化の話は よく来ていた
→ 作者の本業が 忙しかったので断っていた
発端は、海外から 「全部やるので 携帯アプリで出させてくれ」 と言ってきた
→ 携帯で このゲーム移植できるの? と思いつつ
それならば と許可
→ 携帯では無理だったので、GBAのゲームとして作る事に
→ それも 出来なかったので Wiiウェアで
何年かごしに やっと完成!
・移植版は、全て人任せで ノータッチだった?
→ 最初は、そのつもりだった
→→ 先方より、出来上がって来たものを見ていると
気になってしまい、これもこれもと 手を出したくなり
結果、かなり関わることになった
・海外で盛り上がってばかりで、日本では 動きが遅いですよね
日本で動いてくれる人が居ないと やりたくてもできない
→ 作者自身は、本業もあるので 趣味の範囲を超えてまではできない
→ なので、今まで 諦めるしか無かった
→→ しかし、重大発表です!!!
・DSiウェア
基本的に PC版の完全移植
新たな要素 としては、難易度選択
難しくてクリア出来なかった人でも ”EASY”では クリアできるハズ
”HARD” ライフ上昇アイテムがほとんど出てこない
→ しばりプレイの一つで、ライフ3でクリアする と言う物を 公式ルールで やれるように
→→ あまりに難しくて、作者自身もクリアできません
難易度によって 主人公の体の色が変わります。
→ EASYは ヒヨコカラー(黄色)
HARDは 人間っぽい肌色
→→ 今、どの難易度でやっているか ひと目でわかるように
あと、タイトル画面に 謎の”???”と言う選択肢がありました
→ クリア後に〇〇?
・値段は 1000Wiiポイント
キリが良いため
(ポイントは 1000単位で売っていて
以前1200ポイントのゲームを出した時に ユーザーから怒られた)
→ このゲームだけのために ポイントを買ってくれるユーザーが居そう
そのユーザーにとっては、500ポイントであろうと 800ポイントであろうと余るだけで 一緒である
→→ それじゃあ、1000ポイントにして その分作り込んだ物を遊んでもらおう
追加で、 イベント後の 関係者のついったーより
DSi洞窟物語を日本でウチがリリースするけども、任天堂やらNICALiSやらいろいろ間に入っているので「もうかるでぇ」というような話ではない。
海外で出ている面白そうな作品を日本でも!と思っても翻訳や修正、手続きが結構かかるくせに日本だと人口やDLでゲーム買う週間とかの違いで海外ほどの売り上げにならないのはわかってることだから。
だけど日本で生まれたゲームが日本でリリースされないのはおかしい!と思いますので。
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●洞窟物語の制作について
開発期間は 5年
・洞窟物語のは 1年間のブラッシュアップ期間がありました
4人のテストプレイヤーに 遊んでもらい、バグや意見を出してもらった
→ 熱心に遊んでもらい どんどん要望がでてきた
→ それに応えている内に、1年間経ってしまった
専用BBSで やり取りしていた。
→ 隠しステージ 聖域の案は ここで生まれた
→ 救われるストーリーが欲しい
より難しいステージが欲しい
→→ これのおかげで、今の人気があるのかな
・このゲームを作り上げる前に、多くの準備作がありました
たくさんあるけど、完成してないのが ほとんど
→ 作るのは容易だけれども、完成させるのは難しい
・最初の洞窟物語
お腹がすいて死ぬまでに どこまで行けるか?
(果物を取って 食べる)
と言うシンプルなゲーム
→ ジャンプをして、洞窟を進むだけ
・洞窟物語 バージョン2
弾が撃てるようになった
→ しかし、プログラムが ぐちゃぐちゃになったので 諦めた
・イカちゃん
洞窟物語のノウハウを得るために作成
→ 完成し、配布
・イカちゃん後の 洞窟物語
イカちゃんのシステムを流用して作成
BGMも入って、ゲームっぽくなってきた
ジャンプの ふわふわ感などは この頃から
→ あまり良い感じじゃ無かったから 作りなおし
ここから5年です
--------------------------------------------------------------
●α版 洞窟物語
お金、弾数のシステムがあった
→ お金を稼いで 武器を買う
弾が無くなれば、攻撃できなくなってしまう
→→ 2年かけて 完成間近まで仕上げる
→→ 友人達に見せると、評判が良かった
→→ しかし、プログラムの師匠に見てもらうと かなり酷評された。
・わかりづらい、迷いやすい
ステージ開始が いきなり大農園だった
(かなり広いMAPで、どこに何があるか? どこに行けば良いか? わからない)
・弾数システム に対しても、ダメ出し
アクションが楽しくて、弾を撃っていて楽しいのに
弾数なくなるので、ケチらないといけない
→ 気持ちよくない
・イカちゃん のようなコンパクトで遊びやすい物を期待していたら
違ったものができあがっていた。
●悩んだ
・弾数システムを入れた理由
お金を集めて店に行ってもらおう
頻繁に寄ってもらうためには、弾を買ってもらおう
→ と、考えての事だけど
その後、テストプレイする毎に プログラマの師匠の言葉がよぎった
→ 試しに 弾撃ち放題で遊んでみた
→→ とても面白かった!!
→→ 弾数システムは スリル ではなく、ストレスだと気づいた
・弾の上下撃ちが できなかった
→ できた方が、いろいろなアクションができて 気持ち良いよね
→ しかし、それを前提としたステージの仕掛けを用意していたので
そこを直した場合、ステージの作り直しも しないといけなくなる
・当時 焦っていた
早く出したい!
途中バージョンでも 出しちゃおうか と考えたくらい
他の人が、先に 似たようなゲームを出してしまわないか と不安だった
結局、作り直すことに
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●完成版 洞窟物語
・武器レベル
お金システムはやめたけれども、敵を倒して 何かを拾わせたかった
→ これが正解だった
狙ってウマくいった と言うよりは、入れてみたら 良かった
・ジャンプのふんわり感
α版から 大きくは変わっていない
→ 空中の軌道修正が どれくらいできるか?
などの試行錯誤の末
・一番初めに作ったのは 「タマゴ回廊」
あそこに出てくる 象の敵は異質ですよね
→ まだ、その頃は イカちゃんの気分で 作っていたため
→ 話のつじつまを合わせるために、前後の話を広げていった
・外壁から 塔を登っていくシーンを 実現させたかった
BGM(つきのうた)を流しながら 外壁を登っていくシーン
→ このシーンを実現させること
それをモチベーションに、このゲームを作っていった
・バルログって 何?
石鹸です。
→ α版は 確かに 石鹸っぽい
(かなり悪い奴だった。 ミミガーを食べたり)
→ なぜ、石鹸???
→ 四角形 と言う形は、当たり判定的に やりやすかったから
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●作者の経歴
・プログラムをやるのようになったのは 19歳になってから
プログラムの師匠に教えてもらった
洞窟物語の第一段を作ったのは、プログラムを覚えてから2作目
→ その当時から、こんなゲームを作りたかったみたい
→ アクションゲームが大好き
・ゲームを作ろう と思ったきっかけ
高校生の頃、ゲーム音楽にハマっていた
→ キーボードで、自分が作ったゲームを想像して 曲を打ち込んだりしていた
→ 洞窟物語も ゲームより先に 音楽が できていた
音楽が先にあって、ゲームを作った
・絵は 昔から描いていた
まともな絵の勉強をしたわけでは無いですが
プログラムを覚えたのは、一番最後です
・その前に、ゲームを作ろう と思った事は?
子供の頃、RPGツクールの前の 「Dante98」があり
友達の家に入り浸り、RPGを作ろうとしていた
→ それは、 完成はしなかったけど
・子供の頃、ファミコンを買ってもらえなかった
方眼紙を買って、ゲームを夢想したり
→ エアファミコン も、良くやりました。
→ ファミコンに対する憧れが大きかった
それが、洞窟物語に影響を与えている?
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●人気投票の結果
・モンスター
5位 マ・ピニョン
4位 クリッター
3位 凶暴トロ子
2位 夜の精
→ 塔を登るシーンは、始め 敵が居なかったけど
それだと退屈だったので、急遽 こいつを追加した
→ 猫耳なのは、作者自身 こんな形が好きだから
1位 モンスターX
→ これは、みんな トラウマだから ですよね
→ このキャラを作るのに、1ヵ月かかった
→→ 倒した時に 中から猫が出てくるのは 何ですか?
→→ 作者 「なんでしょう? あまり考えずに作りました」
・BGM
5位 洞窟物語
→ タイトルで流して、終盤に流すと 良い感じになるだろうなぁ
(イカちゃん でも取った手法)
→→ この曲だけ、かなり長いです。
4位 ランニングヘル
→ 裏面の曲。 これも、みんなのトラウマ
3位 ラストバトル
→ 一番盛り上がる曲ですね
ここをクリアした人は、この曲が 好きになるんじゃないかな と考えていた
2位 わんぱくロボ (タマゴ回廊)
→ 明るくて、ノリが良い曲ができた
→ 開発中は、崩壊後の2回目のタマゴ回廊 でも この曲が流れていた
→→ シリアスな場面で、こんな明るい曲はちょっと・・・
と、テストプレイヤーに指摘され 新たな曲を作った
1位 つきのうた
→ 作者にとって、一番 思い入れのある曲なので
1位を取ったのは、嬉しい
・キャラクター
5位 プレイヤー
→ 主人公 = プレイヤー と考えてきたので
この順位は、妥当
4位 ミザリー
→ 旧作では、味方キャラでした
3位 バルログ
この手とか なんですか?
→ 作者 「さぁ? 実際に、近くで見たわけでは無いので」
2位 スー
元々は、ヒロインのポジションだった
→ 洞窟から脱出を試みる、ストーリーを動かすための役割だった
1位 カーリー
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●その他
・PSP版は非公式
作者自身は PSPで動いているのを見て驚いた。
→ しかし、立場的には 非公式 と言わざるを得ない
・いろいろな人から、移植させて欲しい と言う話がきます。
コモドール64で出したい!
なんて話も
・洞窟物語の調整について
制作者はどうしても上手くなってしまうため
自分に合わせて 難易度調整すると良くないですね
・即死ポイントが重要
→ ステージ毎に、最低一つは 即死ポイントを用意している。
→→ スーパーマリオの落下死の代わり
・ラストバトルは プレイヤーを如何に疲れさせるか? を考えていた
→ 汗だくになりつつ クリアした時
その分の感動が大きくなるだろう
・キャラ 死にすぎですよね
その批判は 良く聞きます。
→ 後先考えずに、シナリオ作ったら こうなりました
・スーパーマリオ のジャンプは凄い!
ジャンプの上り際に、土管にぶつかった場合
物理的に考えると、そのまま下に落ちます。
しかし、マリオは そこから空中制御で移動する事ができます。
→ きっと その後 土管の上に乗らせたいから
→→ これは、ゲームの事を考えて 出た工夫に違いない
と最近 気づいて、とても嬉しくなった。
(確かに、当時の 魔界村 とか 悪魔城ドラキュラとか できないのばかりでしたもんね)
作者は こういう話題を 話すのが 好きらしく
学生時代から こういう事を ずっと考えていた との事
・作者のラクガキを公開
控え室で、気持ちを落ち着かせるために 描いた との事。
・会場限定 フードメニュー
カーリーと 黄色いアイテム が 一瞬で無くなったみたいです。
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●感想
大変 面白い話を聞け、良いイベントでした。
会場の空気から感じたのは みんな、本気で 洞窟物語が好きなんだな
という事
これほどまで愛されるゲーム と言うのは、本当に 良いですね!!
また、難易度や トラウマ的な話に対し 苦笑いが 皆で共感する場も多々あり
この辺が、洞窟物語の 特徴的で、良いところなんだな と改めて感じました。
それと、会場に行った特権として DSiウェア版を 遊ばせてもらいました!!!
元々 DSに向いたゲームだとは思っていたので 操作感などは 全然違和感なかったですね
キーボードで遊んでた人間からすると、武器切り替えが LRボタンで出来るのは かなり有難いです。
遊んだのは、序盤の ハードモード
序盤とはいえ、ハードモードの場合 被弾 = 即死 なので、かなり緊張感があり
面白かったです!
皆が 詰まっていた中ボスを 見事撃破できたので それは ちょっと自慢です。
そんな感じの、満足な 洞窟物語トークショウ
会場の空気 および、製作者方の雰囲気も とても良かったです。
特に、作者の方は 物腰やわらかで、全身から トークショウに来てくれてありがとうオーラを発していて
とても良い人だなぁ~~~ と思ったり
最後の言葉では
「ゲームを作ることも 大変楽しいですので
この場からも、面白いゲームを出す人が出てきてくれることを期待しています」
と言われていました。
2011年9月8日 にあった、CEDECの講演についての記事です。
『熱意を形にするプロジェクト~ダンガンロンパで目指したちょっとオンリーワンなゲーム~』
ダンガンロンパ
http://danganronpa.com/
他社の方からも 「あんな企画、よく通しましたね」と言われます。
如何にして ダンガンロンパ の企画がスタートしたのか? についてです。
---------------------------------------------------------
●企画立案時の 市場背景
・続編タイトルが溢れ、オリジナルが売れていない
・ワールドワイド に向けたタイトルばかり
・サードパーティーは DS、Wiiで 落ち込みが目立つ
・PSPでは アドホックによる、通信プレイが なんらかの形で含まれている
●社内(サクセス)的な背景
・侍道、喧嘩番長 以外のIPを欲していた。
・新規企画が通らない状態が続いていた
・2年間ほど、続編・版権物タイトルばかり
●オリジナル企画を立てる際 アピールする所は
1. 過去タイトルとの比較
2. 「今までにない」差別化
3. 大きなインパクト
ダンガンロンパ の場合、2 を推した
---------------------------------------------------------
●企画が通るまでの動き
2009年
2月25日 最初の きっかけメール
3月13日 2通目のメール
5月14日 企画書 第一稿
6月28日 企画書 第二稿 → 社内評価
9月中 企画書 再提出 → 2度目の社内評価
10月6日 企画承認
---------------------------------------------------------
●2月25日 最初の きっかけメール
講演者の 小高氏が、プロデューサーに メールを送る
「オリジナルの ADV企画をやりたいです」
→ 小高氏は、ダンガンロンパのシナリオ担当
一つ前に、「コナン&金田一」で シナリオを担当
自分が得意であるシナリオを活かせるADVで オリジナルを立ち上げたい
と考えた との事
ADVのシナリオ案を 2種類添付したいた。
→ いまいち? だった
→→ いろいろ ダメ出しされたり
●3月13日 2通目のメール
ダンガンロンパの原型を 思いついき、その案を添付
→ 思い付いた時、「このゲームは絶対面白くなる」と言う妙な確信
→ ディスカッションしつつ、企画書を作る事に
●5月14日 企画書 第一稿
「DISTRUST 15少年少女殺戮記」
→ この時点で、基本的な流れは ダンガンロンパと ほぼ一緒
→ 画面イメージは サイコ寄り
学級裁判のゲームルールは 全然別物 (人狼のような 心理戦だった)
プロデュイサーの反応は・・・
→ 世界観 良さそう
ゲームシステムは ピンと来ない
ADVは市場的に 厳しい・・・
→→ もっと、インパクトがあり 独自性のあるを
●6月28日 企画書 第二稿
”モノクマ”が生まれている。
キャラデザの 小松崎氏に、お願いして キャラを描いてもらっている。
(この時点で 16人のキャラクターの原型が出来上がっている)
処刑、雰囲気など 完成形に近い
学級裁判のゲームルールは まだ迷走中
→ ADVだけれども、だいぶ尖っている
今までに無さそう
可能性を感じた
●6月末 社内プレゼン
キャラクター、コンセプト、センス 良い
セールスポイント わかりづらい
PSPなら、アドホック 要るよね
ゲームシステム的な独自性 感じない
PSPのADVなら、売れて 4万本しかいかない
開発費を もっと下げないと
→ 面白そうだけど、売れないね
---------------------------------------------------------
●けど、諦めなかった
考え方の切り替え
ADVである限り、立ち上げるのは 無理そうだ
ADVを止めよう
ターゲットを、「ADVユーザー」→「新ジャンルユーザー + ADVユーザー」へ
ミーティングをしながら、ジャンル名を思いついた
→ ハイスピード推理アクション
(言葉だけ、それがどんな 内容かは考えていない)
→→ 響きが良いよね!
→→ 新しいジャンルを 作るんだ! と気分を切り替え 方向性を定めた
●9月中 企画書 再提出
「処刑学園と 絶望高校生」
ハイスピード推理アクション として、ADVと言う単語は 一切排除した
超高校級 と言う設定を入れたのも、ここから
成長要素 や、やりこみ要素を入れ ADVじゃないアピール
ウリは・・・ ハイスピード推理アクション
2.5D グラフィック
背徳 民主主義 と言う世界観
更に、ムービーを用意
→ 学級裁判の様子、処刑シーン
→ プレゼンの段階で、ここまでのムービーを用意するのか? と言う程のクオリティ
(業務外で スタッフに作ってもらった)
→→ 処刑シーンは、実際のゲーム中に使われているのと 一寸の違いもない程の内容
→ スタッフは、「これは イケるね」と言う確信を持った
●社内プレゼン → 社内の反応
グロすぎる
ターゲット狭い
ハイスピード推理アクションは過去になく、新ジャンルかも知れないけど 所詮はADV PSPでは売れない
「いじめ」とか「処刑」とか 生理的に受け付けない
エンターテイメントとして、これを発売するのは 適切ではない
MAXで4万本 悪ければ、1~2万本
→ やりすぎてしまった。
状況は、悪化してしまった・・・
---------------------------------------------------------
●経営陣に 熱意で説得
経営会議に乗り込み 直談判
→ 絶対 売れる!
絶対 ウケる!
責任は持つ!
だから やらせて欲しい!!
→ 最後は 泣き落としになった
●ようやく承認
2月末までで プレイアブルの評価版の制作をする事に
(4ヶ月間)
---------------------------------------------------------
●評価版 制作
しかし
→ スタッフ自身も、ハイスピード推理アクションを推したけれども
それが どんなものか? 実際には 考えていなかった
→ 難航
→ プレイアブル完成せず
・3月8日
ゲーム性がわかる ムービーを作成した。
→ 第一話の 学級裁判が 動いていた
→→ やっと、どんなゲームなのか 見えた
タイトルは、「ダンガンロンパ」に
(ちなみに、声は 素人のスタッフが当てていました)
・社内で高評価
開発続行 承認
・~10月 マスターアップ
ゲームルールの方は、最後の最後まで難航
マスター1ヶ月前まで、
シナリオは既に出来上がっていたけど
ゲームシステムは ほとんど出来ていなかった
第一話が 動くくらいだった
→ 最後の一ヶ月で詰め込み
今の形になった
---------------------------------------------------------
●オンリーワンのために
・新ジャンル の創出
・ミステリーと アクションの融合
・新しい映像表現
---------------------------------------------------------
---------------------------------------------------------
●プロモーションについて
1.豪華声優
2.初出の映像は インパクト重視 (グロさは 出さない)
3.社内クリエイター 売り出し (シナリオと、キャラデザ)
4.体験版 配布
5.漫画化
6.人気ラノベ作家による ラノベ化
・ADVではなく 「推理アクション」
けっして、ADVとは 言わなかった。
・けど、このままでは インパクト足りないよね
大山のぶ代さん (旧ドラえもん)の起用を思いついた
→ ダメ元で オファー
→→ なんと 快諾された!
●タイトル
ADVと思わせないような タイトルを
みんなで アイデアを出し合った
→ 処刑高校生、絶望EDEN 、白黒の断窮 などなど
→ そして、「ダンガンロンパ」
STGっぽい
語感が良い!
●ユーザーの反応
・お披露目 ティザームービー
この時は、大山のぶ代 の名前は伏せた
→ いまいち反応が無い
・声優一覧を発表
→ 物凄い反応が出た!
アクセス数 5倍の跳ね上がり
大山のぶ代 の名前を聞いて
豪華声優のファン など
→ やっぱり ダンガンロンパは この層にアピールしていった方が良さそうだ
・TVCMは あまり反響無かった
なんでだろう?
・完成披露発表会
ゲストで 大山のぶ代
→ 多くの取材陣が やってきた
→ 概算ながら web 1700万円
新聞 600万円
TV 3900万円
くらいの取り上げ方をしてもらった
→ Yahooトピックスでも 取り上げてもらい
45億ビュー
●プロモーションについて
・逆転裁判 のパクり と言われないように
→ 途中で開き直って、それでもいいや と思うようになった
むしろ、逆転裁判のファンを引き込もう
・出せる素材が無さ過ぎた
→ ゲームの性質上、ゲームの途中のシーンを出せない
→→ 例えば、3章のゲーム画面を出すと そこに写っているキャラが
「このキャラ写ってる ってことは、こいつは 3章まで死なないんだ」
とネタばれになってしまう
→ 処刑シーンも 見せたい所なのに、ネタばれなので 出せなかった
体験版の素材を 有効活用した
---------------------------------------------------------
●2010 11月25日 発売
初動 2万本ちょい と、イマイチ
→ がっかり
その後、展開
「デュラララ!!」の作者が ついったーでベタ褒めする等
遊んだプレイヤーが布教してくれた
→ じわじわ売れ そろそろ10万本売り上げに
●アンケートより 手に取った決め手は?
ADVだから 7.8%
新ジャンルだから 11%
キャラクターが良い 25%
ストーリーが良さそう 40%
ゲームシステム面白そう 24%
声優目当て 25%
友人に勧められて 4%
→ ADVだから < 新ジャンルだから
ADVゲームの場合、ADVだから と言う理由が50%を超えるため
ダンガンロンパは、ADVと意識せずに買ってくれたのだと言うのがわかった
●プロジェクトの評価
作品として → 大成功
プロモーション → 成功
ビジネス → それほど儲かって無
しかし、新規IPができあがった
続編も制作決定
→ 今後に期待
---------------------------------------------------------
●熱意を形にするには?
タイミングが重要
熱意 不可欠
協力者を 見つける事
(周りを まきこむ!)
既存ジャンルにこだわらない工夫
→ チャレンジを楽しむ事!!
『熱意を形にするプロジェクト~ダンガンロンパで目指したちょっとオンリーワンなゲーム~』
ダンガンロンパ
http://
他社の方からも 「あんな企画、よく通しましたね」と言われます。
如何にして ダンガンロンパ の企画がスタートしたのか? についてです。
---------------------------------------------------------
●企画立案時の 市場背景
・続編タイトルが溢れ、オリジナルが売れていない
・ワールドワイド に向けたタイトルばかり
・サードパーティーは DS、Wiiで 落ち込みが目立つ
・PSPでは アドホックによる、通信プレイが なんらかの形で含まれている
●社内(サクセス)的な背景
・侍道、喧嘩番長 以外のIPを欲していた。
・新規企画が通らない状態が続いていた
・2年間ほど、続編・版権物タイトルばかり
●オリジナル企画を立てる際 アピールする所は
1. 過去タイトルとの比較
2. 「今までにない」差別化
3. 大きなインパクト
ダンガンロンパ の場合、2 を推した
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●企画が通るまでの動き
2009年
2月25日 最初の きっかけメール
3月13日 2通目のメール
5月14日 企画書 第一稿
6月28日 企画書 第二稿 → 社内評価
9月中 企画書 再提出 → 2度目の社内評価
10月6日 企画承認
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●2月25日 最初の きっかけメール
講演者の 小高氏が、プロデューサーに メールを送る
「オリジナルの ADV企画をやりたいです」
→ 小高氏は、ダンガンロンパのシナリオ担当
一つ前に、「コナン&金田一」で シナリオを担当
自分が得意であるシナリオを活かせるADVで オリジナルを立ち上げたい
と考えた との事
ADVのシナリオ案を 2種類添付したいた。
→ いまいち? だった
→→ いろいろ ダメ出しされたり
●3月13日 2通目のメール
ダンガンロンパの原型を 思いついき、その案を添付
→ 思い付いた時、「このゲームは絶対面白くなる」と言う妙な確信
→ ディスカッションしつつ、企画書を作る事に
●5月14日 企画書 第一稿
「DISTRUST 15少年少女殺戮記」
→ この時点で、基本的な流れは ダンガンロンパと ほぼ一緒
→ 画面イメージは サイコ寄り
学級裁判のゲームルールは 全然別物 (人狼のような 心理戦だった)
プロデュイサーの反応は・・・
→ 世界観 良さそう
ゲームシステムは ピンと来ない
ADVは市場的に 厳しい・・・
→→ もっと、インパクトがあり 独自性のあるを
●6月28日 企画書 第二稿
”モノクマ”が生まれている。
キャラデザの 小松崎氏に、お願いして キャラを描いてもらっている。
(この時点で 16人のキャラクターの原型が出来上がっている)
処刑、雰囲気など 完成形に近い
学級裁判のゲームルールは まだ迷走中
→ ADVだけれども、だいぶ尖っている
今までに無さそう
可能性を感じた
●6月末 社内プレゼン
キャラクター、コンセプト、センス 良い
セールスポイント わかりづらい
PSPなら、アドホック 要るよね
ゲームシステム的な独自性 感じない
PSPのADVなら、売れて 4万本しかいかない
開発費を もっと下げないと
→ 面白そうだけど、売れないね
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●けど、諦めなかった
考え方の切り替え
ADVである限り、立ち上げるのは 無理そうだ
ADVを止めよう
ターゲットを、「ADVユーザー」→「新ジャンルユーザー + ADVユーザー」へ
ミーティングをしながら、ジャンル名を思いついた
→ ハイスピード推理アクション
(言葉だけ、それがどんな 内容かは考えていない)
→→ 響きが良いよね!
→→ 新しいジャンルを 作るんだ! と気分を切り替え 方向性を定めた
●9月中 企画書 再提出
「処刑学園と 絶望高校生」
ハイスピード推理アクション として、ADVと言う単語は 一切排除した
超高校級 と言う設定を入れたのも、ここから
成長要素 や、やりこみ要素を入れ ADVじゃないアピール
ウリは・・・ ハイスピード推理アクション
2.5D グラフィック
背徳 民主主義 と言う世界観
更に、ムービーを用意
→ 学級裁判の様子、処刑シーン
→ プレゼンの段階で、ここまでのムービーを用意するのか? と言う程のクオリティ
(業務外で スタッフに作ってもらった)
→→ 処刑シーンは、実際のゲーム中に使われているのと 一寸の違いもない程の内容
→ スタッフは、「これは イケるね」と言う確信を持った
●社内プレゼン → 社内の反応
グロすぎる
ターゲット狭い
ハイスピード推理アクションは過去になく、新ジャンルかも知れないけど 所詮はADV PSPでは売れない
「いじめ」とか「処刑」とか 生理的に受け付けない
エンターテイメントとして、これを発売するのは 適切ではない
MAXで4万本 悪ければ、1~2万本
→ やりすぎてしまった。
状況は、悪化してしまった・・・
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●経営陣に 熱意で説得
経営会議に乗り込み 直談判
→ 絶対 売れる!
絶対 ウケる!
責任は持つ!
だから やらせて欲しい!!
→ 最後は 泣き落としになった
●ようやく承認
2月末までで プレイアブルの評価版の制作をする事に
(4ヶ月間)
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●評価版 制作
しかし
→ スタッフ自身も、ハイスピード推理アクションを推したけれども
それが どんなものか? 実際には 考えていなかった
→ 難航
→ プレイアブル完成せず
・3月8日
ゲーム性がわかる ムービーを作成した。
→ 第一話の 学級裁判が 動いていた
→→ やっと、どんなゲームなのか 見えた
タイトルは、「ダンガンロンパ」に
(ちなみに、声は 素人のスタッフが当てていました)
・社内で高評価
開発続行 承認
・~10月 マスターアップ
ゲームルールの方は、最後の最後まで難航
マスター1ヶ月前まで、
シナリオは既に出来上がっていたけど
ゲームシステムは ほとんど出来ていなかった
第一話が 動くくらいだった
→ 最後の一ヶ月で詰め込み
今の形になった
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●オンリーワンのために
・新ジャンル の創出
・ミステリーと アクションの融合
・新しい映像表現
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●プロモーションについて
1.豪華声優
2.初出の映像は インパクト重視 (グロさは 出さない)
3.社内クリエイター 売り出し (シナリオと、キャラデザ)
4.体験版 配布
5.漫画化
6.人気ラノベ作家による ラノベ化
・ADVではなく 「推理アクション」
けっして、ADVとは 言わなかった。
・けど、このままでは インパクト足りないよね
大山のぶ代さん (旧ドラえもん)の起用を思いついた
→ ダメ元で オファー
→→ なんと 快諾された!
●タイトル
ADVと思わせないような タイトルを
みんなで アイデアを出し合った
→ 処刑高校生、絶望EDEN 、白黒の断窮 などなど
→ そして、「ダンガンロンパ」
STGっぽい
語感が良い!
●ユーザーの反応
・お披露目 ティザームービー
この時は、大山のぶ代 の名前は伏せた
→ いまいち反応が無い
・声優一覧を発表
→ 物凄い反応が出た!
アクセス数 5倍の跳ね上がり
大山のぶ代 の名前を聞いて
豪華声優のファン など
→ やっぱり ダンガンロンパは この層にアピールしていった方が良さそうだ
・TVCMは あまり反響無かった
なんでだろう?
・完成披露発表会
ゲストで 大山のぶ代
→ 多くの取材陣が やってきた
→ 概算ながら web 1700万円
新聞 600万円
TV 3900万円
くらいの取り上げ方をしてもらった
→ Yahooトピックスでも 取り上げてもらい
45億ビュー
●プロモーションについて
・逆転裁判 のパクり と言われないように
→ 途中で開き直って、それでもいいや と思うようになった
むしろ、逆転裁判のファンを引き込もう
・出せる素材が無さ過ぎた
→ ゲームの性質上、ゲームの途中のシーンを出せない
→→ 例えば、3章のゲーム画面を出すと そこに写っているキャラが
「このキャラ写ってる ってことは、こいつは 3章まで死なないんだ」
とネタばれになってしまう
→ 処刑シーンも 見せたい所なのに、ネタばれなので 出せなかった
体験版の素材を 有効活用した
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●2010 11月25日 発売
初動 2万本ちょい と、イマイチ
→ がっかり
その後、展開
「デュラララ!!」の作者が ついったーでベタ褒めする等
遊んだプレイヤーが布教してくれた
→ じわじわ売れ そろそろ10万本売り上げに
●アンケートより 手に取った決め手は?
ADVだから 7.8%
新ジャンルだから 11%
キャラクターが良い 25%
ストーリーが良さそう 40%
ゲームシステム面白そう 24%
声優目当て 25%
友人に勧められて 4%
→ ADVだから < 新ジャンルだから
ADVゲームの場合、ADVだから と言う理由が50%を超えるため
ダンガンロンパは、ADVと意識せずに買ってくれたのだと言うのがわかった
●プロジェクトの評価
作品として → 大成功
プロモーション → 成功
ビジネス → それほど儲かって無
しかし、新規IPができあがった
続編も制作決定
→ 今後に期待
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●熱意を形にするには?
タイミングが重要
熱意 不可欠
協力者を 見つける事
(周りを まきこむ!)
既存ジャンルにこだわらない工夫
→ チャレンジを楽しむ事!!
プロフィール
HN:
せっき~
性別:
男性
職業:
ゲームプログラマ
自己紹介:
古いパソゲー、ボードゲーム、カードゲームを熱狂的に遊んでいます。
ついったー
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連絡先は
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